超広角とは一般的に焦点距離24㎜以下と言われています(35㎜換算で)。
私は超広角域が好きでいつも超広角レンズをカメラに付けっぱなしにして風景などを撮影しています:)
ただ、超広角レンズは使いににくいと言われることもあります。
私も超広角レンズを使い初めた頃は、色々と悪戦苦闘しました。しかし、先日「500px」で98.3パルスが出て、やっとやっと初めて98パルスを越えることができました!
目標とする99.9パルスまではまだまだですし、それもたかが1枚だけです。でも、11ヶ月前の51.5パルスからコツコツ頑張ってきたので単純に嬉しいです:)
参考:「500px」にはまりそう。写真は「見て」「見られて」成長する。写真投稿SNS。
ということで、超広角レンズ初心者だった私が、超広角での撮影で何に注意を払うようになったのか、些細なことではありますが、まとめてみたいと思います。
手ブレに注意
超広角域は手ブレしにくいと言われています。確かに、標準域や望遠域に比べると手ブレし難いのは事実です。
しかしながら、油断は禁物です。気付かぬうちに手ブレしていることもあります!
手持ちで撮影する場合、しっかりカメラを構えれば、焦点距離16㎜でSS1/10や1/20でも手ブレを防げます。
でも、いつもしっかりカメラを構えられるとは限りません。
例えば、ローポジションで撮影する場合などでは、無理な体勢で撮影することもあるかと思います。そのような時はやはり手ブレし易く、特にシャッター速度に注意を払う必要があります。
手ブレを防ぐためにはISO感度を上げてやります(F値は変えたくないことが多いので)。あくまでも私の場合ですが、焦点距離16㎜〜35㎜ではSS1/120秒くらいあれば安心感を得られます。そのために、必要に応じてISO400くらいまでISO感度を上げてやります。
これは個々人によって違うと思うので、自分の感覚を確認しておくのが良いかと思います:)
もちろん、三脚を使う方法もあります。
確かに三脚を使えば手ブレを防げます。でも、取れる構図に限りがでたり、三脚の設置でシャッターチャンスを逃してしまうかもしれません。
上の白鳥の写真なんかは三脚を使っての撮影は不可でした。なので、私は極力三脚は使わないようにしています。
ピント位置に注意
超広角の撮影では絞ってパンフォーカスで撮影することが多いかと思います。
その場合、意外に難しいのがピントの位置です。
超広角は被写界深度が深いのでピント位置が疎かになりがちです。適当に真ん中で合わせてしまうことも・・・。でも、やはり画面のどこにピントを合わせるのかというのは重要です!
パンフォーカスでのピント位置に関し、よく「過焦点距離」という言葉を聞きます。
でも、なかなか難しく現場で必死に撮影している時に上手く活かせないこともあります。特に、手持ちでの撮影の時なんかでは。
そんな時は、おおよそ画面手前1/3の位置にピントを合わせるのが良いと言われています。というもの、被写界深度は手前1/3、奥2/3で広がるからです。(明確な被写体があれば、そこにピントを合わせる必要がありますが・・・)
なので、もし適当に真ん中でピントを合わせてしまうと一番手前側がピンボケしてしまいます。また、奥にピントを合わせた場合も同様に一番手前側がピンボケします。
これは良くありません。
なぜなら、人は手前側に視線が集まる傾向にあるので、もし手前側がピンボケしていると写真全体がぼやけた印象になってしまうからです。逆に、奥側がピンボケしていたとしても、超広角では奥側は小さくしか写らないので殆ど気になりません!
ということで、手っ取り早くパンフォーカスで撮影したい場合は、画面手前1/3の位置にピントを合わせると良いと言われています。厳密に過焦点距離を意識しても良いのですが・・・。
ちなみに、この動画も参考になりました:)
構図に注意
超広角は写る範囲が広く、またパースペクティブ(遠近感)が強く効くので、構図次第で様々な印象を写真に与える事ができます。
構図に関しては幾つかに分けて考えてみたいと思います:)
ちなみに、殆どの人は自然と以下のことを実践しているかと思います。でも、それを意識しているか否かによって結果は変わってくると思います!
リードラインに注意
リードラインとは見る人の視線を手前から奥へと導くラインのことを言います。これにより写真に奥行きやダイナミックさを演出することができます。超広角だとリードラインをより強調させることができます。
様々なものがリードラインになり得ますが、分かりやすいリードラインがこれらです。
それぞれ「道」や「木の幹」が手前から奥へ視線を導くリードラインとなっています。
他にも川や尾根などがリードラインになります。これらの線的なものは探しやすいリードラインだと思います:)
また、以下のものもリードラインとしての役割を果たすと思います。厳密にはリードラインと呼ばないかもしれませんが、視線を前後に導くので・・・。
これらの写真は、「木や雪面の影」や「草の影」が奥から手前に流れるリードラインの役割を果たしています。
もし、これらの写真にリードラインとなる影がなければ、立体感に欠けるのべっとした写真になってしまいます。逆光で撮影した場合、「影」は良いリードラインになり得ますね!
そして、雲などの流れもリードラインとしての役割を果たします。
これは長時間露光した写真ですが、雲の流れも手前から奥へ視線を動かすリードラインとして働いています。
他にも物の配列や明暗の移り変わりなども、リードラインのような役割を果たしてくれると思います:)
このように、写真に立体感や動きを出すために、リードラインを上手く活用することは大切です。しっかりとしたリードラインが明確にあれば、シンプルな構図でも印象的な写真に仕上がります。
前景に注意
超広角では写るものが小さくなるので、平面的でインパクトの薄い写真になったり、何を写したい写真なのか分からなくなってしまうこともあります。
そのような時は写真にメリハリを出すために、手前側のものを大きく写したり、手前側に特徴的なものを配置したりすると良い結果をもたらしてくれます:)
例えば、
手前側に大きく被写体を配置した方が、何を写したいのが分かりやすいですし、写真にもインパクトが生まれると思います。
これも、
これらの写真も手前側に特徴的な切り株や木があるだけで、写真にメリハリが生まれ立体的で印象的になります。
もし、手前側に何もなければ、どうしても平面的で印象に欠ける写真になってしまいます。
ちなみに、下は木が無いバージョンです。
広々しているのは分かりますが、これだけだとのべっとした平面な感じでインパクトに欠けます。メリハリなしです。
ということで超広角では、何を写したい写真なのか分からなくなってしまったり、平面的でインパクトの薄い写真とならないよう、「手前側をどのように使うのか」はとても大切です!
ポジション・アングルに注意
何気なくカメラを目線で構えてしまうことがあるかもしれませんが、超広角ではアングルやポジションを変えると面白い写真が撮れます:)
ちなみに、低くカメラをカメラ構えるのをローポジション、高くカメラを構えるのをハイポジション、下から上へ見上げるのをローアングル、上から下へ見下ろすのをハイアングルと言います。
例えば、ローポジション・ローアングル(低い位置からカメラを上に向ける)で撮影するとこのような感じになります。
水面すれすれで撮影しました。面白い視点だと思います。
そして、ハイポジション・ハイアングル(高い位置からカメラを下に向ける)もよい変化が出ます。
これは腕を伸ばしての撮影です。全体を俯瞰する感じですね。
私は全体的に超広角はローポジション・ローアングルで撮影することが多いです。この方が前景を大きく写し込め、また遠近感が生まれやすいからです。
というように、とにかく何気なく目線で撮影するのを脱却することが大切だと思います。アングルやポジションで変化をつけると良いです:)
うまくいった写真を振り返ってみる
たまには自分の写真を褒めたいと思います:)
夕日が綺麗だとかは自然現象なので、これはどうにもなりませんが、撮影方法的に何が良かったのか振り返ってみます!
まず、ローポジション・ローアングル(低い位置からカメラを上に向ける)で撮影したことが、普段は見下げている白鳥を別な視点で見ることになり印象的になったと思います。
また、ローポジション・ローアングルにしたことにより、空と水面に程よくスペースができました。
このとこにより、夕日とそのリフレクションがバランス良く写し込めたと思います。
さらに、右側手前の白鳥を比較的大きくし、左側奥に行くに連れて徐々に小さくなるという白鳥の配置も良かったです。
これが目線を奥側へ動かすリードラインの役割を果たしています。しかも、ハイライト部へ視線を導いてくれています。
また、白鳥を被写体とした写真なので1匹くらい白鳥を分かりやすく写す必要がありましたが、これも右側手前の白鳥がその役割を果たしています。ピントはこの白鳥に合わせました。
そして、白鳥のリードラインと同じように、雲の様子や明暗の移り変わりも手前側から奥側へ視線を導きます。
そのために、現像で周辺部を若干暗くしました。ただ、白鳥は明るくなるよう処理しています。
というように、いろいろと意図の詰まった写真となりました。これからはこのような写真を量産できるように頑張りたいと思います:)
参考:フルサイズ対応の広角ズームレンズをどれにしよう?FXレンズをどれにするか迷う。
参考:おすすめ超広角ズームレンズ。Nikon(ニコン)、SIGMA(シグマ)、TAMRON(タムロン)の広角ズームレンズ。
まとめ
いろいろと書きましたが、レンズの使い方や構図の取り方は無限なので、これは一つの参考にしていただければと思います!
この記事を見てたしかに写真って色々な要素がふくまれてますね!
自分はそこまで計算したことはなかった・・・
超広角を担うのが魚眼ズームのDA10-17なのですがパンフォーカス狙いで失敗気味だったのはピントが過焦点距離に行っていのかな?
やっぱり何度も雄大な風景に向き合っていると自然と身につくものなのでしょうか?
こうやって人様のブログにお邪魔して写真に気づきをいただけるのもいいですね〜
有益な情報ありがとうございます!
ヤマヒロさん
コメントありがとうございます!
ほんとうに写真って奥が深いですね:)
おそらくピントが手前側すぎたのか、奥側すぎたのか、どちらかだと思います。
参考にしていただいて嬉しい限りです!
これからもよろしくお願いします:)
なるほどですね!
ポートレートにも応用できそうな内容もあって勉強になります!
ちかPhotoさん
コメントありがとうございます!
参考にしていただいて何よりです!
私はポートレート未経験なので、ポトレも撮影できるようになりたいです!
ポートレートは楽しいですよ!
モデルさんのいろんな表情が楽しめて、さらに自分の引き出しが増えました!: )
ちかPhotoさん
お返事ありがとうございます!
そうなんですね:)
こんど撮影してみようと思います!