撮影テクニック 構図

構図を組み立てる過程⑥!秋の雲海を撮影したときに考えたこと。

投稿日:2020年10月9日 更新日:

前回に引き続き、今回は秋山で雲海を撮影した写真の構図についてです。
構図を組み立てる過程⑤!美瑛の丘を撮影した時に考えたこと。

構図も筋トレみたいなものなのでしょうか!?毎回少しづつトレーニングしていれば構図力もつく!?

秋の雲海を撮影したときに考えたこと

今回の写真はこれです。

9月、秋の大雪山系にて撮影しました。寒暖差によって作り出された雲海が蠢くようで幻想的です。焦点距離200mm、f8、ISO100、SS1/500秒で撮影しています。

では、撮影の過程を解説して行きましょう。

機材について

機材はZ6、70-200mm f4、kenko ZX PLフィルターを使用しています。

登山で最もよく使うレンズは24-70mmの標準ズーム。次に使うのが70-200mmの望遠ズームです。今回は高い場所から雲海を俯瞰し距離があったので70-200mmを使いました。

ちなみに、広角ズームは山では一番出番が少ないですね。足元の被写体を撮影するときには広角が役立ちますが、それ以外では被写体が不明瞭になってしまいます。

PLフィルターは霞具合を調整するときに役立ったりする。

Kenko PLフィルター ZX サーキュラーPL 77mm 高透過偏光膜採用 撥水・撥油コーティング フローティングフレームシステム 547724

風景の撮影ではPLフィルターが役立つシーンが多いです。

現場を見て感じたこと

  • ずっと向こうまで続く雲海が壮大
  • 雲海が風に流され蠢いている

この日は雲海がとてつもなく壮大でした。真夜中に登山口に向けて出発した際、私の地元近くのオホーツク海岸付近は霧雨だったので、海から内陸部までずっと雲海が続いていたことになります。やはりこの大雲海を上手いこと撮影したいわけです。ただし、壮大な景色を目の前にした時は、雰囲気に飲まれないよう、できるだけ風景の細かい部分に注目するように心がけています。

それから、ときより強い風に流されて雲海が蠢いていました。常に変化し見ていて飽きません。

 

以上のことを踏まえて構図を作って行きます。

構図的に気にしたポイント

寄って寄る

まず、大きな視点で風景を見てみましょう。

これは焦点距離24mmで撮影しています。

綺麗ですがこのままだと何を見せたい写真なのか分かりません。見たままですね。

個人的にはいつも変化のあるポイントを探すようにしています。色が他と違うもの、形がユニークなもの、光が当たっている場所などです。
参考:風景写真で構図を上手くなるには!?具体例でみる構図を決める時に意識しているポイント!

ここでは雲海の淵の部分に注目しました。

原生林の間を縫うよう雲海が動いているのが独特です。

そこで焦点距離110mmまで寄りました。

しかし、この状態では森と雲海のバランスが悪く、写真を見る視線が定まりません。何を見たら良いのか・・・。何となく壮大で雲海がうねうねしているのは伝わりますが、ちょっとインパクトが弱いです。

ということで、雲海成分を多くし、さらに焦点距離200mmまで寄ります。

正確ではありませんが、だいたいこれくらいの感覚で切り取りました。

これで大方の構図が決定です。あとは細かな調節になります。

起伏に注目し層を考える

望遠で撮影した際は、フラットな印象になりやすいように思います。それを防ぐために私は層を意識するようにします。

この場合は起伏に注目しました。できるだけ起伏のある場所を探し、それらがテンポよく重なるように画面に配置します。

ダン・ダン・ダンと重なるイメージです。

地形を見つつ、常に動き回る雲海の変化に気を払いつつ、タイミングを見てシャッターを切ります。

これがなかなか難しいですが、手持ちで素早く構図を変え、何通りか撮影し、一番それっぽいのをセレクトしました。

あとはレタッチでクドくならない程度に明暗を強調し完成です。

 

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まとめ

私は構図を作るのが苦手なので、割と時間をかけて1枚を撮影します。

変化の激しい被写体はそれが難しいですが、それでも出来るだけ考えるようにしています。焦って構図を作ると大抵失敗するので・・・。


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