定期的に書こうと思っている構図についての記事です。定期的と言いつつ前回からだいぶ経ちましたね。
構図を組み立てる過程③!氷塊を撮影した時に考えたこと。
今回は森にいるフクロウを撮影した写真について、どうしてこのように撮影したのか、簡単に解説していきたいと思います。
皆さんの参考になるかは分かりませんが、構図について文字にすると、自分自身にとって勉強になることがあるのですよね。
目次
フクロウの森を撮影した時に考えたこと
今回の写真はこれです。
ブナの森に静かに佇むエゾフクロウ。なんだか幸せそうで、満たされているようです。
では、撮影の過程を解説して行きましょう。
機材の限界
撮影現場に行くまでは、フクロウの表情がはっきり分かるような、ドアップの写真も良いなと考えていました。
しかし、実際に現場に行くと、自分の持っているレンズ(焦点距離500mm)程度では、そこまでのドアップは無理でした。
高画素機で600mmとか800mmを使いトリミングしたり、あるいはフォーサーズなどのセンサーの小さなカメラを使うことで換算1000mm以上にしたりする必要があると思います。自分の場合では、かなり画質を諦めてトリミングする必要が出てくる。
また、最近では動物そのものを撮るより、動物と風景を組み合わせた写真も良いなと思ってきています。
ということで、ドアップは諦めて、ある程度引きで撮ることにしました。
現場を見て感じたこと
- ブナがクネクネ生えて不思議な感じ
- フクロウが森に同化している
- フクロウが日光浴している
この撮影現場の森を見たときの第一印象として、沢山のブナがクネクネと生えており、独特な雰囲気を醸し出していました。この辺りの湿地に特有な木の生え方かもしれません。
そして、フクロウはこの森に同化するようにポツンと1本の樹洞で静かに佇んでいます。加えて、撮影日は冬だったので、フクロウは西日を浴びて日光浴しているようでした。夕陽が暖かいです。
以上のことを構図に落とし込んで行きます。
構図的に気にしたポイント
安定の3分割構図
まず、フクロウをどの位置にするか。
ここは無難に3分割構図を使います。
これだけで安定感が出ますね。
困った時はとりあえず3分割構図です。
額縁構図で奥行き感を出す
広角での撮影であれば、パースペクティブを使用したり、前景を写し込んだりして、奥行き感を表現することができます。しかし、今回は焦点距離200mmを使っているのでこれができません。
そこで、額縁構図を使用します。
額縁構図と言っても四辺囲むのではなく、左右に木を配置し額縁構図っぽくするだけです。
参考:写真に立体感や奥行きを表現させる簡単な方法。ささっと取り入れられる6つの方法。
これで奥行き感も出ますし、森を覗いている感を演出することもできました。
オブジェクトを重ねて奥行き感を出す
「オブジェクトを重ねる」という、ちょっとカッコいい言い方をしましたが、要するに同じようなものを重ねると言うことです。
木に木を重ねると、前後にたくさんの層を感じられるようになります。これが奥行きを生むわけです。
この場所で撮影すれば、木々は勝手に重なりますが、できるだけバランスが良くなるよう撮影場所を探しました。
また、ブナの木々をたくさん写すことで、木々がクネクネ生えている様子や、そこにポツンと同化するように佇むフクロウの様子を表現できたかと思います。
夕陽が最も赤く差し込むタイミングを狙う
撮影するタイミングですが、フクロウが西日で暖まっている雰囲気を表現したかったので、できるだけ夕陽が赤く染まるタイミングを狙います。
この日は雲の影響で、日が照ったり陰ったりを繰り返していました。日が差さないと陰影もなくなってしまいます。
また、木々をたくさん写しているので、ややもするとゴチャゴチャした印象になり、フクロウが埋もれてしまう危険性がありますが、ちょうどフクロウに最も強く夕陽が当たっているので、そのようなこともないかと思います。
あとはレタッチして完成です。
まとめ
動物の撮影ではシャッターチャンスが何よりも大切だと思うので、なかなか構図をじっくりと作り込むことは難しいかもしれません。
しかし、普段から構図を意識していれば、反射神経的に構図を作ることができるようになるかもしれませんね。
こんにちわ😃
フクロウはこのくらいの大きさでバッチリですね。
ブナがとってもいい感じでフクロウが居るリアリティーを感じますね。
はるさん
フクロウの生活をそのまま撮りたかったので、このような感じになりました:)
今度はつがいを見てみたいです!