構図について記事を定期的に書くと言っておきながら、前回の記事からすでに4ヶ月も経っていました。100記事を目標にしているのでこのペースだと数十年かかってしまいます・・・。
前回の記事はこちらを参考に:構図を組み立てる過程①!岩を長秒撮影した時に考えたこと!
大した写真を撮れていないのが原因なのですが、今回はやっと2回目を書いてみたいと思います。昨年の夏に撮影した樽前ガローの写真についてです。
樽前ガローは北海道で人気の撮影スポットで、すでに何万枚も撮影されています。ただ、広角でパースを効かせたり、望遠で圧縮効果を効かせたり、あるいはポジションを高くしたり低くしたりと、人それぞれ構図が違っていて面白い場所でもあります。
霧の樽前ガローで撮影した時の構図を組み立てた過程
この写真。
霧が立ち込め淡い光がとても綺麗でした。
似たような構図の写真は山ほどありますが、私がこれを撮影した時の過程について書いてみたいと思います。
現場を見て感じたこと
樽前ガローを撮影した経緯ですが、この日はもともと支笏湖での撮影を予定していました。しかし、朝行くと霧で真っ白。なので、支笏湖は断念し樽前ガローに切り換えた訳です。
濃霧の樽前ガローは非常に幻想的で美しい風景でした。特に現場で感じたことは以下の点です。
- 奥に行くに連れ段々と霞む崖
- 柔らかい淡い光
- 周囲を包む青緑色
樽前ガローは両サイドが4,5m程の崖で挟まれていますが、この日は奥に行くに連れ段々と霞む崖の様子が非常に幻想的でした。
また、この日は濃霧だったものの曇天ではなかったので、霧で拡散された光が柔らかく辺りを照らしていました。特に上部から漏れ出てくる感じの淡い光が良いです。
そして、この場所は苔むした様子が有名です。特にこの日は上部の木々の葉や崖の苔が緑色のフィルターとなっているようで、周囲が青緑色に染まり美しい。
したがって、撮影ではこの3点に気を配り構図を組み立てて行くことになります。
具体的に構図を決めて行く
まず、横構図か縦構図の選択です。
私は迷わず縦構図を選択したました。それは崖の切り立った様子という縦のラインを活かしたいし、上部からぼんやり漏れ出てくる感じの光も写したいと思ったからです。
次に焦点距離です。ここは広角でパースを効かせたり、望遠で圧縮効果をかけたり、人それぞれ好みが別れるところですが、私は望遠側を選択しました。奥に行くに連れて霞む崖の様子を写すためです。広角だと奥が小さくなってしまい、これをうまく写せないので。
なので、切り取り方にも崖に気を配ります。この場所は適当に撮影してもそれなりに撮影できるのですが、今回は奥側の見通しが良くなるように、また崖同士が重なって隠れないように気を配りました。
こんな感じです。崖が段々と霞んで消えて行く様子を最大限引き出します。
次に、カメラのポジションですが今回はアイレベルで撮影しています。理由は水が流れてくる奥行きと、水面の反射を写したかったからです。
カメラをローポジションにすれば水が迫ってくるような迫力は出ますが、奥行きは失われるように思います。
これは比較的低いポジションで撮影した写真です(構図が全然違いますが)。なんとなく川の奥行きが弱いように思います。
ポジションを高くしてカメラをやや下向きにするとこうなります。
うねうねと水が流れてくる様子が分かりやすく奥行きが生まれます。また、水面の美しい青緑色の反射もよく写せるようになりました。
これで構図の決定です。あとはカメラの設定を確認して撮影するだけ。
カメラ設定について
今回のカメラ設定は焦点距離135㎜、F14、SS30秒、ISO50で撮影しています。フィルターはND16を使用。
あまり望遠にし過ぎると写る範囲が狭くなり過ぎるので焦点距離は135㎜に。シャッター速度は水面をシルクのようにしたかったのでSS30秒で十分にスムーズになるようにしています。ここでの経験上、SS10秒くらいだとまだ荒いかなと感じます。
現像では手前側の崖がやや暗くなるように、また上部の空間がやや明るくなるようして完成です。
幻想的な雰囲気が堪りません。
まとめ
やっと構図で2記事目が書けました!
もっと上手くなれるように継続して書いて行きたいと思います!
私も最近、「この写真はどういう意図で撮影したのか」という記事を書いていますが、自分へのフィードバックにもなって良いですよね ^^
しかし、水の様子といいカスミの様子といい、RPGのワンシーンみたいですよね!
tatsumoさん
コメントありがとうございます!
そうなんですよね、自分の勉強になります!
本当に綺麗な場所です!ただ、苔が剥がれてきたり、崩れてきたりしてきているので、心配です・・・