撮影テクニック

【番外編】ブログ記事のために検証実験して失敗したけど自分の糧になったこと。ミラーアップ撮影について。

投稿日:2015年6月12日 更新日:

私はカメラに関して疑問に思ったことを自分で検証実験してブログ記事にすることがあります。

例えば、カメラのやっかいなあいつ。フレア・ゴーストの防止方法です。
レンズはそれぞれ個性があるので一概には言えませんが、自分で色々試した結果、絞りや光源の位置を工夫することである程度ゴーストを目立たなくすることができるとわかりました。「Like」を少し押してもらえているので、誰かのお役には立てているのではないかと思っています。

または、これです。D7000とD7200の画質比較。高感度ノイズとローパスフィルター有無で驚きの結果!?。この記事を書いてローパスフィルターレス仕様のカメラを買ってよかったと思うようになりました。違いは大きかったです。

というように、私はカメラを色々といじって検証実験するのか好きです。カメラの特性を知ることができるので撮影に役に立つこともあります。

 

一方で、それが空振りに終わることもあります。今回は、ブログ記事のために検証実験して失敗したけど自分の糧になったということについて書きたいと思います。

それはミラーアップ撮影についてです。

ミラーアップ撮影

ミラーアップ撮影についてご存知の方は多いかと思いますが、どれほどの効果があるのか実際に試したという人は少ないのではないでしょうか?

私は以前からミラーアップ撮影は本当に効果あるのか気になっていたので検証することにしました。

もし、これでミラーアップ撮影に大きな効果があるのなら、面倒だけどこれから撮影に取り入れようと思いました。

ちなみに、ミラーアップ撮影とは

ミラーアップ撮影とは、ミラーが跳ね上がる際に起きる振動により、写真が手ブレしたような状態になるのを防ぐための撮影方法です。

一眼レフカメラは、ファインダー越しに像が見られるように、シャッターの前にミラーが付いています。レンズ交換した際に、カメラの中に見える斜めに設置された鏡です。
ガラスプリズムかミラーか

センサーはこのミラーの裏にあります。シャッターボタンを押すとこのミラーが上に跳ね上がり、シャッターが開いて光がセンサーに届き写真が撮影できるようになります。この時に、ミラーが上に跳ね上がる振動(ミラーショック)で写真がブレてしまうことがあります。

ミラーアップ撮影では、一度目のシャッターボタンでミラーが上がり、二回目のシャッターボタンでシャッターが開きます。ミラーアップとシャッターを開くことを別々に行うことで、ミラーショックによるブレを防ぐのです。

ちなみに、ミラーショックは、一般的にはSS1/2からSS1/100程度のやや遅めのシャッター速度で、SS1/60前後が最も影響を受けると言われています。

それでは実際に検証してみます。

検証

DSC_2297
ISO100、焦点距離200㎜、f6.3、SS1/60で撮影しました。ミラーショックの影響が大きくなるSS1/60で、さらに望遠での撮影です。場所は風の影響を受けない室内です。

上のような写真を、三脚とレリーズを使用し、通常の撮影とミラーアップ撮影の2通りで撮影しました。ちなみに、被写体はマイクスタンドです。変な被写体ですが・・・。

一部を等倍で切り抜きします。

これが通常の撮影。
miraupno1slow
これがミラーアップ撮影です。
miraup1slow

違いわかりますか?

上が通常撮影で、下がミラーアップ撮影です。
miraupno1slowmiraup1slow
私は違いがわからないです。画面左下の紐の細かな毛羽立ちも同じように見えます(写真自体が少しモヤっとしているので、違いが分からないだけかもしれません)。

念のために、SS1/500の高速シャッターでも試してみました。ISO400、焦点距離200㎜、f5.6、SS1/500です。等倍に切り抜きして比べます。

これが通常の撮影。
miraup2nospeed
これがミラーアップ撮影です。
miraup2speed
ISO800なので少しノイズがあります。比べてみます。

上が通常撮影で、下がミラーアップ撮影です。
miraup2nospeedmiraup2speed
全然違いがわかりません(写真自体が少しモヤっとしているので、違いが分からないだけかもしれません)。

ただ、今回は焦点距離200㎜で検証しましたが、もっと遠景を撮影したら違いがでるかもしれません。

それでも、これならミラーアップ撮影の意味は薄そうです。ちなみに、広角の撮影ならミラーショックの影響はもっと小さいです。

この検証を通して思ったこと

メーカーと機種によってミラーショックの影響は異なり、そのためにミラーアップ撮影の効果も違うということです。

当然と言えば当然です。

私はD7000からD7200に買い換えて思ったことがあります。
D7000で撮影していた時は、「パシャ」という耳に心地よいシャッター音と手に伝わるその感触が好きでした。なぜなら、「まさに一眼レフカメラで撮影している」という感覚を味わうことができたからです。

一方で、D7200は「ペシャ・・・」という微妙なシャッター音。しかも、シャッターの感触も少なく、なんとなく不満に思っていました。

しかし、写真の精度の観点ではD7200の方が上ということになります。
なぜなら、D7200はミラーバランサー搭載でシャッターショックを抑えてるからです。その分、写真のブレが少なくなります。

もしかしたら、シャッターの音や感触でカメラを選びたくなることがあるかもしれませんが、それは写真の精度の観点ではミラーショックのためマイナスになるかもしれないですね。

あと、フルサイズ機はミラーが大きくミラーショックも大きくなるようです。

結論

今回の検証ではミラーアップ撮影の効果は確認できませんでした。

ただ、それはメーカーと機種によって異なり、私のD7200に限った話ということです。しかも、撮影するシチュエーションによっても異なってくるかと思います。

なので、ブログ記事としてはイマイチな結果で失敗です。

しかしながら、私個人にとっては自分のカメラの特徴を知ることができたので良い糧になりました。あの「ペシャ・・・」というイマイチなシャッター音には意味があったようです。たぶん・・・。

まとめ

スポンサーリンク


カメラはいろいろいじってみないとわからないこともあります。これからも、色々いじって実際に確認していきたいと思います。


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

風景写真で構図を上手くなるには!?具体例でみる構図を決める時に意識しているポイント!

写真は決まった枠の中に対象を閉じ込めます。なので、目の前にどんなに壮大な風景が広がっていたとしても、それをそのまま写すことは不可能です。限られた範囲を四角形でしか写せません。 これはカメラの弱みであり …

電子シャッター、電子先幕シャッター、フォーカルプレーンシャッター、それぞれのメリット・デメリットを知っておこう!

Nikon Z7は高画素機ゆえにシャッターショックによるブレが目立つらしいですね。 特に、SS1/80やSS1/60秒前後で顕著に現れるので、その辺のシャッター速度で撮影する場合は、電子先幕シャッター …

Z6で星景を撮ると長秒ノイズが非常に少なくて良い。D750と比べてどれくらい長秒ノイズが少ないのか検証してみる。

Z6で星景を撮っていますが長秒ノイズが非常に少ないです。 これまで使っていたD750も少ない方と言われていましたが、そのD750と比べても遥かに少ない。 それがどれ程なのか、Z6とD750を比較しなが …

【2019年】星景写真を撮るための設定や方法についての個人的まとめ!

今年もようやく天の川が上がって来るようになり星景シーズンが始まりました。 星景は通常の風景とは違い撮影が難しいです。しかし、その分あれこれ工夫をすれば目に見えて良くなってきます。それが楽しい部分でもあ …

加算平均合成で綺麗に仕上げるには!?ISO感度の高さと合成枚数についての話。

星景写真を撮影する際に、加算平均合成を使ってノイズを除去する手法を用いる方も多いかと思います。 そこで度々議論になるのが、高感度で合成枚数を多くする方が良いのか、合成枚数が少なくても低感度で撮影した方 …

About_me_web_site_name

このブログを運用しているWiseCameraです。北海道の田舎在住、写真と山が好き。まだまだ経験や知識を浅いですがコツコツをカメラ勉強中ですので、よろしくお願いします:)
サブブログ(カメラク)も運営しております。

このサイトについて

一眼レフカメラ・写真初心者のカメラブログ[ワイズカメラ]はamazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。