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黒つぶれがなぜ良くないと言われるのか?黒つぶれについてあれこれ考える。

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前の記事で白飛びについて書いたついでに、黒つぶれについても書きたいと思います。
白飛びがなぜ良くないと言われるのか?白飛びについてあれこれ考える。

黒つぶれは白飛びほど厄介ではありません。黒つぶれしても多くの場合、どうにでもできます。

ただし、黒つぶれの特性について知っていないと思わぬ失敗をするかもしれません。

ということで、黒つぶれとは何なのかなぜ良くないとされるのか、について書いてみたいと思います。

黒つぶれとは?

黒つぶれした写真を見てみよう

黒つぶれとはざっくり言うと、暗くて真っ黒になっている部分のことを言います。

この地上の部分はほとんど真っ黒で黒つぶれ状態。

特に暗い場所で露光不足になったり、明暗差の激しいシーンでなりやすいです。

 

白飛びの場合では、厳密に言うと「R G B = 255 , 255 , 255」で真っ白な部分が白飛びに該当すると、以前記事で書きました。「R G B = 255 , 255 , 255」になってしまうと、RAWで撮影していたとしてもリカバリーできません。

一方で、「RGB = 252 , 251 , 249」など「255」以外であれば、たとえ真っ白に見えたとしても、データが残っており現像処理で何とかリカバリーできることが多いです。「255」かそうでないかで差が大きい。詳しくは下の記事を参考にしてください。
白飛びがなぜ良くないと言われるのか?白飛びについてあれこれ考える。

 

では、黒つぶれの場合ではどうかと言うと、例えば「R G B = 0 , 0 , 0」だと真っ黒で間違いなく黒つぶれです。では、「R G B = 3 , 2 , 4」が黒つぶれではないかと言うと、そうとは言えません。「R G B = 3 , 2 , 4」も黒つぶれと判断する人が多いでしょう。

つまり黒つぶれでは白飛びのように、ある値を境に現像処理などの点で急に大きな差が出るわけではないようです。

なので、とりあえず真っ暗な影に見えれば、黒つぶれと思って良いでしょう。極端な露光不足が黒つぶれという認識です。

黒つぶれの判断方法

黒つぶれの判断にはヒストグラムを使うと良いです

撮影時や現像時にヒストグラムを確認し、左側に極端に偏っていれば、それは写真に黒つぶれしてる部分があることを示しています

これは黒つぶれを起こしている画像のヒストグラムです。

ただし、星景写真や夜景写真などの暗いシーンでの撮影だと、どうしてもヒストグラムは左側に偏る傾向にあるので、適宜判断が必要になるかと思います。

 

では、なぜ黒つぶれが良くないと言われているのでしょうか!?

黒つぶれなぜ良くないと言われるのか

RAWで撮影していれば、たとえ真っ黒に見えたとしても、かなり良い感じにリカバリーできます。

この写真もRAW現像で明るくするとここまで出来ます。

すごいですね。RAWは暗さには非常に強いです。ただし、やはり問題があります。

先ほどの明るく現像した画像を拡大してみましょう。

黒つぶれした部分は明るくなったとしても、ガサガサとした質感になり画質が劣化しています。ノイズが乗っている。

元から黒つぶれしていない(適正露出で撮影した)画像と比較してみましょう。上が黒つぶれ、下が適正露出です。

いかがでしょうか。やはり黒つぶれした画像の方は画質が悪いです。ガサガサとした質感でノイズが乗っていますね。

また、黒つぶれの度合いによっては、変色することもあります。

 

と言うように、黒つぶれはRAWで撮影していれば、おおかた何とかなるのですが、細かく見るとノイズが乗り画質が劣化することが多いです。

なので、黒つぶれは良くないと言われています。

黒つぶれは写真との相性が良い

黒つぶれは良くないと言われますが、それは無理に明るくするからです。表現方法の一つとして使うのであれば全く問題ありません

むしろ、黒つぶれ(影)は広く写真表現の一つとして活用されています。

被写体をシルエットにすることはよくあります。

あるいは周囲を黒つぶれさせることで、スポットライトのような表現をすることも可能です。

黒つぶれは写真との相性は良いです。「黒つぶれ=良くないもの」と考えず、色々と活用すると良いです。

 

とは言っても、黒つぶれさせたくない場合もあるでしょう。そんな時は以下の方法があります。

黒つぶれさせない方法

ちゃんと露光しよう

特に、暗い場所で撮影していると、カメラのモニターが通常よりも明るく見え、黒つぶれに気づかない時が多々あります。

なので、ヒストグラムが極端に左側によっていないか必ず確認しましょう。

もし、ヒストグラムが大きく左側によっていれば、さらに露光して明るくします。

黒つぶれに強いカメラを使う

カメラによっても黒つぶれへの耐性が異なります。

基本的にはセンサーの大きい方が黒つぶれには強い傾向です(ダイナミックレンジが広い)。つまり、マイクロフォーサーズよりもAPS-C、APS-Cよりもフルサイズの方が黒つぶれによる問題が少ないことになります。

また、メーカーによっても異なります。現段階ではソ○ーやニ○ンは黒つぶれに強く(ダイナミックレンジが広く)、暗い写真を明るくしても画質が劣化しにくいです。

一方で、キヤ○ンは黒つぶれに弱い(ダイナミックレンジが狭い)傾向にあり、暗い写真を明るくすると画質が劣化しやすいようです。

HDRや露出ブレンド

明るさの異なる画像を撮影し、合成ソフトを使って1枚にするHDR合成という方法があります。暗い写真、普通の写真、明るい写真などの良いところ取りをするので、綺麗に仕上がります。

また、露出ブレンドという方法もあります。露出ブレンドは手動でするHDR合成みたいなものです。HDR合成はソフトで自動的に行いますが、露出ブレンドはPhotoshopなどを使い、自分で画像を合成していきます。HDR合成よりもきめ細やかな作業が行える。

ハーフND

ハーフNDは半分だけ減光効果のあるフィルターです。

【KANI】カメラ用 光量調節用 角形ハーフフィルター SOFT GND0.9 150x100mm

これですね。

これを使うことで、明暗差を抑え暗部を明るく写します。

これも広く用いられている方法です。

 

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まとめ

黒つぶれはそれほど深刻に考えることはないかと思いますが、画質にこだわるなら対策は必要です!

また、黒つぶれをうまく利用すれば、表現の幅も広がります!


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