写真は引き算。
写真を初めて少し経つと耳にする言葉です。
最初は何のことか分かりませんでしたが、最近では少しづつ「こーゆーことかな・・・」と気づき始めたところ。
とは言っても、なかなか実践で上手くいかない時も多いです。
では、写真を引き算するとは、どのようなことで、どうしたら良いのでしょうか!?
私なりに感じたことをまとめてみたいと思います。
写真は引き算
なぜ写真は引き算と言われるのか!?
風景写真でよくあるのが、目の前に広がる絶景に感動して、それをそのまま写してしまうことです。
確かによくありますよね。空と雲が綺麗、朝陽も美しい、手前側の木もいい感じだし、あそこの山並みも特徴的だな・・・。
それでパッシャと撮るわけです。
絶景撮れた!と思いますよね。
確かに絶景は写真に納まっているのですが、これにはある問題点があります。
というのも、それだと写っている要素が多過ぎて、撮影者の意図が伝わりにくい写真になってしまうことが多いです。ただそのままと言うか、風景に撮らされている感じですね。
そのために、綺麗な風景を撮った写真ではありますが、インパクトに欠けたボヤけた感じの写真になってしまいます。
自分の写真を見返すとこのパターンは本当に良くある・・・。
なので、いろいろ写したい気持ちは分かりますが、その中でも自分が一番良いと思うのもを選び、それが一番目立つように構図を考える必要があります。
したがった、不要な部分は切り捨てです。惜しい感じもしますけど。
これが写真は引き算と言われる所以です。たぶん。
では、どうやって写真を引き算すれば良いのか!?
焦点距離の長いレンズは引き算しやすい
簡単なのが焦点距離の長いレンズを使うことです。
写真に写る範囲を狭めることで、メインで写したいもの以外はフレームアウトさせます。不要な部分を削ぎ落とす感覚ですね。
そうすれば、必然的に何を写したいのかが明確になり、撮影者の意図が伝わりやすいインパクトのある写真になりやすいです。人とは違った自分の視点や感じ方を、写真を通して届けることができますね。
また、説明的に全体を写さなくなるので、想像が湧きやすい写真になったりもします。
必要なのは大胆さ。簡単なのに効果がありますね。
というように、写真を初めた頃はガバッと全体を撮り勝ちになりますが、そこは堪えてあえて望遠レンズを使うくらいに意識しておけば、引き算という感覚が身につきやすいのではないでしょうか!?
ただし、何でもかんでも写したいものだけを画面いっぱいに大きくすれば良いという訳ではありませんが。主題と副題みたいな関係もありますね。
そこが引き算の難しいところであり面白いところでもあります。
一方で、広角レンズではどうなのでしょうか。
広角レンズは3つの要素で考えてみる
広角レンズは写る範囲が圧倒的に広いです。
ややもすると、色々なものがごちゃごちゃ写ってしまったり、あるいは逆にシンプルに写したつもりが閑散とした物足りない写真になってしまったりもします。
なので、広角レンズは扱いが難しいと言われています。引き算とは逆を行くようなレンズですね。
では、広角レンズではどのように引き算(画面の整理)し構図を決めていけば良いのでしょうか!?
取り入れやすい方法としては、前景・中景・遠景の3レイヤーで画面を構成する方法があります。
参考:風景写真は前景・中景・遠景の3レイヤー(層)を重ねて構成すると面白い!風景写真の撮り方!
例えば、前景にメインで写したいもの(花とか)があればそれに見合った中景・遠景を添える、あるいは遠景にメインで写したいもの(星とか山とか)があればそれに見合った中景・前景を添えるといった具合です。
そうすれば1枚の写真でも物語が伝わって来るような雰囲気に仕上がります。
ちなみに、広角を使った風景写真では前景が特に重要です。海外の風景写真とかを見ても、しっかり前景を配置しています。
なぜ前景が重要かと言うと、前景は人の目を引きつけたり写真に奥行きをもたらしてくれたりするからです。
なので、前景には形が特徴的だったり質感が豊かなものが好まれます。
前景・中景・遠景を一緒に撮れるのは広角レンズが得意とするところですね。
このようにすれば、広角レンズでもごちゃごちゃすることもなく閑散になることもなく、うまく引き算(画面の整理)をできるのではないでしょうか!?
ただし、そもそも広角レンズが適していない場面も多いです。例えば、この記事の1枚目に載せいている雲海の写真だとか。前景が上手く写せないし、遠景の空も無駄に広くなり過ぎるみたいな。
そんな時は焦点距離の長いレンズに交換です。広角レンズは使う場面を選びます。やはり難しいレンズです。
というように、どんなレンズを使っても引き算(画面の整理)は写真にとって非常に大切です。
そして、引き算する方法は様々ありますが、上記したような基本的な方法から意識していけば上手く身につくのではないでしょうか!?
私も精進していきたいと思います:)
まとめ
写真は引き算なのに機材は足し算なんですよね:)
というか、掛け算ですね!
写真を撮る上でとても大切なことですよね。
これに気付き、実践することで写真のレベルがかなり上がると思います。
まやさん
コメントありがとうございます!
私は気づくまでにかなり時間がかかりました笑
言われてみると簡単なことなんですけどね:)
「写真は引き算なのに機材は足し算、というか、掛け算」は名言だと思います ^^b
始めたばかりの頃は超広角で風景撮るのが好きでしたが、今はむしろ標準~中望遠の方が楽に感じます。レンズ特性上、歪みもそこまで気になりませんしねぇ。
Tatsumo77さん
コメントありがとうございます!
機材は増えますよね笑
やはり最初は広角に魅力を感じますよね。
写真に慣れると標準から中望遠くらいがぐっときますね!
気づかないうちに好みが変わっているので自分でも驚きです:)
毎度毎度、ブログの更新非常にたのしみにしております。
他の記事で、前景、中景、遠景についての記事がありますが、パンフォーカスを得るのにピントはやはり前景に合わせるのですか?それとも他の記事で書いてあるように液晶画面下1/3に合わせるのでしょうか?
また、初級者~中級者向けの風景撮影の本でお薦めがあれば教えて頂けないでしょうか?
marinJyoさん
コメントありがとうございます;)
場合によって様々ですが、液晶画面下1/3というのが多いですね。
ただ、前景がカメラに近いとやはりボヤけます。その場合は被写界深度合成という方法をとることもあります!
本は「テジタル一眼 撮影テクニック事典101」というのがオススメです!