広角派か、望遠派か、人によって好みがありますね。
私はどっちも捨てがたいですが、好きなのは広角、よく使うのは望遠といった感じです。
今回は、それぞれの良さについて簡単にまとめてみたいと思います。
目次
広角レンズの魅力
インパクトのある写真を撮りやすい
広角を使えば簡単にインパクトのある写真が撮れます。
特に超広角を使えば、見た瞬間に強烈な印象を与えることができる。
広角ではパースペクティブ(後ろ側がより小さく、手前側がより大きく写る効果)が働くので、前景のインパクトが強くなります。
ちなみに、コツは手前の被写体にグッと近寄って撮影することですね。
参考:パースペクティブとは。広角レンズでパースペクティブを使いこなすコツ。
ただし、インパクトのある写真が必ずしも良い写真とは限らない点に注意。こうした写真はSNS映えはしますが、こればかりだと見ていて疲れやすいですし、飽きもやはいです。
工夫のしがいがある
広角ではフィルターワークをしやすかったり、構図の組み立ての自由度が高かったりします。撮影に工夫のしがいがある。
もちろん、望遠でもフィルターワークは可能ですが、広角の方が雲を流したり、水面をスムーズにしたりと、やれることが多いです。
あとハーフNDなどを使えるのも広角ならではですね。フィルターを「あーでもない、こーでもない」とガチャガチャ交換するのも楽しいです。
そして、広角は写る範囲が広いので、前景を入れたり、リーディングラインで視線誘導したり、層を重ねたりと、構図の自由度が望遠よりも高いように思います。
頭を働かして、じっくり構図を構想するのも楽しいですね。
参考:風景写真は前景・中景・遠景の3レイヤー(層)を重ねて構成すると面白い!風景写真の撮り方!
望遠は写る範囲が狭いので、あまり構図の自由度が高くありません。上級者なら望遠でも多くの構図を作れるかもしれませんが、結構難しいです。
代替がききにくい
望遠は、言ってしまえば無くてもトリミングでどうにかなります。色々と問題はありますが・・・。
それに比べ広角は代替しにくいです。標準や望遠でもパノラマ撮影すれば広く写せますが、どうしても広角に特有のパースペクティブは表現しにくいように思います。
なので、たとえ使わないだろうと思っても、撮影に広角を持って行かないのは不安です。広角でしか撮れない表現があります。
では、逆に欠点を一つだけ。
欠点:近いどころが限定的
個人的には広角は最も使用頻度が少ないです。おそらくそういった方も多いのではないでしょうか!?
広角は使用するシーンを選びます。写るは範囲が広いので不適切なシーンで使用すると、ごちゃごちゃとした写真になってしまったり、何を写したいのは伝わりにくくなってしまう。
この写真も一体何を写したいのやら・・・。
なので、近いどころが限定的で、扱いが結構難しいです。初心者の頃は単純に広く撮れることが楽しいかもしれませんが、ちょっと写真についての知識が付くと、その扱いの難しさを痛感します・・・。
参考:広角レンズを使うのに適したシーンとは!?広角レンズは使うシーンが大切。
望遠レンズの魅力
伝わる写真を撮りやすい
望遠は写る範囲が狭いので、多くの要素は写せません。写せる要素は限定的です。
なので、余計な要素が写らない分、自分が見せたいものを表現しやすく、撮影意図がハッキリとした写真になりやすいです。これが伝わる写真というわけです。
わかりやすくて良いですね。
また、広角はインパクトのある写真を撮りやすいと上記しましたが、望遠でも写したいものをしっかり明確に写せばインパクトが生まれます。
汎用性が高い
望遠は余計な要素が写り込まないので、多くのシーンに使うことができます。汎用性が高い。
じっくり風景を観察して、ここだと思う部分だけを切り取り作品にできます。
広角だと、ただ広いだけの場所でも、望遠なら散漫とせずに密度の高い写真にできる。
広角は使い所が限定的だと上記しましたが望遠はその逆ですね。一見、写真が撮れなさそうな場所でも、上手くいけば何通りも撮れてしまいます。
それも画角が狭く、部分を切り取れる望遠の汎用性の高さのおかげというわけです。風景をよく観察する必要がありますが。
独特な表現も可能
望遠では焦点距離を長くするほど、圧縮効果が働き独特な表現が可能になります。
ちなみに簡単に言うと、圧縮効果とは背景が拡大されることで、前後の距離感が近く見える効果のことです。
参考:圧縮効果とは。望遠レンズで圧縮効果を使いこなすコツ。
手前の街に比べ、月がかなり大きいです。圧縮効果により背景にある月が拡大されることで、月が街のすぐ上にあるように見えますね。
圧縮効果は使い所がかなり多いです。これを上手く使いこなせるようになれば、写真の腕もグッと上がるかと思います。
では、逆に欠点を一つだけ。
欠点:重くて大きい
望遠レンズは重く大きいです。特にフルサイズ用となると2kg以上はざら。
やはり持ち運びではかなり不便ですし、手持ち撮影では長時間は厳しい。登山などでは持っていくか、いつも悩みの種です。
また、三脚を使うにしても、軽量な三脚では心許ないです。という具合に、周辺機材も重く大きくなります・・・。
まとめ
以上、「広角派!?望遠派!?どちらが魅力的なのか」でした。
結局、どっちも甲乙つけがたいですね。
広角派か望遠派かと言われても自分でもよく分からないですが、望遠の方が難しいかなと思います。その場では納得して撮ったつもりでも、家に帰って見てみると没にする可能性はずっと高いですね。これは自分の好みに左右されますが、圧縮効果というのも良し悪しで工夫しないとどうも私の場合は窮屈な写真になってしまいます。この場合、絞り開放でボケを作るなり光の強弱を作ると言ったことが有効かと思いますが、口で言うほど現場で実践するのは簡単ではないので・・。
LaBattさん
双方とも使いこなすのは難しいですよね。
やはり試行錯誤あるのみだなと思います:)
いつも楽しく拝見させていただいています。
と言っても、WiseCameraさんのような専門知識とテクニックを持ち合わせているわけでもなし。 ただただ”なるほどね!・・・”と頷くばかりであります。
特に、カメラ機材類の進化にはアタマとお金について行けない現状があります。
望遠・広角、どちらを選ぶかは、勿論!自分が撮りたいものを選択したいですが、ご指摘のように”重さ”の問題が立ちはだかります。
70歳を過ぎたオヤジ(爺)が7Kg以上もある機材を3000mまで持ち上げるには根性だけでは叶わず。
何を優先しなければならないか?
其処を慎重にならざるを得ない状況にあることは間違いないようです(笑)
愚痴っぽい話で申し訳ありません。
げんさん
いつもありがとうございます!
いや、私も7Kg以上もある機材を3000mまでは無理です笑
ある程度、画質に妥協できるなら、高倍率もありかなと思っています:)
50mmのレンズの見え方が人の見ている
視野に似ているので、標準レンズと言われていますが
実際の人の眼はカメラに例えると、5億万超画素画像エンジン搭載
超広角ズーム14-24mm デュアルレンズ フルサイズカメラと言われるようです。
眼球の大きさが24mm位なのが関係しているのでしょうね。
(眼球が広角レンズであるため画像に歪みが生まれますが
脳がその歪みを補正しています。)
mickeyさん
眼のダイナミックレンジは凄まじいですが、脳の補正効果が大きいと思っています。
いつになったらカメラは眼に追いつくのでしょうか・・・・。