今回は濃霧の林を撮影した時に考えたことについて書きたいと思います。
北海道らしいシラカバ林が爽やかで、個人的に気に入っている写真です。
目次
濃霧の林を撮影した時に考えたこと
今回の写真はこれです。
濃霧の中で撮影したシラカバ林です。キシリトールのように爽やかさを感じられます。
雲海を撮影してきた。モヤモヤと幻想的な風景が広がる。
機材はZ6にNikon70-200mmF4を使用、設定は焦点距離160mm、F11、ISO800、1/100秒です。
では、撮影の過程を解説していきたいと思います。
現場を見て感じたこと
- 濃霧に霞むシラカバが綺麗
- シラカバの新緑が爽やか
撮影時は運転するのも怖くらいの濃霧が周囲を包んでいました。その中、朧げに浮かび上がる木々が幻想的で綺麗だった。この朧げで柔らかな感じを表現したいです。
シラカバの新緑が非常に爽やかで心地よかったです。なので、鮮やかな緑を写真で表現したいところですね。シラカバは北海道らしくて個人的に好きな被写体。
以上のことを踏まえて構図を作って行きます。
ちょうど良い枝を探す
林や森は幹や枝葉が有象無象としています。そんな不規則な有象無象の中から、規則性や特異性を見つけて写真に落とし込むことが、写真撮影では肝心です。
なので、よく風景を観察し写真のメインポイントになる部分を探します。今回はシラカバの新緑を写したいので、形が綺麗で撮影しやすい場所にある枝葉を探す。
そうするとちょうど良さそうな枝葉が目に止まったので、これを写真のメインポイントとすることにしました。
なかなか見つからず、割と歩き回った・・・。
写真撮影では不規則な有象無象の中から、規則性や特異性を見つける過程が最も重要だと思います。
安定の3分割構図
先ほど見つけた枝葉を3分割構図の右下に配置します。
安定の3分割構図ですね。
なぜ、枝葉を左上、左下、右上に配置しないのか!?
まず、画面外では右側が木々でごちゃごちゃしていたので、これ以上はカメラを右に振ることが出来ませんでした。そして、地面には笹が生い茂りごちゃごちゃしていたので、これ以上はカメラを下に向けられませんでした。
これにより、3分割構図の右下に枝葉を配置するのがベストとなります。
視線の行方を考える
次に視線の行方について考えてみましょう。
1番最初に目に止まるのは先ほどの枝葉です。ここから始まる視線をできるだけ奥の方に導きたい。ということで、左側に奥が見渡せるような空間を開けました。
これにより前後関係が強調され、奥行き感が生まれます。
また、濃霧に霞む様子も分かりやすくて良いかなと思います。幻想的で美しいです。
ちなみに、左側に奥まで見渡せる空間がないと、立体感に乏しく平板な感じになり、またごちゃごちゃした感じになってしまいます。
この写真は左側に奥まで見渡せる空間がありません。そうすると、ちょっと奥行き感が弱くなりますよね!?
左側に奥までしっかり見渡せる空間があることで、前後関係が強調され、画面全体にメリハリが生まれるように思います。
ちなみに、これは撮影する立ち位置を微妙に右へ左へ変えて画面を調整しました。
撮影時の注意点
最後に撮影時の注意点についてです。
この時は割と強い風が吹いていました。枝葉が激しく揺れます。なので、枝葉の揺れがしっかり止まって写るようシャッター速度を速くします。
今回はISO800にすることでシャッター速度SS1/100秒になり、ギリギリ枝葉の動きが止まりました。
あえてブラすような撮影方法もあるかと思いますが、今回はしっかりブレを止めて解像させたかったです。
まとめ
林や森の撮影は簡単なようで意外に難しいです。ただ、非常に構図の勉強になります。