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写真をとって帰宅しパソコンでチェック。その時、毎回ショックを受けるのが、ピントがイマイチなことです。
これもピントがあまい・・・。これもだ・・・。あ-、なんでだろう!?と非常に残念な気持ちになります。
ピントに関する言葉
ネットなどで写真に関し、「あまい」、「解像しない」、「解像力がない」や「眠たい」などという言葉を目にすることがあるかと思います。
一般的に、これらは写真のピントにシャープさが欠けていることを示しています。ぼやっとした写真ということです。
逆に、「解像する」、「解像力がある」、「キリリとした」、「カリっとした」というのは、写真のピントがシャープになっている時によく使われます。
「描写力」という言葉が、「解像力」という意味で使われることもあります。
私としては、解像力のあるキリリとした写真が撮りたいのに、あまい写真になってしまうと言うわけです。
ピントがシャープにならないのには原因があります。そして対策もあります。
ピントが甘い・眠い・解像しない原因と対策
そもそもレンズの性能
もともこもありませんが、そもそもレンズの性能の問題で解像力がない場合もあります。便利なズームレンズであるほど、安価なレンズであるほど、その傾向は強まります。
高価なレンズは、レンズに特別な素材を使っていたりなどと、値段に見合った写りをしてくれます。
そこを踏まえて、レンズ選びをする必要があります。
開放F値で撮影
開放F値(最小F値)で撮影すると一般的に解像力が落ちます。同じレンズでもF値によって解像力が違うのです。レンズの設計的にそのようになっているようです。
レンズそれぞれ個性があるので一概には言えませんが、大体F5.6~F8あたりでレンズは最も解像力が高まると言われています。写真にシャープさを求めるなら、これぐらいまで絞って使うようにするといいかもしれません。
レンズ個々の情報をネットで調べることが出来るので、自分のレンズの個性を把握しておくといいでしょう。
絞り過ぎ
逆に、絞り過ぎると回折現象(絞りぼけ)が発生しシャープさが損なわれます。カメラやレンズによりますが、APS-C機ならF11くらいから発生すると言われています。F22位にまで絞るとかなりシャープさに欠けるようになります。
絞り過ぎには注意が必要です。
その他レンズの個性
例えば、この望遠レンズは焦点距離200㎜以上は写りがあまくなるだとか、広角側であまくなるだとか、レンズによって特有の個性があります。
気になるようであれば、いろいろ試し撮りして見比べる必要があります。それで自分のレンズの個性を知ることが出来ます。
そもそもピントが合わせられていない
ピントが合っていないのだから、もやっとシャープさがないのは必然です。そんな時に、シャッターボタン半押しでピントを合わせる、より精度の良いピントの合わせ方があります。親指AFと言うものです。
親指AFとは、シャッターボタンからピント調節機能を切り離し、カメラ背面のボタンでピント合わせを行う方法です。親指AFで、よりピントの精度を上げることができます。詳しくは親指AFのすすめ。一眼レフカメラの便利な使い方と設定方法。を参照してください。
前ピン・後ピン
前ピン・後ピンという可能性もあります。もしやと思うなら、調べて調整に出しましょう。
前ピン・後ピンとは、AFでピントを合わせているのに、手前や後ろにピントが合ってしまうことです。レンズの個体差やカメラとの組み合わせで発生します。
Datacolor Spyder LensCal
これでピントの精度を確認することも出来ます。後はメーカーに調節に出しましょう。
手ブレ
手ブレするといくらピントを合わせてもシャープさに欠けます。手ブレの主な原因は、シャッタースピードが遅いことです。
一般的に、手ブレしないシャッター速度は「1/(焦点距離)」と言われています(APS-C機は焦点距離×1.5)。これを下回りそうな時は、ISO感度を上げるなどして対策をしましょう。
ただ、とっさの時にいちいちISO感度の設定を変えるなんてなかなか出来ません。そんなことをしていたら、シャッターチャンスを逃してしまいます。
そこでおすすめは、「ISO感度自動制御」です。シャッター速度が遅くなりそうな時にだけ、カメラが自動でISO感度を上げてくれます。詳しくはISO感度自動制御で手ブレを防止!シャッターチャンスを逃さないカメラの基本設定。 を参照してください。
また、三脚を使うというのも有効な手段です。
ただ三脚を使っていても、手でシャッターボタンを押すと、その振動でブレることが結構あります。レリーズやタイマー機能を使って、カメラに触れずにシャッターを切るようにする必要があります。
Nikon リモートコード MC-DC2
Canon リモートスイッチRS-60E3
まとめ
カリっと解像力のある写真を撮るのもなかなか難しいです。
一つずつ問題を解決していく必要があります。それで、キリリと撮影できた時は、とてもうれしくなります。