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一眼レフカメラのレンズはどうすればいいのか。
一眼レフカメラは本体とレンズを別々に購入することも可能です。しかし、「レンズキット」というカメラ本体と標準レンズがセットになったものもあります。「ダブルレンズキット」という標準レンズと望遠レンズの2つセットのものもあります。
割安なので始めは「レンズキット」を購入するもの一つの手です。しかし、すぐにレンズキットでは物足りなくなるかと思います。私もレンズキットは購入していません。目的がはっきりしているのであればカメラ本体とレンズを別に購入する方がいいと思います。
ちなみにカメラ本体のメーカーとレンズのメーカーはセットになっています。NikonのカメラにはNikonのレンズ、CanonのカメラにはCanonのレンズを使います。あとはシグマやタムロンなどのレンズメーカーもNikon用レンズやCanon用レンズを出しているので使用可能です。
レンズの基礎知識。
レンズの名称には様々な情報が記載されていますが、注目すべき重要ポイントは「最小F値」と「焦点距離」です。
写真赤線がF値を表しています。「3.5-5.6」と記載されています。これは「焦点距離によってf3.5からf5.6の間で変動する」ということを意味しています。もっとも広角側にしてF3.5、もっとも望遠側にしてF5.6になるという感じです。一般的にはズームすればF値は大きくなります。F値が小さい方がボケが綺麗につくれたり、シャッタースピードをかせぎやすいので、F値は小さい方がいいです。
焦点距離については青線を見てください。「18-55㎜」と書かれています。これは18㎜から55㎜の間で焦点距離を変えられるということを意味しています。つまり、この数値の範囲内で引いたり拡大したりできる「ズームレンズ」となります。また、レンズには「35㎜」のように表記にハイフンがないレンズもあります。これは、ズームできない「単焦点レンズ」となります。レンズには主に「単焦点レンズ」、「ズームレンズ」、あとは「マクロレンズ」などがあります。
焦点距離について注意点。
一眼レフエントリー機の多くの場合、映像素子のサイズは「APS-C」です。一方で、レンズに表記されている焦点距離は「35㎜フルサイズ」を基準としています。なので、「35㎜フルサイズ」で表記されている焦点距離を「APS-C」に置き換えなければなりません。
おおよそですが、表記されている焦点距離を1.5倍にすれば「APS-C」での焦点距離に置き換えることができます。例えば、「焦点距離35㎜」とレンズに表記されていれば、一眼レフエントリー機では1.5倍にして「焦点距離約52㎜」と考える必要があります。つまり、エントリー機だとすこし大きく写ります。広角に写ると思ってレンズを購入したら、実は標準に写ったということもあるので注意が必要です。
Nikon、APS-C?35㎜フルサイズ?35㎜換算とは。ニコン一眼レフカメラ知識。
プロっぽい写真が撮れる「単焦点レンズ」。
単焦点レンズの一番の強みは「明るい」ということ。明るいとは「F値が小さい」ということを意味します。このために大きな利点が二つあります。大きなボケを作ることができる。背景をふわとぼかしたり、主体を浮かび上がらしたり雑誌で見るようなプロっぽい写真を比較的簡単に撮影できます。
また、F値が小さい分より多くの光を取り込むことができ、室内など光の弱い場所でもブレにくいです。弱点としては、ズームを使えないこと。近寄れないものはなかなか撮影できません。この弱点を差し引いても、単焦点レンズには他にもいい点がたくさんあります。
しかも、他のレンズと比べて安くコスパ抜群です。すでにレンズを持っている人でも二本目のレンズにいいかもしれません。F1.8などならべくF値が小さいものがお勧めです。また単焦点は35㎜くらいがいいです(撮像素子ASP-Cの場合)。これくらいが人間の眼の視界に近い画角と言われています。
おすすめ単焦点レンズ。
Nikon 単焦点レンズ AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G ニコンDXフォーマット専用
35㎜広角で明るいレンズ。非常にコスパがいいです。
Canon 単焦点レンズ EF50mm F1.8 II フルサイズ対応
とても安い。Canoユーザーがうらやましくなります。
単焦点レンズについてさらに詳しく、単焦点レンズ。SIGMA(シグマ)、Nikon(ニコン)の色々単焦点レンズ! をご参照ください。
使い勝手のいい「ズームレンズ」。
ズームレンズの強みは、もによっては広角から望遠まで一本で撮影できること。つまり、いちいちレンズ交換しなくていいので、「旅行で荷物を増やしたくない」「何本もレンズ買うとかちょっと・・」という人にぴったしです。とても便利です。弱点としては、F値が大きめのものが多いので暗い所だとブレを起こしやすいという点などです。あとは、大きくて重いものもあるということです。
ズームレンズにも「標準ズーム」や「望遠ズーム」など種類があります。用途や好みで選びましょう。私は、旅行や登山で使いたかったので、「18㎜-200㎜」くらいの「便利な高倍率ズームレンズ」を買いました。また、ズームレンズであっても、F値はならべく小さい方がいいです。ですが、同じ焦点距離でもF値が小さいものほど、値段が高くなってしまいます。例えば、
- Nikon 望遠ズームレンズ AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR フルサイズ対応
・・・約15万円。 - Nikon 望遠ズームレンズ AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II フルサイズ対応
・・・約23万2880円
同じようなレンズですが、F値が4か2.8かで8万円以上違います。まぁ、どちらも高いですが・・・。うまくコスパのいいレンズを見つけましょう。
以下、焦点距離とレンズのおおよそな種類です(35㎜フルサイズ基準)。
- ~24㎜・・・・・超広角レンズ
- 35㎜前後・・・・広角レンズ
- 50㎜前後・・・・標準レンズ
- 70㎜前後・・・・望遠レンズ
- 200㎜~・・・・超望遠レンズ
50㎜前後が人間の視界に近いので標準と言われています。
例えば、「焦点距離18㎜~35㎜」なら「広角ズームレンズ」、「焦点距離35㎜~70㎜」なら「標準ズームレンズ」、「焦点距離70㎜~200㎜」なら「望遠ズームレンズ」、「焦点距離18㎜~200㎜」など広角から望遠までカバーするレンズなら「高倍率ズームレンズ」などと言われたりします。
おすすめズームレンズ。
やはり、純正レンズがいいですが、非常に高価でなかなか手が出しずらいかと思います。一方で、シグマやタムロンなどのレンズメーカーにはコスパのいいレンズが多いです。あえて純正レンズをさけて紹介したいと思います。
めちゃめちゃ使える「高倍率ズームレンズ」
SIGMA 高倍率ズームレンズ 18-250mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM ニコン用 APS-C専用
広角から望遠まで一本でまかなえる便利レンズです。約3万6千円くらいで値段も安いです。一本あれば旅行などで重宝します。Canon用もあります。
TAMRON 高倍率ズームレンズ AF18-200mm F3.5-6.3 XR DiII ニコン用 APS-C専用 A14NII
これはシグマよりもさらに安いです。なんと約1万5千円。Canon用もあります。
さらに高倍率ズームレンズについてく詳しくは高倍率ズームレンズ。Nikon(ニコン)、SIGMA(シグマ)、TAMRON(タムロン)のおすすめレンズは?をご参照ください。
コスパ抜群。明るい「標準ズームレンズ」
SIGMA 標準ズームレンズ 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM キヤノン用 APS-C専用
通しでF2.8で明るいです。その割に約3万円。この価格はコスパがいいです。Nikon用もあります。
さらに標準ズームレンズについて詳しくはおすすめ標準ズームレンズ。Nikon(ニコン)、SIGMA(シグマ)、TAMRON(タムロン)の標準ズームレンズ。 をご参照ください。
純正のレンズが欲しいなら。
いつか買いたい一眼レフカメラのレンズ。Nikonの大三元レンズ。 を見てください。
別世界がみれる「マクロレンズ」。
こんな写真を見たことがあるかと思います。このように小さな被写体に大きく寄るのはマクロレンズではないとできない技。一本マクロレンズがあると一味違った写真が撮れます。レンズ選びのポイントは最大撮影倍率が1:1や1倍と書かれたものがいいです。
おすすめマクロレンズ。
Canon 単焦点マクロレンズ EF-S60mm F2.8マクロ USM APS-C対応
Nikon 単焦点マイクロレンズ AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G ニコンDXフォーマット専用
以上、レンズ購入する時のヒントについて書かせて頂きました。お役に立てればと思います。