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よく聞く言葉、明るいレンズ・暗いレンズとは??一眼レフカメラの基本。

投稿日:2015年1月4日 更新日:

読了時間8分

よく聞く言葉

一眼レフカメラを初めて、何かレンズを探していると、「明るいレンズ」や「暗いレンズ」という言葉を耳にすることがあるかと思います。

これ、私は最初の頃、何を言ってるのか分かりませんでした。何となく、明るいレンズって写真が明るく鮮やかに写るレンズのことだと思ってました。でも、そうではありません。

明るいレンズ・暗いレンズとは??

明るいレンズとは、「開放F値が小さいレンズ」のことを言います。開放F値とは、F値を最も小さくした値です。

例えば、ズームレンズなら「f3.5-5.6」と表記されていたりします。ちなみに、ズームレンズとは、被写体に寄ったり引いたりすることができるレンズこのとです。

一般的に、被写体から引いた状態(広角側)でF値は小さくなり、寄った状態(望遠側)にするとF値は大きくなります。このことから、「f3.5-5.6」というのは、被写体から引くか寄るかで、F値がF3.5~F5.6の間で変動することを意味します。この場合、開放F値は3.5です。

あなたのレンズの開放F値はいくらでしょうか?キッドレンズでは開放F値は3.5くらいかと思います。では、そもそも明るいレンズとは開放F値が、どれくらい小さいレンズを言うのでしょうか??

それは、一般的に「開放F2.8以下のレンズ」を明るいレンズと呼んだりします。また、F値が小さい方がより明るくいいレンズと言われます。

一方で、開放F値が大きいレンズが暗いレンズと言われています。F2.8以下が明るいレンズなので、それ以外となりますね。暗いレンズは、あまり好まれません。なぜなのか??

そもそもF値とは。

一眼レフカメラには、F値と呼ばれるものがあります。別名、絞りと呼ばれたりします。

レンズの内部には、羽根の様なものがあり、これが閉まったり開いたりして、カメラ内部に入り込む光の量を調節しています。
絞り図
こんな感じです(雑な感じですいません笑)。この羽根の開き具合を、数値化したものをF値といいます。F値は小さい方が、より羽根が開き沢山の光を取り込めます。逆に、F値を大きくすれば、羽根が閉まり光が入り込みにくくなります。

例えば蛇口を開くと一気に水が出ますよね!?それと同じ感じです。コップに水を入れるとき、蛇口を沢山開けば、水があふれないように、すぐに蛇口を閉める必要があります。逆に、蛇口を閉めればコップが満タンになるまで時間がかかります。
蛇口例え
カメラも同じで、F値を小さくして羽根を大きく開けば、カメラ内部に光が一気に入り込みます。その分、写真が明るくなり過ぎないように、光が入り込む時間を短くする必要があります。なので、F値を小さくすればするほど、シャッタースピードが速まります。

逆に、F値を大きくして羽根を絞れば、光が入り込みにくくなります。その場合、写真が暗くならないように、カメラ内部に光を長い時間取り込む必要があります。なので、F値を大きくすれば、シャッタースピードが遅くなります。

シャッタースピードが速いと被写体が止まったような写真が撮影できます。一方で、シャッタースピードが遅いと被写体がぶれたような写真になります。

一眼レフカメラの絞り・シャッター速度・ISOの三角関係。

それでは、なぜF値が小さい方がいいと言われるのでしょうか??

明るいレンズがいいと言われる所以

ブレにくい

F値の小さいレンズが明るいレンズです。

上に書いたように明るいレンズほどシャッタースピードを速めることができます。

例えば、室内で子供を撮影しようとしたときに、写真がぶれてしまったという経験があるかと思います。これは室内が暗いために、シャッタースピードが遅くなっていることが原因です。室内って人間の眼には明るく見えるけど、カメラにとっては結構暗いんです。

明るいレンズであれば、F値を小さくしてシャッタースピードを速めることができます。F5.6でシャッタースピードが1/20の時、同じ環境でF2.8なら1/160にまで速められます。1/20なら手ブレしてしまいますが、1/160なら手ブレしませんね。これは大きなアドバンテージになります。大事な瞬間を逃しません。
明るいレンズ・暗いレンズ

ノイズ問題

もし、F値の大きな暗いレンズでシャッタースピードを速めようとした場合、ISO感度を上げる必要があります。ISO感度を上げれば、光に対する感度が増し、わずかな光でも暗くならずに写真を撮影できます。一眼レフカメラの絞り・シャッター速度・ISOの三角関係。 の「ISOとは??基本を知って手ブレを撃退しよう。」をご参照ください。

しかし、そのぶんノイズが発生し写真がザラザラと画質が悪くなってしまいます。

下写真はISOを高くして撮影した写真を拡大したものです。ザラザラとした質感が目立ちます。ISOは高くすれば高くするほど、ノイズが目立つようになります。
ノイズ写真
ならべくISOは上げない方がいいんですね。明るいレンズであれば、暗いレンズよりもISOを上げずにシャッタースピードを速められるので、その点でも大変優位です。

ボケがきれい

一眼レフカメラの基本。

被写体にピントがあって他はボケる。一眼レフカメラらしい綺麗な写真だと思います。

これはF値が小さい明るいレンズであるほど、大きく綺麗なボケができます。

もちろん、F値の大きいレンズでもボケを作ることは可能ですが、F値を小さくした時とは少しボケ方が違います。被写体の一点にピントを合わせ、他を大きくボケさせるというのは、明るいレンズでないとなかなか作れないのです。

今まで、明るいレンズを使ったことがない方が、明るいレンズを使うと、ボケの綺麗さに驚くと思います。

もちろん、ボケさせたくない時は絞ってF値を大きくすれば、ボケの無い写真になります。大は小をかねるです。

逆にデメリットは??

明るいレンズはいいことだらけですが、デメリットもあります。

  • レンズが高価であること。
  • レンズが重く大きいこと。

この2点です。

レンズが高価であること

例えば、

焦点距離70㎜-200㎜で似たようなズームレンズですが、F4かF2.8かで価格が10万円近く違います。

大三元レンズと言われる、F2.8の明るいレンズはどれも20万円以上する高級レンズです。明るいレンズはいいレンズですが、その分高価なのです。

いつか買いたい一眼レフカメラのレンズ。Nikonの大三元レンズ。

レンズが重く大きいこと

例えばこのレンズ「Nikon 望遠ズームレンズ AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II フルサイズ対応」。F2.8で明るいレンズですが、重さが1540gもあります。なかなか気軽に持ち運びできませんよね。明るいレンズは、光を多く取り込めるように大きく、その分重くなる傾向にあります。

デメリットを克服するレンズ

上の2点のデメリットを克服するレンズかあります。

単焦点レンズ

それは単焦点レンズです。単焦点レンズはズームできないレンズのことを言います。

ズームできないので不便に思いますが、その分構造が単純なので軽くてコンパクト、そして安価です。

またズームするには、その構造内部でレンズを何枚も必要としますが、その分光が弱まり暗くなってしまいます。単焦点レンズは、ズームできない分、非常に明るいです。F1.8とかF1.4というものもあります。

Canon 単焦点レンズ EF50mm F1.8 II フルサイズ対応

Nikon 単焦点レンズ AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G ニコンDXフォーマット専用

さらに単焦点レンズについて知りたい方は、おすすめ単焦点レンズ。Nikonのレンズの諸々について。をご参考に。

でも、単焦点レンズはちょっとという方は、下のようなレンズもあります。

コスパのいいズームレンズ

明るいけど安いというズームレンズもあります。高価なレンズよりも劣る点はあるかと思いますが、非常に使いやすいかと思います。おすすめはこれ。

SIGMA 標準ズームレンズ 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM ニコン用 APS-C専用

焦点距離17-50㎜でズーム域を通してF2.8で明るいです。しかも安く比較的軽くてコンパクト。コスパ抜群です。

SIGMA 標準ズームレンズ Art 18-35mm F1.8 DC HSM ニコン用 APS-C専用

焦点距離18-35㎜でズーム域を通してF1.8という驚異の明るさです。

まとめ

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レンズを購入する時は、明るさという点に一つ着眼すれば、さらにいい写真が撮れるようになると思います。ご参考に!!


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