Nikon Z9 が発表されましたね。素晴らし完成度で心惹かれた方も多いのではないでしょうか!?
私は買いません(買えません)が、フラグシップに搭載された機能は、いずれ下位機にも降りてくるでしょうから、それを気長に待ちたいと思います。
また、ソニーやキヤノンなどの他社も、これを受けて今後どんなカメラを発売させるのか楽しみですね。
今回はZ9のスペックを確認し、特に気になる点について言及していきたと思います。
目次
Nikon Z9 のボディについて
画像については全てニコンHPより引用しています。
ボディは縦グリップ一体型
Nikon Z9、D6、ソニーα1、キヤノンR3と比較してみましょう。
Nikon Z9 | D6 | α1 | R3 | |
寸法 (幅×高さ×奥行き) |
約149× 149.5× 90.5mm |
約160× 163× 92mm |
約128.9x 96.9x 69.7mm |
約150.0× 142.6× 87.2mm |
質量 | 約1160g (バッテリー等込み約1340g) |
約1270g (バッテリー等込み約1450g) |
約652g (バッテリー等込み約737g) |
約822g (バッテリー等込み約1015g) |
防塵防滴 | ○ | ○ | ○ | ○ |
ボディ内手ぶれ補正 | 6.0段 | – | 5.5段 | 8.0段 |
記録メディア | CFexpressTypeB XQDカード |
CFexpressTypeB XQDカード |
CFexpressTypeA SD |
CFexpressTypeB 、SD |
撮影可能コマ数 | EVF: 約740コマ (パワーセーブON) モニター: 約770コマ (パワーセーブON) |
約3580コマ | EVF: 約430枚 モニター: 約530枚 |
EVF:約620枚 モニター:約860枚 |
Nikon Z9 はD6と同じくらい重いです。とは言うものの、フラグシップ機なので重さを気にする人も少ないかなと思います。
それと他と比較してバッテリーの持ちが良いですね。EN-EL18dという大容量のバッテリーを使用します。ちなみに、Z7IIが約380枚(EVF)、約440枚(モニター)と言う感じなのでほぼ倍です。実際に使用するとスペック以上に長持ちすると思います。
クローバーボタンと丸窓ファインダーが非常にカッコ良いです。
もちろん、ボディはマグネシウム合金で非常に堅牢、-10°Cでも支障なく作動するとのこと。この辺りはNikonらしい安心感がありますね。
縦横4軸チルト式画像モニター
Nikon Z9 は縦横4軸チルト式画像モニターを搭載しています。
これにより横位置はもちろんのこと、縦位置でもモニターをパカパカできるわけです。これ本当に便利ですね。
従来機は横位置だけのチルトだったので、縦位置の撮影に非常に不便でした。Z9はユーザーの要望に耳を傾けて設計されていますね。個人的にはバリアングルよりこちらの方が良いです。
ちなみに、タッチパネル式で、表示スペックは3.2型・約210万ドット(α1は3.0型・144万ドット、R3は3.2型・約415万ドット)。
スターライトビュー搭載
Nikon Z9 にはスターライトビューという機能が搭載されています。これはソニーでいうブライトモニタリングに相当する機能です。
これをONに設定すると、撮影画面が明るく見やすくなり、暗いシーンでも被写体の確認が容易になるほか、AFの低輝度限界も-8.5EVまで拡張され、暗いシーンでもAFでピントを合わせやすくなります。
星景を撮影する際には絶対に欲しい機能ですね。これを待ち望んでいたニコンユーザーも多いのではないでしょうか!?
また、暗さに目が慣れたときにメニューや被写体を見やすくする「赤色画面表示」を搭載。明るさを抑えた赤色で表示し、目の負担を軽減します。ボタンイルミネーションも搭載されている。
Z9は暗いシーンでも快適に撮影できるよう設計されています。
ちなみに、EVFの解像度は以下の通りです。
Nikon Z9 | α1 | R3 | Z7II | |
解像度 | 約369万ドット | 約944万ドット | 約576万ドット | 約369万ドット |
倍率 | 約0.8倍 | 約0.90倍 | 約 0.76倍 | 約0.8倍 |
EVFの解像度はソニーやキヤノンに比べ少ないです。
しかしながら、ニコンのEVFは非常に綺麗だと評価が高いです。私もZ6のEVFには満足しています。なので、Z9のEVFも他に劣るということはないだろうと思います。
メカシャッターレス
Nikon Z9 はなんとメカシャッターがありません。
これによりシャッター耐久性や故障のリスクを気にすることなく大量の写真を躊躇なく撮影可能になりました。しかも、シャッター幕の摩耗によるダストの発生もなくなります。
それからセンサーシールドが搭載されています。
カメラの電源OFF時にセンサーシールドを閉じることができるため、レンズ交換時にもダストが付着しにくく、指も触れにくくなっています。
他社にも似たような機能がありますが、あれはシャッター幕が閉じています。なので、逆にシャッター幕が壊れるリスクがありました。ニコンの場合はそのリスクもありません。
有効画素数は4571万画素
Nikon Z9 | α1 | R3 | Z7II | |
有効画素数 | 4571万画素 | 5010万画素 | 2410万画素 | 4575万画素 |
Nikon Z9 の有効画素数は4571万画素です。Zマウントの高画素機であるZ7IIとほぼ同じ。
これだけの画像数があれば解像力もあるでしょうし、トリミング耐性も高いですね。
センサーはどこ製でしょうか!?多分、ソニー製ではない!? よくわかりませんが公式HPには「ニコン独自の積層型CMOSセンサーを新搭載」と記載されています。
Nikon Z9 のAF性能について
Nikon Z9 はフラグシップ機だけあって、非常に優れたAF性能なようです。
ディープラーニング技術を用いて開発したアルゴリズムを搭載し、9種類(人物、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、列車、飛行機)もの被写体の検出が可能です。
人物は顔・瞳・部・胴体、犬猫鳥はそれぞれ頭部・瞳・全身、飛行機は全体・先頭部・コックピットを自動的に検出できます。
また、3D-トラッキングも使えるようですね。
AF性能は使ってみないと分かりませんが、YouTubeなどで動画を見ても、かなり食らい付きは良いように感じます。動画内では鳥の瞳AFのシーンが多いですが、これはかなりソニーのAFを意識していると感じました・・・。
AF検出範囲については、-6.5~19EV(スターライトビュー有効時:-8.5~19EV)です。R3は-7.5~20EV、α1は-4~20EVなので、Z9は暗所のAFにも強いようですね。
ちなみに、発売前はデュアルピクセルAFなのでは!?という噂もありましたが、公式HPを見ただけでは、ちょっと真相は分かりません。ただ、以前にも特許を取ったという話がありました。
参考:ニコンのデュアルピクセルの像面位相差AFの特許
もしかしたら、このような技術が使われているのかもしれませんね。
Nikon Z9 の連写性能について
連写速度は最高20コマ/秒
Nikon Z9 の連写性能については以下の通りです。
- 低速連続撮影:約1~10コマ/秒
- 高速連続撮影:約10~20コマ/秒
- ハイスピードフレームキャプチャ+(C30):約30コマ/秒
- ハイスピードフレームキャプチャ+(C120):約120コマ/秒
まず、連写速度は最高20コマ/秒です。ちなみに、α1やR3は最高30コマ/秒(電子シャッター時)なので、やや遅いのでしょうか。それでも20コマ/秒はすごい。
そして、連写速度と同じように大切なのが連続撮影可能枚数ですね。Z9は高効率RAWにて約20コマ/秒で1000コマ以上の連続撮影が可能です。1000コマ以上ということは50秒以上、連写可能ということになりますね。被写体の一連の動きをごっそり高速連写で撮影できる。
補足として、高効率RAWとは新アルゴリズムの高効率圧縮により、非圧縮RAWと同レベルの高画質を維持したまま、約1/3のファイルサイズにしたRAWらしい。ロスレス圧縮RAWだと連続撮影可能枚数は79コマなので、高速連写するなら高効率RAWを使用することになるかと思います。
ちなみに、ソニー α1の連続撮影可能枚数につていは、RAW238枚、RAW (ロスレス圧縮) 96枚、RAW (非圧縮)82枚と記載されています。キヤノンR3は不明。
そして、C30は約30コマ/秒で約4500万画素の静止画、C120は約120コマ/秒で約1100万画素の静止画をそれぞれ撮影できる機能です。ただし、AF/AEは追従で、JPEG NORMALに固定となります。
Real-Live Viewfinder
Nikon Z9 は連写時にファインダー像の消失が起きません。
従来のブラックアウトフリー撮影はファインダー像の消失が起きないよう同一画像を表示させているらしいですね。と言うことは、撮影時はファインダー像が止まっている!?
これとは違いReal-Live Viewfinderは実際の被写体の動きを常に表示します。
ローリングシャッター現象を極限まで抑制、ストロボ同調スピード 1/250秒
Nikon Z9 はメカシャッターレスです。100%電子シャッターなので当然にローリングシャッター現象が気になります。
参考:電子シャッター、電子先幕シャッター、フォーカルプレーンシャッター、それぞれのメリット・デメリットを知っておこう!
しかしながら、Z 7II比で約12倍の高速読み出しを実現することで、ローリングシャッターによるひずみを極限まで抑制しています。世界最速のスキャンレートとのこと。
Z9のストロボ同調スピードは1/250秒です。これはD6のメカシャッターと同じです。α1でも1/200秒。
なので、ローリングシャッター現象が気になることはほぼないでしょう・・・。
Nikon Z9 の動画性能について
私は動画を一切撮らないので良く分かっていませんが、約125分の8K UHD/30pの動画を、外部レコーダーを使わずカメラボディー内のメモリーカードに記録可能、4K UHD/120p/60p/30pにも対応しているとのこと。
ちなみに、通信機能は、Wi-Fi機能(2.4GHz/5GHz)、1000BASE-Tの有線LAN、Bluetoothに対応。GPSによる位置情報機能や5Gスマートフォン経由で画像をFTPサーバーなどに転送できる「NX MobileAir」アプリもあります。
まとめ
Nikon Z9 すごい完成度ですね。欲しい・・・。
個人的には早く下位機にスターライトビューが降りてきて欲しいです。
私もこれを買うことはありませんが(笑)、この手のタイプとしてはだいぶお安い価格なのが一番の魅力ですね。使ってないカメラを否定的に言うのは気が進みませんが、よそのメーカーではどう見ても高く感じるものがあるのでニコンが追従しないのはありがたいです。新発表のレンズもそんな感じですね。
星景のピント合わせはまだ何とかなりますが、これが蛍、特にヒメボタルとなるとても大変なのでスターライトビューはありがたいです。あとはRAWファイルの圧縮ですね。
これらは下位機種にも導入されるでしょう。
CFExpressのダブルスロット、RAW動画の内部保存や8K動画もいいなぁとは思いますがたぶんこれはBP一体型ゆえにできる技術じゃないかなと思うので恩恵にあずかることはしばらくはなさそうです。
まあ一番私に影響のある発表は山レンズ向けの24-120 F4レンズでしょう。24‐70と入れ替えたいです。
LaBattさん
24-120mmF4は良いですね!私も山向けに考えていますが、今は登山オフシーズンなので来年まで待とうかなと思っています。その頃には少し安くなっていることに期待です。
100-400mmも良いですが、高くて怯んでいます笑
Z9がR1に求められる機能条件を押し上げたように
思われました。
それにしてもSONYはCFexpressTypeAで
ベータ規格やメモリースティックの二の舞に
ならなければ良いけど。
mickeyさん
カメラの性能がどこまで上がるのか楽しみですね。
というか、これ以上何が進化していくのか・・・
ソニーの写真SNSサイトでは、「今日の1枚」という
審査員選出に動画が選ばれる事が多くなりました。
また、動画の投稿も増えました。
このままカメラ性能が進化するならば、動画で撮って
そこからの切り出しがスチールになるような展開ですね。
なるほど・・・すごい時代ですね。楽しみです!
お久しぶりです。Z9、自分は予約しちゃいました!発売日に届いてくれたらいいんですが、こればっかりは分からないですね💦
星撮影にもステータス振っているのってすごいことだと思いませんか?正直鳥肌が立ちました。フラッグシップ機なので動体に強くないと話にならないと思いますが4500万画素の高画素機でもあって風景にも問題なく使える。かつこれだけ星撮影も意識した機能がついているということは星撮影も、今でもノイズが少ないと感じているZ6と同じかそれ以上の画質を期待できると解釈しちゃいました!
tatsumoさん
お久しぶりです!
おおぉーー、おめでとうございます!
すごい人気らしいですね・・・。発売日に届くことを祈っております!
本当に隙のないカメラですよね、レビューや作例など楽しみにしております!