フィルター類 基礎知識 撮影テクニック

長時間撮影(長秒撮影)で写真に変な模様が出る。変な模様の原因は光漏れ!

投稿日:

長時間撮影(長秒撮影)していると、写真に変な模様が出ることがあります。

カメラが壊れたのではないかとドッキっとする方も少なくないはず。

ただ、これは「光漏れ」が原因であることが多いです。今回は光漏れとは何か?その原因と対策について書いてみたいと思います。

光漏れした写真はどのようになるのか

自分が撮った写真の中で、光漏れを起こしている写真を探してみました。

まずこの写真。

ちょっと分かりにくいですが、縦に筋が入り変色しています。

この時に私は初めて光漏れを経験したのですが、センサーが壊れたのかと思いましたね・・・。でも、その後はカメラに不調はないので、やはりただの光漏れです。

撮影している段階では気付かずに、帰ってからPCで見て気がつきました。

ちなみに、撮影機材はD750にNikon 70-200mmF4、丸枠のND400を使用しています。設定は105mm、F11、SS30秒、ISO100です。

 

次に、この写真です。

これはかなり酷いですね。色々模様が出てきます。これは撮影段階で明らかに光漏れだと気がつきました。

撮影機材はD750にNikon 14-24mmF2.8、角型のPLとND1000を重ねづけしています。設定は14mm、F16、SS180秒、ISO125です。

 

それで実は、この2枚の写真はいずれも光漏れですが、光漏れをした原因が違っています。

光漏れの原因

ファインダーからの光漏れ

まず、この写真の光漏れの原因ですが、これはファインダーから光が入り込んでいます

一眼レフカメラの場合は、ミラーボックスからファインダーまで光が通るようになっています。

なので、逆にファインダー側からカメラ内部に光が逆流してしまうことがあります。

もちろん、露光中は光が逆流しないようにファインファーは遮光されますが、明るい日中に長時間撮影などをすると、遮光しきれなかった光が写真に写り込んでしまいます。

朝夕の薄暗い時間帯は問題ありませんが、日が登りきった明るい時間帯で、ND400やND1000などの濃いNDフィルターを使い、数十秒以上の長いシャッター速度で撮影すると、光漏れの危険性が高まります。

フィルターの隙間

次に、この写真の光漏れの原因ですが、これは角型フィルターの隙間から光が入り込んでいます

特に、この時はPLとND1000の2枚を重ね付けしていたので、隙間がかなり空いていました。

このような感じですね。

NiSiにせよKANIにせよ、遮光スポンジが付いているので、通常は隙間は開かないはずです。しかし、遮光スポンジが剥がれてしまったという方も多いのではないでしょか。

私は遮光スポンジがあると使いにくいので、あえて全て取っています。それで経験上9割9分問題はありませんが、稀に光漏れを起こすことがあります。ただし、それもフィルターを重ね付けした時だけで、1枚の使用で光漏れをしたことは今の所ありません。

ただし、隙間がある以上、光漏れの可能性はあるので、気にした方が良いのかもしれませんね。

光漏れの対策

ファインダーを塞ぐ

ファインダーからの光漏れ対策はファインダーを塞ぐことです。

一眼レフカメラを購入するとアイピースシャッターが付属してきます。

これはファインダーに取り付けることで光漏れ防止に使うことができます。

ただ、アイピースシャッターは使うのが割と面倒です。なので、黒のテープなどで塞いでも良いでしょう。

カモ井加工紙 マスキングテープ マットブラック MT01P207

あるいはファインダーに強い光が入らなければ良いので、手のひらで影を作ってあげるのも完璧ではありませんが効果があります。

ちなみに、ミラーレスカメラの場合はファインダーからの光漏れは起こりません。EVFとセンサーのある空間は繋がっていないので。ミラーレスカメラは本当に楽ですね。

隙間を埋める、フィルターの順番を変える

フィルターの隙間からの光漏れ対策は、まずこの隙間を埋めます。

遮光スポンジは剥がれてしまっても、別売りしているので買って付けると良いでしょう。

ただ、おそらく何度も剥がれると思います。その場合は黒い布などで塞ぐ方法もあります。私は使ったことがないので、使い心地は分かりませんが、こんな商品もあります。

【KANI】遮光幕 フィルターシェード 角型フィルター用 多機能遮光幕 レインカバー カメラ (150mm/170mm, ブラック)

これで光漏れを防げるのであれば便利かなと思います。しかも、雨などの対策にもなるようですね。

あとは、フィルターを重ね付けしている場合は、重ねる順番を変えれば、光漏れを防止できることもあります。

具体的には、レンズに近い方を濃いフィルターにします。上の光漏れを起こした写真は、レンズ側にPL、外側にND1000としていましたが、これを逆にすると光漏れは起こりませんでした。

遮光スポンジもないし、遮光する布もないのなら、試してみると良いかもしれませんね。

 

スポンサーリンク

まとめ

光漏れをするとその写真はボツになってしまいます!

それは非常にガッカリなので、光漏れの危険性があるのならしっかり対策したいですね!


  1. mickey より:

    私も室内でのテーブルフォトの時に
    遮光したい場所などがあるときは
    パーマセルテープを使っています。
    少し、粘着力が強いので簡単に剥が
    したい場所などには、養生テープの
    黒色を使っています。

    • ワイズカメラ より:

      mickeyさん

      デーブルフォトにも使うことがあるのですね!
      養生テープですか・・・なるほどチェックしておきます:)

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

電子シャッター、電子先幕シャッター、フォーカルプレーンシャッター、それぞれのメリット・デメリットを知っておこう!

Nikon Z7は高画素機ゆえにシャッターショックによるブレが目立つらしいですね。 特に、SS1/80やSS1/60秒前後で顕著に現れるので、その辺のシャッター速度で撮影する場合は、電子先幕シャッター …

風景写真で構図を上手くなるには!?具体例でみる構図を決める時に意識しているポイント!

写真は決まった枠の中に対象を閉じ込めます。なので、目の前にどんなに壮大な風景が広がっていたとしても、それをそのまま写すことは不可能です。限られた範囲を四角形でしか写せません。 これはカメラの弱みであり …

一眼フレで風景写真の参考に。「IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ」が一眼レフカメラにも参考になる。

「Manfrotto Imagine More」というマンフロットが運営しているサイトに、「IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ」という記事が掲載されていました。 これはiPhoneでいかに …

歪み、流れ、色収差、周辺減光、パープルフリンジ。何のことか知ってます?原因と対策防止。

歪み、流れ、収差、周辺減光、パープルフリンジってご存知でしょうか? 細かいことなので、特に気にしないというのであれば何も問題はないです。 私は気になってしまいます。 せっかく撮影した写真なのに、「あれ …

曇りの日に風景写真をうまく撮るコツ。曇りの日にうまく撮れない3つの理由と克服方法。

せっかくの休日なのに曇りだとがっかりです。お家で寝ていようかなと思ってしましますね。 ですが、撮影を工夫したり、被写体を選べば十分に良い写真が撮れる。 ということで、曇りの日に風景写真をうまく撮るコツ …

About_me_web_site_name

このブログを運用しているWiseCameraです。北海道の田舎在住、写真と山が好き。まだまだ経験や知識を浅いですがコツコツをカメラ勉強中ですので、よろしくお願いします:)
サブブログ(カメラク)も運営しております。

このサイトについて

一眼レフカメラ・写真初心者のカメラブログ[ワイズカメラ]はamazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。