広角ズームレンズ16ー35㎜F4を使ってみての感想やレビューを書いてみたいと思います!
レビュー記事を書くとそのレンズの特性を知れるので自分にとっても糧になります。
Nikon 超広角ズームレンズ AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR フルサイズ対応
広角ズームレンズ16ー35㎜F4のレビュー
一つ一つ細かく見てみたいと思います!
大きさ
D750に装着するとこんな感じです。
大きさは約82.5㎜(最大径)×125㎜で重さ約680gです。フィルター径は77㎜です。思ったより長く感じます。D750が約840gなので合わせると約1520gとなります。今まで私はD7200を使用していましたが、それと比べてもやはり重く感じます。
ただ、このレンズはフルサイズ対応レンズとしては決して重くはないです。でも、特に軽い訳でもないので、標準的な重さかなと思います。14-24mm F2.8が約970gなのでそれに比べればマシです!
慣れれば大したことないかと思います:)
解像力
このレンズを使って思ったことが、近景はもとより遠景での写りが良いことです!
例えばこの写真。中央にある山や左右背景にある山を等倍にして見ても線が細くクッキリ写ってくれます。今まで使っていたAPS-C用レンズにはない写りです。
私のように登山で写真を撮る人には嬉しい写りです:)
今回は下のように新聞紙を写して色々と確認してみたいと思います(カメラはD750使用)。
まず、焦点距離16㎜の広角端でF4、F5.6、F8、F11でそれぞれ撮影し中央付近を等倍にして比べてみます。
撮影は三脚、レリーズを使用しミラーアップ撮影をしています。諸設定も同じにします。
上写真の赤丸部分を拡大します。
上からF4、F5.6、F8、F11です。
ブログに画像をアップするとなぜか少しモヤっとしてしまうようなので、本当は全体的にもう少しくっきり写っています。
開放F4からF11までの画像を並べましたが、ほぼ同じように見えます。強いて言えば開放F4がやや甘く、F5.6、F8と絞るに連れてはっきりとし解像感が増しているように思います。
いずれにせよ差は小さく、画面中央部ではF値開放から十分解像すると言えます!
次に焦点距離を広角端16㎜、中間24㎜、望遠端35㎜で撮影して比べ、焦点距離による画質の違いを見てみます。どれも同じF8で撮影しています。また、同じ見え方になるようにカメラと新聞紙の距離を変えています。
これも違いがわかりにくいです。
この中では何となく望遠端35㎜が一番甘いように思われますが、これもかなり際どい差のレベルです。そういう気がする程度の差です。
従って、どの焦点距離でも十分解像すると言えそうです。
一方で、このレンズ最大の問題は四隅の写りです。
これはF値開放ではかなり甘いようです。しかし、絞れば大きく改善します。
上の写真をF4、F5.6、F8、F11でそれぞれ撮影し赤で囲った部分を等倍で拡大してみます。焦点距離は16㎜です。
というように開放F4では四隅がかなりモヤっとしています。F4での四隅は厳しい写りですね。
しかし、絞るに連れて改善していきF8ではまぁまぁ許せる写り、F11ではそこそこ写るといった感じです。ちなみに、歪んで見えるのは新聞紙が波打っている影響です。
F4とF11では全然違います。また、これは焦点距離によっても少し違ってくるかと思います。
これらのことから、画面中央部ではどのF値でも、どの焦点距離でも良く写ります。しかし、画面四隅を含め全体を良く解像させようとすれば、F8やF11位にまで絞る必要があるということになります!
以上、今回新聞紙を撮影しての結果です。
実際に色々撮影しての感想は、私の場合は風景などの撮影でF8やF11に絞って使うことが殆どです。なので、四隅の写りに関して問題視したことはありません。近距離から遠距離まで良く解像するレンズだと思っています:)
逆光耐性
やはりナノクリスタルコートの威力はあります!
強い光を入れてもゴーストが出にくいです。
ただ、絞りF値、光源の強さや位置によって状況が異なるので、いかなる場合でもゴーストが出ないというわけではありません。昼間のぎらぎらした太陽では盛大にゴートが出現する時もあります。
また、光源が画面になくても、その影響を受ける場合があります。
半逆光などの状況では上写真の右下にある虹のようなゴースト!?がよく出現します。派手には出ませんが・・・。
ただ、このゴーストは手や帽子でハレ切りすれば簡単に消せました。あと、レンズフードは小ぶりですが効果は大きいようです。
総じて逆光耐性は高いと思います。今まで使っていたレンズでは簡単にゴーストやフレアが出ていた場面でも、このレンズでは持ちこたえてくれることが多いです!
歪み
歪みについては、広角側では樽型、望遠側にいくに連れて糸巻き型に変わります。どの歪みも後処理で補正は容易です。
これは広角端の16㎜です。
中央が膨れて樽型に歪んでいます。
これは中間くらいの焦点距離24㎜です。
ほぼ歪みがないように見えます。
これは望遠端の35㎜です。
やや中央が凹み糸巻き型に歪んでいるように思います。
では、16㎜の画像をLightroomのレンズプロファイル補正を使って修正してみます。
気にならないくらいに修正されたようです。
実際の撮影においては建物や人物の撮影では気になるかもしれませんが、風景写真ではあまり気になりません。また、後処理で補正できます:)
周辺減光
F4、F5.6、F8、F11と絞り値を変えて空を撮影しました。
空だと少し見にくかったかもしれません・・・。ちなみに、太陽が右上の方にありました。
開放F4だと周辺減光はそこそこあるようです。しかし、四隅で急激に暗くなるような不快な周辺減光ではありません。また、F5.6に一段絞ると改善し、F8では気になりません。
また、これはカメラでヴィネットコントロールを使用したり、後で補正すると取り除けます!
使い勝手
まず、気軽にフィルターが使えるのが良いです。
表現の幅が広がります。
NDフィルターやPLフィルターが簡単に使えて撮影が楽しくなります!
手ブレ補正VRが搭載されているのも良いです。
絞ってややシャッター速度が落ちても手ブレしにくいので助かります。
また、ファインダー像が安定するので撮影しやすいです!
焦点距離
このレンズは焦点距離16㎜から35㎜まで使えます。
大三元レンズが14ー24㎜、タムロンの広角ズームレンズが15ー30㎜なので、それらに比べるとズームレンジが広いです。
35㎜まで使えるのは痒いところに手が届く感じで大変ありがたいです。
また、超広角16㎜はやはり広いです。パースが良い感じで効きます。
今まで使っていたシグマ8ー16㎜(換算約12ー24㎜)に比べると大人しいですが、それでもパースはよく効きます!
まとめ
F値開放付近での四隅の甘さが課題ですが、絞って使えば気になりません。
その他の点ではかなり良いレンズだと思います!
Nikon 超広角ズームレンズ AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR フルサイズ対応