一眼レフカメラで撮影していると悩むのが、横構図で撮影するか・・・縦構図で撮影するのか・・・です。
私もしばしば、「どっちも違う印象で良い感じだしどっちにしようかな~」とよく悩んでしまいます。
横向きの撮影、縦向きの撮影、それぞれ特性があります。
それをよく知れば、今後悩まずに撮影に上手く活かすことができるようになるかもしれません。
横向き・縦向き撮影の特性
横向き撮影
ご存知の通り、カメラの画角は横向きにできています。なぜなら、それは人間の視野も横向きにできているからです。
カメラは人間の眼に基づいてできています。ファインダーを覗いてもそれほど違和感が無いのはこのためです。したがって、横向きの写真は自然な印象に見えます。
また、横向きであるが故に、左右への広がりを表現することができます。
それにより、左右への空間の広がりから被写体がどのような状況に置かれているのかを伝えることができるようになります。
横向きの写真は被写体の周囲の状況も認識しやすいということです。その分、被写体そのものの存在感は幾分弱まります。
なかなか自分の写真でいい例が無いんですが、これです。
白鳥が被写体ですが、ここが雪山に囲まれた広い湖であることが伝わるかと思います。
被写体のみならず、周囲の状況全体へも目が行きやすいです。一方で、被写体そのもののインパクトは弱いです。
これも、
一応被写体は羊のつもりですが、遠くに山や雲海があり高い場所であるという周囲全体の情報がより伝わります。逆に、被写体そのもののインパクトは弱いです。
横方向の撮影での特徴は、被写体の周囲の状況も認識しやすいということ。そして、そのために被写体そのものの存在感は少し弱まるということです。あとは、広さの表現です。
縦向き撮影
縦方向の撮影では、高さや奥行きを感じさせることができます。
また、人間の視野の見え方とは異なることから、被写体そのものの存在感を強調して見せる効果があります。その分、周囲の状況を伝える情報量は減ります。
これも改めて自分の写真で見てみます。
まず真っ先に被写体の白鳥に注目が集まります。被写体のインパクトが大きいです。逆に、横向きの写真より周囲の状況には目が行き難いと思います。
またこれも、
横向きの写真よりも山のインパクトが強く、写真の主体(山)がはっきりします。さらに、山の遠近感や高さがよく伝わります。
縦方向の撮影での特徴は、被写体そのものの存在感を強めること。そして、そのために被写体の周囲の情報までは伝え難いことです。あとは、高さ奥行きの表現です。
横向き撮影でのポイント
横向きの写真は自然な見え方をしますが、中央に被写体を置いてしまうと動きの感じられない平凡な写真に見えてしまいます。
つまり、単純に「日の丸構図」にしてしまうと面白みの無い写真に仕上がることが多いということです。
そのために、左右にわざと空間を空けたり、あえてバランスを崩すといった工夫が必要になります。
ただ、無意味な左右の空間にならないように、その空間にその場の状況が伝わるものを副題として写したり、玉ボケなどで装飾したりなどと注意が要ります。
縦向き撮影でのポイント
縦方向の撮影での特徴は、被写体そのものの存在感を強めること。
なので、背景を大胆にカットしてしまう構図にしたほうが、被写体が目立ちよりインパクトの強い写真になります。
また、奥行きや高さを表現するために手前や後方をボカすというのも一つのポイントです。
まとめ
横方向・縦方向のそれぞれの特性を理解するだけで、頭がすっきりし上手く写真に活かせる気がして来ます。
なんとなく横と縦を決めていた自分を反省です。