撮影テクニック 構図

構図はあってないようなもの。写真の構成を考える際に役立つヒント。

投稿日:2020年3月14日 更新日:

三分割構図、二分割構図、斜め構図、日の丸構図・・・などは基本構図といわれ、フォトグラファーの間では広く認識されています。

このブログでも時々、取り上げることがある。

しかし、基本構図はあってないようなものだと思っています。結果論です。では、どうやって写真を構成してば良いのか!?

構図はあってないようなもの

冒頭に書いたように、三分割構図、二分割構図、斜め構図、日の丸構図・・・などは基本構図といわれ、フォトグラファーの間では広く認識されています。

よく写真の入門書などで紹介されていて、これらの構図を基準にして撮ると良いなどと書かれていたりしますね。

しかし、実際に撮影していると、こうした構図は撮影の際はあまり意識せず、撮ったら結果的に何かの構図になっていたということは少なくありません。もちろん、撮影の段階で構図を意識することもありますが、そこまで頻度は高くないです。

例えると、基本構図は剣道でいう「形」のようなものなのだと思います。基本なので身につける必要があるが、実際の試合にはあまり活用しないみたいな存在です。

試合では相手の出方などを伺って技を繰り出す必要があります。いきなり剣道の例えですが。

 

では、何をもって写真の構成を考えていけば良いのでしょうか!?

写真の構成を考える際に役立つヒント

写真の構成を考える際に、役に立つかもしれないヒントについて書いてみたいと思います。

何を撮りたいのかよく考える

何を撮りたいのか、何を表現したいのか考えることは、写真の一番ベースとなる部分です。

光の加減が美しいと思ったのか、色が綺麗だと思ったのか、形がユニークだと思ったのか、何か珍しいものがあったのか、ここを明確にします。

これが写真撮影の第一歩で、写真の軸となるのもです。

これが欠けていると、写真に軸がないわけなので、何を伝えたい写真なのか、何を表現したい写真なのか、見る人にいまひとつ伝わらない写真になってしまう恐れがあります。

 

というように、まずは何を撮りたいのかよく考えてから、写真の構成を考えてみると良いです。

画角の選択

次に、被写体に合わせた画角の選択も大切だと思います。同じものを撮るにしても画角の違いで、伝わる印象が全く変わりますね。

 

特に、広角でのパースペクティブと、望遠での圧縮効果は重要ポイントです。

 

広角によるパースペクティブの使用例としては、手前側のものにぐっと近寄って大きく写し、奥のものを小さく遠くに追いやることです。

そうすることで、いわゆるカッコイイ写真が撮りやすいです。

また、狭い空間でもパースペクティブを効かせることで、ぐわっと広がったように写すことができます。

一方で、使い方によっては被写体が小さくなり何が写っているのか分かりにくくなったり、広い範囲が写るのでゴチャゴチャと色々なモノが写り込み結局何を写したいのか不明瞭になってしまうというデメリットもあるので注意です。

 

望遠による圧縮効果では遠くのものをぐっと引き寄せ迫力を出すことができます。

背景のものが迫るように大きく写るのは圧縮効果の大きな特徴です。

また、圧縮効果は密度を高めることもできます。

望遠で撮影することで画面を隙間なく花で覆い尽くすことが可能。

他にも、望遠では写る範囲が狭いので、余計なものを写さなくて済むというメリットもあります。画面の整理がしやすいわけです。また、自分の着目点をピンポイントで撮影する感じになるので、没入感みたいなものが生じます。

 

というように、画角の特徴を意識して、写真の構成を考えると良いです。

リードラインや多層構造を考える

次に、流れ(リードライン)を意識してみることです。

風景には何かしらの線形の流れみたいのなものがあります。

光の当たり方、影のでき方、岩の配置、草の生え方、水や雲の流れ方などなど、よく見るとライン状になっていて、人はそれに沿って視線が流れていきます。

こうしたラインを写真の手前から奥に流れるように配置します。これで写真に奥行きや動きが生まれ、かなりそれっぽい写真になるはずです。

ただし、ブルーアワーやマジックアワーなどの刻一刻と光が変わる中で、素早くリードラインを見つけ、写真に取り込むのはなかなか難しいことではあります・・・。

 

次に、多層構造を意識してみるのも良い。考えやすいのが前景、中景、遠景の3層構造で写真を構成することです。

この写真はこのように3層構造になっています。

3層構造にすることで、手前と奥側が意識しやすくなり、写真に奥行きが生まれやすくなります。

これも似た感じで3層構造になっています。

わかりますか??

 

というように、リードラインや多層構造を意識して、写真の構成を考えると良いかもしれません。

バランス

そして、バランスです。

写真のバランスと言われてもピンとこないかもしれませんが、個人的には「写真の真ん中に糸を付けて吊り下げた時に水平を保てるか」という感じを意識ます。

これが決まると写真に安定感が生まれます。

また、デッドスペース(無駄な空間)もこれにより排除することができる。デッドスペースがあると、バランスが悪くなりますからね。

ただし、これも一発で決めるのは難しいので、アングル(カメラの上下の向き)やポジション(カメラの高さ)を微妙に変えて、バランスを探ってみると良いかと思います。

 

というように、バランスを意識して、写真の構成を考えてみると良いかもしれません。

 

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まとめ

これもあくまでも一例です。構図は自由!

結果的に何かの構図になっていたというのも珍しくありません!


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