せっかくの休日なのに曇りだとがっかりです。お家で寝ていようかなと思ってしましますね。
ですが、撮影を工夫したり、被写体を選べば十分に良い写真が撮れる。
ということで、曇りの日に風景写真をうまく撮るコツについて書いていきたいと思います。
目次
曇りの日にうまく写真が撮れない3つの理由
まず、なぜ曇り空の写真がパッとしないのか解説したいと思います。
原因がわかれば対処方法も分かるというわけです。
- 陰影がなくのっぺり
- 鮮やかさに欠ける
- 曇り空が目を引いてしまう
では、詳しく考えていきましょう。
陰影がなくのっぺり
曇りの日は光が射さないので陰影が付きにくいです。なので、立体感がなくなりのっぺりします。
写真は光を切り取るものと言われることもあるくらい光が大切。
光が当たるだけで陰影が生まれ、浮き立つような立体感が生まれます。
なのに、曇りの日はそれがありません。これだけでかなり不利です。
曇りの日は光が拡散されてしまうので、全体的にボヤッとした掴み所のない印象になってしまいます。
これが曇りの日にうまく写真が撮れない第1の原因です。
鮮やかさに欠ける
被写体に光が当たり、それが反射することで人は色を認識します。光を反射しないのが黒、光を全て反射するのが白ですね。
曇りの日は当たる光が弱いので、当然反射する光も弱くなり、色がはっきりしません。
カラマツが黄色く紅葉して、秋まき小麦の緑色も綺麗なのですが、もう一押し足らない感じ。鮮やかさに欠けます。
これも一瞬光が当たるだけで、ここまで色が違います。
全然違いますね。曇りの日はどうしても地味な色合いになってしまいます。
これが曇りの日にうまく写真が撮れない第2の原因です。
曇り空が目を引いてしまう
見せたいものにパッと視線がいく写真が良いとされています。あるいは奥行き感や臨場感の写真も良いですね。
ここで問題となるのが曇り空です。曇り空は基本的に真っ白で明るく写ります。人は明るい部分に視線が行きやすいので、曇り空に視線が集まってしまいます。これにより見せたい被写体よりも目立ってしまう。
どうしても白い曇り空に目が行き、一度曇り空に視線が行くと、なかなか下に降りてきません。非常に邪魔ですね。
なので、曇り空があるとうまく構図を構成できません。これが曇りの日にうまく写真が撮れない第3の原因です。
では、これらの3つの原因を克服する方法をみてみましょう。
3つの原因を克服して曇りの日に風景写真をうまく撮るコツ
多くの場合、「〇〇へ撮影に行きたい」 → 「曇りだ、だめだー」となることが多いしょう。
しかし、「〇〇へ撮影に行きたい」 → 「曇りだ、だめだー」 → 「曇りで撮れるものを探しに行こう」という切り替えをすれば、きっと良い写真は撮れます。
陰影がなくのっぺり → 被写体を選ぶ
意外に曇りじゃないと撮れないものも多いです。
例えば、マクロ的な写真ですね。
上の写真は足元の植物を撮影した写真ですが、光が強いのでどうしても陰影がキツくなります。硬くバキバキとした印象です。
こうした撮影は光が拡散される曇りが適しています。
これも似たような写真ですが、強い光が差していないので、全体に光が行き渡り適切な露出で撮影できています。これで光が当たっていると、あっという間に白飛びしてしまいますね。
また、森の中での撮影や渓流などの撮影も、光が強いとうまく撮影できないので、曇りなどの柔らかい光が適しています。
曇りの日はとりあえず渓流に行けば間違いない。
あるいは、曇り映えする被写体もあります。
これはジュエリーアイスですが、曇りで暗い雰囲気がかっこいい。海岸での岩なども曇り映えするなと思います。
というように、陰影がなくのっぺりしてしまう曇りの日は、被写体を選んで楽しむのがコツです。
鮮やかさに欠ける → 思い切ってモノクロへ
曇りの日は鮮やかさに欠けます。ならばモノクロにしてしまいましょう。
この場合、モノクロは色で見せることができないので、被写体の形などで勝負すると良いかもしれませんね。
これは切り株の根が面白いと思い撮影した写真です。色がなくでも十分映える写真になりました。
晴れの日は特徴的な色を探し撮影する方法がありますが、曇りの日は特徴的な形状のものを探しモノクロで撮影します。
というように、鮮やかさに欠ける曇りの日は、モノクロ写真で楽しむのがコツです。
曇り空が目を引いてしまう → 空をカット、曇り空自体を撮る
最後に、曇り空が目を引いてしまうという問題です。これは曇り空を写さないように思い切ってカットすることで解決します。
なので、レンズは広角ではなく70-200mmなどの中望遠から望遠を使えるレンズが良いかもしれませんね。
この時は上に真っ白な曇り空が広がっていましたが、これをカットすることで何とか視線がもって行かれないようにしました。
曇り空を写さなというだけで、ちゃんとした作品になります。ちなみに、写真を立体的にするテクニックもあるので下記事を参考に。
参考:写真に立体感や奥行きを表現させる簡単な方法。ささっと取り入れられる6つの方法。
また、逆に曇り空をメインにする方法もあります。特に、黒く重たい雲が漂っている時はチャンスです。
例えば、NDフィルターなどを使い長秒撮影すれば、現実離れした幻想的な写真を撮ることも可能です。
この場合はND400くらいの濃いめのNDフィルターがあれば十分だと思います。
Kenko NDフィルター ND400 プロフェッショナル 77mm 光量調節用 177235
というように、曇り空が目を引いてしまう曇りの日は、空をカットする、あるは曇り空自体をメインに撮影して楽しむのがコツです。
まとめ
以上、曇りの日に風景写真をうまく撮るコツでした。
曇りだから撮って諦めないで、発想を転換させると撮影を楽しめますね。
はじめまして。
いつも楽しく拝見させて頂いております。
曇りの日は、撮影意欲が減退してしまっていたのですが
曇りの日だからこそ撮れる構図を探してみようと思いました。
北海道では雪も降り始め、これから氷点下での撮影も増えてくるかと思われるのですが、
wisecamera様の冬の撮影で実際の装備などで気をつけていらっしゃることはございますか?
当方道民ですが今年一眼デビュー致しまして、初の冬の撮影になりますので不安につき
実際に厳冬でも素敵な写真を多数撮影されているwisecamera様に習うことができれば幸いです。
じょるのさん
コメントありがとうございます!
装備などで気をつけてる点ですが、ウェア類については記事にまとめてあるのでご確認ください。
夜間、星などを撮影する際はレンズヒーターがあると安心かもしれませんね。
他は特に夏と大きく変わる点はあまりないです!
こちらこそ、ご返信ありがとうございます!
冬だからといってレンズヒーターやウェアの他は、特に変わることはないのですね。
装備についての記事につきましても拝見させて頂きます!
本当にありがとうございます。
次の記事も楽しみにしております!