撮影テクニック 構図

構図を組み立てる過程⑩!美瑛で霧氷を撮影したときに考えたこと。

投稿日:2022年3月1日 更新日:

今回は美瑛で霧氷を撮影した時に考えた構図の話です。

この日は氷点下23度。サンピラーが本命でしたが見られず、ハズレ日の撮影になります。本命を逃しても素晴らしい風景で、美瑛のポテンシャルに改めて驚かされました。

美瑛で霧氷を撮影したときに考えたこと

今回の写真はこれです。

丘の上から撮影した霧氷の写真です。霧が這うように蠢き、あらゆる物を白く染め上げ、本当に綺麗な朝でした。

機材はZ6にNikon70-200mmF4使用、設定は焦点距離95mm、F8、ISO100、1/1250秒です。

 

では、撮影時に構図を組み立てた過程を解説していきたいと思います。

16:9にして余計なものをトリミング

この写真は16:9にトリミングしています。16:9ってだけで大体なんとなく雰囲気が良くなりますよね。

トリミングする前はこのような感じでした。

悪くないですが、1番下の雪原がなんだか邪魔です。夏であれば畝のラインが綺麗だったりしますが、ただの雪。キツネの足跡も中途半端。何も特徴がないのに、変に目を引いてしまいます・・・。

なので、現場では16:9にトリミングする前提で撮影しました。

トリミングでは手前の林が前景となるようにしています。

下辺を暗い林にすることで、光の当たる霧氷・雪面との対比となり、光がより強調されるように思います。

また、視線は暗い部分から明るい部分に流れる傾向にあるので、視線が下方から中央に集まりやすいですね。四辺を囲っているわけではありませんが、ある種の額縁構図的な効果があります。

山並みを入れるかどうか

この撮影で悩んだのが、遠景の山並みを入れるかどうかです。山並みまで入れると欲張り過ぎと言うか、情報過多なのではないかと思ったわけです。

しかし考えた結果、山並みを入れました(山並みを入れないパターンも撮りましたが、山並みがあった方がより好みになりました)。

と言うのも、色が少なかったからです。

夏であれば植物の緑、朝日の黄色、畑の茶色と色が多いです。一方で、今回は朝日に照らされた霧氷と雪ということで、色に統一感があります。色の情報が少ないです。なので、要素を多く写してもゴチャつかないと思いました。

さらに、霧で遠くのものが隠れているのも都合が良かったです。遠くに霞んだ山並みがあるとスケール感があって良いなと思います。

 

ちなみに、ここでも前景、中景、遠景の3層になっている。

安定の三分割構図

最後にどれくらいの割合で平地と山並みを写すかです。

ここでも安定の三分割構図の出番。

大体ですが手前の林、遠景の山並みが三分割ラインに当たるようにします。

三分割構図を使っておけば間違いはないです。

あとは、レタッチで明瞭度などを上げ過ぎないように注意して完成です。

 

スポンサーリンク

まとめ

以上、美瑛で霧氷を撮影したときに考えたことでした。

初心者の頃は無我夢中で撮影していましたが、最近は現場で構図を練る余裕が少しできてきました。


  1. LaBatt より:

    今は私も16:9に比率変更することが多くなりましたね。もちろん構図次第ではありますけど、構図の中で縦の動きが弱く横の広がりの方が強いときは16:9でワイド感を出す方がいいと思います。トリミングに抵抗ある人は多いのでしょうがそもそもrawだと4:3でしか撮れないわけだし、今のモニターは普通に16:9なわけですからトリミングするのはむしろ普通じゃないでしょうか。

    今回のお写真だと中景の2本の木の存在が強いですから奥行きの山波を入れて左右のバランスをとる方が私も良いと思います。

    • ワイズカメラ より:

      LaBattさん

      おっしゃる通りで16:9はワイド感があって良いですよね。

      構図が奥が深いですね。現場ではできるだけ色々と撮りまくって、後で選別するようにしています。

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

星景写真の撮影や現像で今年新たに導入して良かったこと!写真をコツコツ進歩させる!

星景写真2年目。 去年に引き続きあれこれ試しながら撮影していますが、去年はしていなかったけれど今年してみて良かったことを浅くまとめてみたいと思います。詳細な内容が必要な箇所は追い追い記事に。 こんな感 …

超広角での撮影で私が注意していること。超広角レンズのコツやポイント。やっとやっと98パルス。

超広角とは一般的に焦点距離24㎜以下と言われています(35㎜換算で)。 私は超広角域が好きでいつも超広角レンズをカメラに付けっぱなしにして風景などを撮影しています:) ただ、超広角レンズは使いににくい …

構図を組み立てる過程⑧!エゾシカを撮影した時に考えたこと。

前回に引き続き、今回はエゾシカを撮影した時に考えたことについて書きたいと思います。 単純な構図の写真ですが、早速、見てみましょう。 目次1 エゾシカを撮影した時に考えたこと1.1 スペースの開け方1. …

ND400

NDフィルター重ね付け。日中の空で雲を動かす。長時間ノイズ・シャッター速度・露出について。

減光フィルターであるND400とND16を重ね付けして、日中の空で雲に動きを出すにはどのくらいのシャッター速度が必要なのでしょうか? また、その際に長時間ノイズはどれくらい目立つのでしょうか? 今回、 …

風景写真のコツ!「風景写真で避けたい、6つの誤り」が参考になるよ!

「Manfrotto Imagine More」というマンフロットさんが運営しているサイトに、「風景写真撮影で避けたい、6つの誤り」という記事が掲載されていました。 これはフリーランスフォトグラファー …

About_me_web_site_name

このブログを運用しているWiseCameraです。北海道の田舎在住、写真と山が好き。まだまだ経験や知識を浅いですがコツコツをカメラ勉強中ですので、よろしくお願いします:)
サブブログ(カメラク)も運営しております。

このサイトについて

一眼レフカメラ・写真初心者のカメラブログ[ワイズカメラ]はamazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。