ゴアテックスのウェアを着る機会も増えてきたこの季節。ちゃんと洗濯などメンテナンスをしていますか!?
ゴアテックスに着いた汚れを放置すると、性能が低下してしまいますし、生地が傷む原因にもなります。
なので、ゴアテックスのウェアは定期的に洗濯しましょう。ということで、今回はグランジャーズ ゴアテックス専用洗剤を使って、ゴアテックスのジャケットを洗濯してみました。
目次
ゴアテックスのウェアの汚れを放置すると劣化する
ゴアテックスはメンブレンと呼ぼれるシートが表生地と裏生地の間にラミネートされた3層構造となっています。
メンブレンには微細な穴が開いており、水は通さないけれど、水蒸気は通すという性質を持っています。
これにより、ゴアテックスは防水性ながら高い透湿性(内側の湿気を逃す性能)を発揮するわけです。
しかし、皮脂汚れや撥水性の低下はこの機能を妨げてしまいます。
皮脂汚れで透湿性能の低下、また生地が傷む
ゴアテックスのウェアを着ると、どうしても皮脂汚れや埃などが付着してしまいます。
皮脂汚れや埃はメンブレンの微細な穴をふさいでしまうので透湿性が低下します。なので、すぐに汗でベトベトになってしまう。
また、皮脂汚れはゴアテックスの生地自体を痛めます。皮脂汚れを放置するとシームテープが剥がれてきたり、ゴアテックスの種類によっては裏地の加工がボロボロになることもある。
私はアークテリクスのシャケットを愛用してますが、襟元や首回りには皮脂汚れがゴアテックスに直接つかないよう工夫がされています。
顎や口元、首回りは皮脂汚れが付きやすいので、裏地に別な生地が当てられていますね。
それくらい皮脂汚れはゴアテックスの大敵なのです。
撥水性の低下で透湿性能の低下
撥水性能は低下するとゴアテックスの表面に水の膜ができてしまいます。
このよう感じで水が染み込むような感じになる(防水性なので水は通しませんが)。
そうすると水の膜が邪魔をして、内側の水蒸気が逃げにくくなり、透湿性が低下します。
たまに、雨の日のにゴアテックスのジャケットを着て、水が染み込んできたと言う人がいますが、これは水が外側から染みてきたのではなく、透湿性が低下したことにより、汗や湿気で内側が濡れたというケースが多いです。
ゴアテックスの性能を発揮させるには撥水性も大事です。
ゴアテックスのウェアは定期的なメンテナンスが必要
ゴアテックスのメンテナンスというと面倒そうですが、簡単に家庭で洗濯可能です(稀に洗濯できないものもあるので、タグを確認しましょう)。
GORE-TEX公式でもこのようにアナウンスしています。
GORE-TEX アウターウェアは、ほとんどの場合ご家庭で洗濯することができます。適切なお手入れで、製品をより長く、快適に使い続けましょう。
では、ゴアテックスの洗濯手順です。
グランジャーズ ゴアテックス専用洗剤を使ってゴアテックスを洗濯
用意するもの
- 洗剤
- 撥水剤
- 洗濯ネット
まず、洗剤ですが普通の液体洗剤で問題ありません。ただし、粉末洗剤、柔軟剤、染み抜き剤、漂白剤などは生地を傷める恐れがあるので避けましょう。
個人的にはゴアテックス専用の洗剤をおすすめします。
Grangers(グランジャーズ) ウエア洗剤 パフォーマンスウォッシュ 04830
グランジャーズのクリーナーは、あのパタゴニアが推奨しているので間違いないでしょう。
それから、洗濯後に撥水加工するための撥水剤です。
Grangers(グランジャーズ) ウエア撥水剤 クロージングリペル 04833
これもグランジャーズから発売されているのでセットで購入すると良いですね。
他にもスプレー式の撥水剤などがありますが、コスパ的にどぶ漬けできるグランジャーズの撥水剤が良いようです。
それから洗濯ネットが必要になります。
必要なものが揃ったら、早速洗濯して皮脂汚れを落としていきましょう。
洗濯して皮脂汚れを落とす
下準備。
- 念のために洗濯タグを確認
- すべてのファスナーとポケットを完全に閉じる
- 緩んだフラップやストラップをしっかりと留める
ほとんどのゴアテックス製品は洗濯可能ですが、稀に洗濯できないものがあるようなので、念のために洗濯タグを確認しましょう。
ファスナーは開いていると傷む可能性があるので全て閉じます。フラップやストラップも同様です。
実際に洗濯。
- 洗濯ネットに入れる
- 洗剤を適量入れる
- 40℃以下のぬるま湯を使う
- すすぎは2回以上しっかり、脱水はしない
ウェアが絡まったり、擦れたりして傷む可能性があるので洗濯ネットに入れます。
皮脂汚れなどは冷水では落ちにくいので、40℃以下のぬるま湯を使いましょう。これは普通の洗濯でも同じですね。
それからすすぎは2回以上しっかりしてください。洗剤が残るとゴアテックスの性能劣化に繋がります。また、ゴアテックスは水を通さないので、脱水すると洗濯機の故障につながります。脱水は避けましょう。そもそもゴアテックスは保水しません。
私は適当に12分くらい洗って、すすぎを2回しました。
ちなみに、グランジャーズのクリーナーの使用量は以下の通りです。
水の量 | 20L | 30L | 40L |
洗剤量 | 50ml (キャップ1杯) |
100ml (キャップ2杯) |
150ml (キャップ2杯) |
洗濯量 | ウェア1着 | ウェア2着 | ウェア3着 |
今回、私が購入したグランジャーズのクリーナーは容量300mlなのでウェア6着を洗えることになります。
次に、撥水加工です。
撥水剤で撥水処理する
先程、洗濯して濡れたままのウェア。
ここにそのままグランジャーズ 撥水剤を投入します。
投入量は以下の通り。
水の量 | 25-35L | 25-35L |
撥水剤 | 100ml (キャップ2杯) |
150ml (キャップ3杯) |
洗濯量 | ウェア1着 | ウェア2着 |
クリーナーよりも使用量が多くなります。私が購入したグランジャーズの撥水剤は容量300mlなのでウェア4着を洗えることになる。
あとは、洗濯と同じです。洗いをして、すすぎは2回以上しっかり、脱水はしません。ただし、汚れを落とすわけではないので冷水でも問題ないでしょう。
この過程が終われば、あとは干して終了です。
熱処理すると撥水性がさらに向上する
実は、ゴアテックスは撥水剤を使わなくても、熱を加えることで撥水性能を復活させることができます。
ゴアテックスの表面には、撥水基という目には見えない微細なうぶ毛のようなもの(撥水基)があり、この撥水基が整った形でしっかり立っている状態であれば、撥水性能は発揮されます。
もし、汚れや劣化によって撥水基が不ぞろいになったり、ねたりすると、撥水性能が低下するのですが、熱を加えると撥水基は立ち上がり整います。つまり、撥水性能は復帰する。
なので、乾燥させる際に乾燥機を使ったり、乾燥後に当て布をしてアイロンがけをすると良いです。
ドライヤーとかでも良いかと思います。
撥水剤を使った後で、熱処理をすると完璧でしょう。
洗濯後のゴアテックス
今回は、グランジャーズの撥水剤だけの性能を確認したかったので、熱処理はしていません。
玉のように水を弾くようになりました。
ビフォーアフターで大違いですね。
Grangers(グランジャーズ) ウエア撥水剤 クロージングリペル 04833 & ウエア洗剤 パフォーマンスウォッシュ 04830【セット買い】
まとめ
これで安心してゴアテックスのウェアを着れるようになりました!
高いジャケットなので大切に使っていきたいですね!