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北海道の登山で熊よけスプレーは必要なのか!?

投稿日:2022年5月18日 更新日:

雪も解け登山の季節がやってきました。

中にはこれから登山を始める方、道外から北海道へ登山にやってくる方もいらっしゃるでしょう。

北海道の登山で心配なのかヒグマです。ヒグマは本当に恐怖・・・。

そこで熊よけスプレーの購入を検討されている方も多いかと思います。ということで、北海道の登山で熊よけスプレーは必要か否か、個人的な意見を書きたいと思います。

北海道の登山で熊よけスプレーは必要なのか!?

いきなり結論から書きますが、普通の登山をする分にはクマスプレーは必要ないと考えています。

理由としては以下の通りです。

  • 使用する機会が非常に低い
  • 持ち運びのコストが高い
  • 高価で使用期限もある

使用する機会が非常に低い

私は北海道で登山を初めて9年目で、クマと鉢合わせしたのは3回ほど、足跡や糞などのクマの痕跡は高頻度で見かけます。

それでもクマスプレーを使う機会は1度もありませんでした。なので、私は一応クマスプレーを購入してありますが、登山に持っていかないことが多いです。

「使用する機会が非常に低くても、万が一の為に携帯するものだろ」と言われればその通りですが、クマスプレーに頼るよりはクマ鈴などの他のクマよけグッズを使用したり、クマに対する正しい対処方法を身に付ける方が、よっぽど効果的だと思います。

持ち運びのコストやリスクが高い

クマスプレーは、けっこう重いし大きいです。収納場所もすぐに使えるようにザックのショルダー部分や腰部分に限られるので、登山の際に思ったよりも負担になります。

また誤射の危険性が常に付きまといます。調べてみると誤射事件も割と頻繁に起きているようです。ロープウェイ内でぶつかった際に誤射したとか、缶が破裂したとか・・・。

クマスプレーは人にかかると、目は激痛、喉も激痛、皮膚も焼けるように痛むそうです。しかも、油性なので簡単には洗い流せません。着ていたウェアもダメになるでしょう。私も持ち運ぶ際はかなり気を使っています。

このように、クマスプレーは持ち運びのコストやリスクが非常に高いです。ちなみに、飛行機では預け荷物、手荷物ともに不可です。この点も不便ですね。

高価で使用期限もある

クマスプレーは1万円くらいで使用期限は3-5年くらいです。ずっと使えるわけではありません。

しかも、破棄する際は中身を空にしなければならないので手間です。

周囲に人のいない場所で、風向きを気にして噴射します。万が一、自分にかかると最悪ですね。

 

以上のことを踏まえると、普通の登山をする分にはクマスプレーは必要ないと思います。それでもクマスプレーがあった方がいいかなという場合もあります。

熊よけスプレーが必要な場合

クマの密集エリアに頻繁に行く

北海道の山にはどこにでもヒグマはいますが、それでも密集度は違います。特に、奥大雪、日高山脈、知床連峰などはヒグマ密集エリアです。

こうした山域に頻繁に行くのならクマスプレーはあった方が良いかもしれません。

ちなみに、知床や大雪ではクマスプレーをレンタルしています。特に道外から来る方にはレンタルは良いでしょうね。
参考:知床財団:クマ撃退スプレーのレンタル
参考:アサヒカワライド:クマスプレーレンタル

とにかく安心したい

クマスプレーがあると非常に安心感があります。ヒグマを見かけた時は、すがるようにクマスプレーを握りしめてしまいます。

ということで、とにかく安心感が欲しいという方は、余計なことは考えず購入すれば良いのではないでしょうか。

 

クマスプレーを持つと万能感のようなものが湧きますが、クマスプレーを持つことよりも大切なことがあります。それは以下のことです。

熊よけスプレーを持つより大切なこと

クマスプレーはヒグマが3〜4mまで近づいてきた時に使用する最終手段です。本当に生きるか死ぬかの瀬戸際。

ヒグマが3〜4m以内にいたら、私なら冷静にクマスプレーを使えないと思います。10mとかでも頭が真っ白になります・・・。

そうならないように以下の点を確認しましょう。

正しい対処方法を身につける

まずはヒグマに出会わないことが最善の対処法です。これに関しては知床財団が詳しく解説してくれているので、以下のリンクを参考にしていただければと思います。
参考:知床財団:出会わないために

次に、ヒグマに出会ってしまった時の対処方法です。これに関しても知床財団が詳しく解説してくれているので、以下のリンクを参考にしていただければと思います。かなり参考になります。
参考:知床財団:出会った時は

以上の2つのリンクを確認すれば、万が一の時に必ず役に立つでしょう。

クマ鈴を携帯する、できれば1人で行動しない

基本的にヒグマは人を避けます。人がヒグマに気付く前に、ヒグマが人を避けていることも多いそうです。

なので、人の存在を知らせることが非常に大切。その為にクマ鈴は有効です。

冒険倶楽部(BOHKEN CLUB) 各種

このクマ鈴は私も使用していますが、本当にうるさいです。「まぁー、大きい音のする鈴ねぇー(意訳:うるさい)」と周囲の登山者に言われることがありますが、クマ鈴はうるさくてなんぼだと思います。安心感があるのでおすすめです。

たまに「クマ鈴は逆にクマを寄せる」みたいなことを言う人がいますが、そんなことないと思います。

本当に寄ってくるヒグマがいたとしても、クマ鈴の音を聞いて逃げるクマの方が遥かに多いと思うので、やはりつけた方が良いです。高原沼のヒグマ情報センターでもクマ鈴を推奨しています。

あとは、複数人での行動も良いです。人の気配が増しますし、人(敵)が多いというのはヒグマにとってプレッシャーとなるので襲われにくくなります。

 

最後にクマスプレーを購入したい方のために、クマスプレーを3本ご紹介したいと思います。

クマスプレーを3本ご紹介

まず、簡単にSHU(Scoville Heat Unit)という用語の説明をします。SHUは唐辛子の辛さを示す値です。ヒグマにはSHU値20万以上が必要とされています。SHU値20万以下は小・中型動物用です。ちなみに、タバスコが1600-5000、チリパウダーが30000-50000となっています。

あとは予備知識ですが、クマスプレーには油性と水性があります。ヒグマには即効性があり、効果の持続しやすい油性が有効です。水性は本州のツキノワグマや小中動物用となります。

 

では、クマスプレーを3本ご紹介します。

カウンターアソールト(COUNTER ASSAULT) アウトドア キャンプ 熊よけスプレー CA230 カウンターアソールト 320g 【日本正規品】 02194

カウンターアソールトは定番のクマスプレーです。上の商品はホルダー別売り。

サイズは215×直径50mm、重量320g、最小噴射距離9m 、噴射持続時間7.2秒、SHU32万、油性となります。

 

OUTBACK 熊撃退スプレー カウンターアソールト・ストロンガー アルデ携帯ホルスターセット 熊よけ CA290&H

カウンターアソールト・ストロンガーは先ほどの通常版より、噴射距離と容量がアップしたものです。効果(SHU)は同じです。

サイズは213×直径59mm、重量380g、最小噴射距離10.5m 、噴射持続時間9.2秒、SHU32万、油性となります。

 

【信頼のSEC社製/世界No.1ブランド】世界各国の機関で採用されている フロンティアーズマン・熊撃退スプレー(ベアスプレー) 熊を撃退!イノシシ、猿、鹿、野犬などの対策にも使えます! 大容量の熊スプレー258g(272ml)しかもお得なホルスター(ケース)付き【正規輸入品/安心の日本語表記】

世界50カ国以上の軍や警察が使用しているSABRE(セイバー)が販売しているクマスプレー。

サイズは約215mm×直径50mm、重量300g、最小噴射距離10.5m 、噴射持続時間5.9秒、油性となります。

 

スペックまとめ。

カウンターアソールト カウンターアソールト
ストロンガー
SABRE ベアスプレー
成分 唐辛子エキス 唐辛子エキス 唐辛子エキス
SHU 322000 322000
性質 油性 油性 油性
重さ 約320g 約380g 約300g
サイズ 215×直径50mm 213×直径59mm 約215mm×直径50mm
最小噴射距離 9m 10.5m 10.5m
噴射持続時間 7.2秒 9.2秒 5.9秒

 

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  1. mickey より:

    野生動物の力を知らないとダメですね。
    私達の力ではキタキツネ一匹押さえつけるのも
    ムリでしょうね。
    私の腰くらいの体高の母ポニーの手綱を持っていましたが
    子ポニーが走り出したら母ポニーも後を追って走り出し
    私は手綱を持ったまま牧場の中を引きずられました。
    さすが1馬力と感心しました。
    鹿の角を掴んで押さえつけようとしましたが
    一人の力ではムリでした。これらは飼い慣らされてますが
    野生の動物ならこの何倍も凄いのでしょうね。

    • ワイズカメラ より:

      mickeyさん

      リアル1馬力を体感されたのですね笑

      本気を出したクマの力なんて想像を絶するでしょうね。近所でクマのビンタがかすって、鼻が無くった方がいました・・・。

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