基礎知識 撮影テクニック

自分の写真を批評してみる。新旧で写真を比較して、上手く撮るポイントを探る。

投稿日:2021年1月20日 更新日:

なかなか撮影にも行けないので、自分の写真を振り返って、あれこれ批評してみたいと思います。

誰かから自分の写真を批評されるのは嫌いですが、自己批評は成長に不可欠ですね。

それで、新旧の写真を比較して、何が上手く撮るポイントになっているのか、簡単に探ってみたいと思います。

新旧で写真を比較して自己批評

ハルニレの木の写真:明確な見所を持とう!

まずこれ。

5年前に撮影したハルニレの木です。

まぁー普通ですね。何をどう写したら良いのか分からず、とりあえず長秒撮影し、雲を流した感じです。

ただ、雲の流れ方も中途半端ですし、空のグラデーションも特に普通、雪もあまり積もっていなく、露出も中途半端、ハルニレの木も大きいのか小さいのか伝わりづらいです。

つまり、何も見所がありません。写真には訴求ポイントが必要で、それがないと魅力のない写真になってしまいます。

 

そして、これの1年後に撮影した写真がこれ。

まだまだ未熟かもしれませんが、最初と比べれは遥かに撮影意図が明らかになり、目を惹きつける写真になったと思います。

この写真の1番の見所は大きく伸びた影ですね。真っ白な雪面に映る大きな影が、ハルニレの木の巨大さを示します。また、真っ白な雪と青空で、透き通るような気持ちの良い朝ですね。ウサギの足跡もアクセントです。

このように、明確な見所を見つけて撮影することは、かなり大切なことだと思います。これだけで写真の出来が全く違ってくる。

 

ちなみに、撮影で気をつけた点は、超広角域を使うことでパースを効かし影の大きさを誇張したこと、光条をウニウニさせるために適切な絞りにしたことです。

ジュエリーアイスの写真:適切な機材を使う!

5年前に撮影したジュエリーアイスの写真。

この写真は先ほどのハルニレの木の写真のように、明確な見所がないと言う訳ではありません。ジュエリーアイスが打ち上がる様子を撮るという明確な見所を意識して撮影しています。

しかしながら、なんだかイマイチです。空は白飛び気味でグラデーションが失われ、構図のバランスも中途半端、波の軌跡もイマイチ綺麗ではありません。

 

そして、これの2年後に撮影した写真がこれ。

だいぶ良くなったと思います。空もグラデーションがあり、波の軌跡も目を惹き、構図も安定感がある。この変化は機材が変わったことによる部分が大きいです。

まず、ハーフNDフィルターを導入したことにより、空の白飛びを抑えることができるようになりました。またそれにより、シャッター速度を調整できる幅も増え、波を流すのに適切なシャッター速を得られるようになった。

そして、三脚周りを変更したことで、カメラのポジションの融通が効くようになり(ローポジションで撮影しやすくなった)、構図を整えやすくなりました。

ということで、写真は機材で決まるわけではありませんが、やはり適切な機材を導入することは大切だと思います。

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アイスバブルの写真:情報収集は大切!

5年前に撮影したアイスバブルの写真。

今でこそアイスバブルは広く認知されていますが、当時は今ほどではなかったと思います。この写真を撮影した時は、初めて見たアイスバブルに興奮したものです(こうした新鮮な気持ちって大切ですよね)。

そして、5年後に撮影した写真がこれ。

そこそこ上手く撮れるようになったと思います。

まず構図的な部分については、縦構図でかなりローポジションにしたことで、アイスバブルが湧きが上がってくる様子を表現しています。5年前の写真は横構図なので、左右に余分なスペースが多いですし、アイスバブルも小さく目立ちません。

そして、変化の一番の要因は、アイスバブルについての情報を多く得たからだと思います。撮影技術が向上したり、機材が充実したとしても、アイスバブルという自然現象を撮影している以上、アイスバブルの出来がダメだと、写真撮影も厳しくなりますからね。

なので、場所はどのあたりが良いのか、撮影時期はいつがベストなのかなどなど、しっかり情報を集めることが最も重要になってきます。

5年前はアイスバブルという現象すらよく知らず撮影していましたが、今では何処で、どのタイミングで、どんな感じのアイスバブルが出来るのか、かなり詳しくなりました。また、SNSを通じて情報を集め易くなったのも大きな利点です。

この情報の差は大きいと思います。被写体についての情報収集は大切です。

天の川の写真:知識を増やす!

5年前に撮影した天の川の写真がこれ。

カメラはD750でした。結構コッテリとした感じですね。よく言えば幻想的!?、悪く言えば不自然です。また、地上景がなくて構図的にもイマイチです。

そして、3年後に撮影した写真がこれ。

最初のコッテリとした写真と比べれば、あっさり!?とした感じで、割と自然な雰囲気になったと思います。

何が変わったかというと、レタッチについての知識が増えました

まず、加算平均合成を導入。これが絶大な効果があり、星空・地上景共にノイズが消えてクリアになりました。あとは、地上景は被写界深度合成をしています。星景はF値を小さくして撮影するので、地上景もシャープにしたいなら被写界深度合成が必要になる。

他にも色被りをとる方法が身に付いたりなど、5年前と比べ、やれることがずっと増えました(それでもまだまだですが)。
参考:天の川のレタッチ方法!Nikcollectionで簡単にレタッチ。

 

ということで、特にレタッチに関し、知識が増えたことが、写真の変化に大きく寄与してると思います。知識は大事です。

 

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まとめ

振り返ってみると、結構写真が変わっているなと思います。

さらに数年後、今の写真を振り返って、あれこれ批評できるようになっていると良いなと思いました。


  1. mickey より:

    毎年撮影に行くポイントがあるのですが、今年はどのように
    撮ろうか構想をねっています。(いくら考えても大したことはない)
    二番煎じになるのは嫌だと思いながらも似たような構図になることに
    反省しきりです。

    • ワイズカメラ より:

      mickeyさん

      どうしても似たような構図になりますよね・・・。
      でも、毎回あれこれ考えて工夫していれば、長い目で見れば大きな成長につながるかなと思っています!

  2. shoji より:

    はじめまして!
    半年ほど前にワイズカメラさんのブログを知り、カメラ初心者の私としては
    本当にこのブログは勉強になり、過去記事を読み漁っているところです。
    2年前に撮影されたジュエリーアイスの写真は本当にきれいですね!
    自分もいつかこんな写真を撮りたいと思っています。
    ところこのジュエリーアイスは長秒されていると思いますが、どのようなタイミングでシャッターを切っているのですか?

    • ワイズカメラ より:

      shojiさん

      参考にして頂いてありがとうございます!

      シャッターを切るタイミングは、引き波の時です。波の状態にもよりますが、1秒前後で調整すると良いかと思います!

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