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解像感のある風景写真を撮りたい!写真をパキッと解像させる撮影方法のヒント!

投稿日:2017年10月3日 更新日:

細部までシャープさを感じられる写真を解像感のある写真と言ったりますが、解像感のある写真って良いですよね。

見ていて繊細さや湧き立つような立体感を感じられます。

それでこの解像感は、レンズやカメラの性能(解像力)、撮影方法、現像方法などによって、その感じ方が変化します。

いくら解像力のあるレンズで撮影しても、撮影方法が誤っていると高い解像感は得られません。また、ちょっと撮影に失敗しても、ある程度なら現像で取り戻すことも可能です。

というように、解像感は色々な要素で変わりますが、やはり撮影方法で解像感を得ることは最も大切なことだと思います。

ということで、基本的なことかもしれませんが、パキッと写真を解像させる撮影方法のヒントについて書いてみたいと思います。

解像感のある写真を撮影するヒント

F値

多くのレンズはF値開放付近で甘い傾向にあります

甘いというのはシャープさに欠けるという意味。ちゃんとピントを合わせたはずなのに、なんかモヤっとしてしまう状態です。

なので、F値は少し絞った方がシャープに写ります。これはレンズによるのですが、多くの場合は2〜3段絞った方が良いと言われています。

ということは、例えば開放F2.8のレンズならF5.6からF8ですね。
参考:絞り(F値)・シャッター速度・ISO感度の一つ上の知識。「段」という考え方。

では、どれ程の違いが出るのか、開放F2.8とF5.6で撮影した画像を比較してみたいと思います。

上のような画像の中央部を等倍まで拡大して比較します(上がF2.8で下がF5.6)。

分かりやすく。

やはり開放F2.8はモヤっとしていますね。なんか滲んで見える。一方で、F5.6はシャキッとしています(これは使うレンズによって程度の差は出ます)。

やはり解像感にこだわるのなら絞った方が良いです。

あと、同様に画面周辺部も絞った方が綺麗に写ることが多いです。これは違いがはっきり出ます。

一方で、F値は絞り過ぎると解像感を低下させる原因になります。これは回折現象とか小絞りボケと言わますね。回折現象を起こすと写真はモヤっとしてしまいます。

なぜ絞ると解像感が低下するのかというと、光が小さな穴を通る際に、穴の縁付近を通過した光が曲がってしまうという現象が起きるらしいです(これが回折現象)。

物理的な話なので良く分かりませんが、こんなイメージ。

分かるような分からないような。

とりあえず、絞ればそれだけ光の通る穴が小さくなるので、上の現象が顕著になり解像感の低下が目立つようになるということですね。

これもF5.6とF22で撮影した画像を比較してみます。画像は中央部を等倍まで拡大したのもです(上がF22で下がF5.6)。

分かりやすく。

F22は若干モヤっとしています。これが回折現像です。

わずかな違いに感じるかもしれませんが、又とない瞬間を撮るのならこだわりたいですよね。レンズによる(カメラにもよる)のですが、個人的にはF11までは許容範囲でF16以上は使いたくないなと感じています。

ということで、大雑把ですがF値は開放付近は避けつつ、絞り過ぎも避けるというのが、解像感を得るという点では善となります(ボケを活かすとかは別ですが)。

ただ、ここである問題が出てきます。

例えば、風景写真などでは手前から奥まで全体にピントを合わせて撮影したい時がありますね(パンフォーカス)。そういった時は被写界深度を深くします。つまり、いっぱい絞る。

この際にF8やF11では被写界深度が足らなくF22くらいが必要だなという時が多々出てきます。でも、絞れば回折現象が発生してしまう。

被写界深度と回折現象のジレンマですね。

しかも、最大に絞ったとしてもなかなか画面全体にピントは合いません。合っているように見えるだけで少し拡大するとピントが緩かったりします。

この問題の一つの解決策として被写界深度合成という方法があります。これについては後記します。

三脚とレリーズを使う

解像感のある写真を撮影するには三脚は必需品。

カメラを始めた当初は三脚嫌いでしたが、今では三脚を使わないと何か落ち着かない。

20160721-_DSC3384

三脚を使う意味は色々あるのですが、基本的には手ブレ防止です。

ちなみに、手持ち撮影でブレないシャッター速度は「1/(焦点距離)」と言われています(APS-C機だと分母のシャッター速度を1.5倍する)。

風景写真などでF8とかF11くらに絞ると、日中の屋外であっても雲が多いとシャッター速度が足りないことは多々あります。日の出や日の入りの光の弱い時間帯なら尚更ですね。

そんな時に無理に手持ちで撮影すると後で後悔することに。帰宅後にパソコンで写真を見たらブレていたということはよくあります。当然、ブレていれば解像感も何もありませんね。

以前、手振れ補正と自分の腕力を信じて低速シャッターでも手持ち撮影していた時があったのですが、今改めてその時の写真を見てみるとやはり僅かにブレて解像感がないです。後悔しています。

なので、三脚です。しかも、出来るだけガッチリしたものを。

また、三脚を使ってもリレーズを使わないと台無しなので、三脚とレリーズはセットです。

さらに、三脚を使うとライブビューでピント合わせが出来たり、ミラーアップ撮影ができたり、被写界深度合成が出来たりと他にも利点があります。

ピント合わせ

解像感を得る上でピント合わせもかなり大切。

やはり確実にピントを合わせるにはライブビュー撮影が良いです。

理由は、ライブビューでのAFの方が精度が高いから。

一眼レフカメラの場合、ファインダーでの撮影とライブビューでの撮影では、AFでピントを合わせる方式が違い、前者は位相差AF、後者はコントラストAFと呼ばれます。

細かな違いは長くなるので省きますが、ライブビュー撮影でのコントラストAFの方がよりピント精度が高く、きっちりピントを合わせやすいです。

動作はもっさりしてやや遅いですが風景写真なら問題になりませんね。

あとは、ライブビュー撮影だと画面上の好きな場所を拡大表示できるので、マニュアルでもピントを追い込みやすいです。

今はピーキング機能(ピントが合っている部分に色をつけてくれる機能)が搭載されているカメラも多く、さらにマニュアルでのピントがしやすくなっていますね。

ちょっと面倒かもしれませんがしっかり解像させるには三脚を立ててライブビューで確実にピント合わせをするが肝心です。

ミラーアップ撮影

解像感を得るにはミラーアップ撮影も有効です。

通常のシャッターだとミラーショックの影響を受けて、写真がわずかにブレることがあります。

特に、SS1/60前後のシャッター速度で影響が大きくなるらしい。

一度、自分で実験したことがあるのですが、ミラーショックのブレは想像以上にあることが分かりました。その時の画像をちょっと見てみます(画像は写真の一部を等倍に拡大したもの)。

左が「ミラーアップ撮影あり」で、右が「ミラーアップ撮影なし」です。

結構大きな違いが出ますね。

詳しくはこちらを見てください。

ミラーアップ撮影はシャッターボタンを押す回数が1回増えるだけ。それだけなのに解像感への効果を期待できます。

なので、やらないよりはやった方が良いですね。三脚が必要になりますが。

ちなみに、ミラーアップ撮影できない時は出来るだけ速いシャッター速度で撮影すると良いです。高速シャッター(SS1/500以上)ならミラーショックの影響を受けにくいです。

被写界深度合成

上で「F値」について書いた際に、「画面全体にピント合わせて撮影(パンフォーカス)するのに、F値を絞れば回折現象が発生してしまうし、たとえ最大に絞ったとしても上手く画面全体にピントは合わない」ということを書きました。

よくパンフォーカスでの撮影について過焦点距離という単語を耳にします。

これは簡単にいうと「焦点距離◯◯㎜、F◯だと手前◯mにピントを合わせれば画面全体にピントが合ってみえる」というやつです。例えば、焦点距離14㎜、F16なら手前0.37mにピントを合わせれば画面全体にピントが合っているように見えるとなります。小難しい計算式がある。

ただ、私はこんな厳密には考えません。広角域である程度絞って画面の手前1/3にピントを合わせるくらいです。

これで殆ど問題ないのですが、ぐっと前景に寄って撮影する時なんかは上手く行かないことが多いです。

例えば、地面の紅葉も撮りたいし、山並みもしっかり撮りたいみたいな。両方ともシャキッと写したい時です。

こういった場合は、F16とかF22に絞って過焦点距離を考えて撮影しても、一番手前側は緩くなるし、遠景もシャキッとしません。回折現象の影響も出る。

どうしても画面全体で上手く解像感を得ることが出来ません。

なので、こんな時は被写界深度合成です。

ピント位置を変えて数枚撮影しPsで合成する(合成方法についてはまた書きたいと思います)。撮影も現像もやや手間ですが、カメラの限界を補うのはこの方法が有効かと思います。

うまく被写界深度合成を使えば画面全体でシャキッとピントが合い解像感を得られます。

D850はフォーカスシフト撮影する機能が搭載されていて、被写界深度合成するための素材が撮りやすいようですね。羨ましい。

ちなみに、被写界深度合成は小物の撮影だったり、マクロ撮影に使われたりもするようですね。

まとめ

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他にも保護フィルターを外すとかもあるかもしれませんが、あまり詰め過ぎると写真が楽しくなくなるので注意ですね!

それから、さらなる解像感を求めるのなら高いレンズと高画素機をお求めください!


  1. まや より:

    回折現象を知らなかった時期は、光芒を出すためにひたすらF22まで絞っていたのが懐かしいです。
    カメラ側で被写界深度合成(するための素材を撮ること)ができる時代ですから、便利な時代になったものですね。

    • ワイズカメラ より:

      まやさん

      コメントありがとうございます:)

      私もがっつり絞っていました笑
      便利ですよね、カメラで出来ることも増えてきましたね。ここ最近で目まぐるしい進化ですよね、これから先が楽しみです!

  2. にゃんことら より:

    ワイズカメラさん

    こんにちは。
    いつも楽しく拝見しております。
    いきなりで不躾ですが、「手持ち撮影でブレないシャッター速度」で、よく言われているのは(1/焦点距離)秒ではないでしょうか。
    格言みたいなもので、数字に根拠とかはないんでしょうが、なかなか良い指標ですよね。

    • ワイズカメラ より:

      にゃんことらさん

      はじめまして、コメントありがとうございます!

      おっしゃる通りで(1/焦点距離)秒でした!
      ありがとうございます、間違っていました、訂正させて頂きました:)

      誰が考えたんでしょうかね笑

  3. ヤマヒロ より:

    お久しぶりです。
    絞り値の変化は比較してみると大きな違いになって見えますね!
    「三脚を使わないと何か落ち着かない」ってなんだか最近はすごくよく分かる気がします。特に風景行くときにレリーズ忘れると2sセルフタイマーが増えたような感じです。

    APS-Cよりフルサイズのほうがミラーショックの影響を受けやすいと聞きますが自分もミラーアップを活用してみたいと思います!
    もうすぐ届く機種が”デンシシャッター”なるものを搭載してるみたいなんですけどどうなのでしょうかね?

    • ワイズカメラ より:

      ヤマヒロさん

      お久しぶりです、コメントありがとうございます!

      本当に比べてみると全然違いますよね。
      ヤマヒロさんも三脚病にかかってきましたね笑

      ミラーアップ撮影はおすすめですよ!これをやるだけで上手くなったような気がします:)
      デンシシャッターは良いですね!新しい機材ですか!?羨ましいです笑

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