一眼レフカメラを購入する際は色々と悩むことが多いですね。
特に、初めて一眼レフカメラを購入するような初心者の方は、自分がどのカメラを購入すれば良いのか手探り状態だと思います。
そんな時は自分が一眼レフカメラを使って撮影したいものをよく考えてみると良いかと思います。
というのも、一見どれも同じように思える一眼レフカメラですが、実はそれぞれ個性があり得意とする撮影シーンがあるからです。
では、どのカメラがどんな撮影シーンに適しているのか??
以下、一つの考え方としてご参考にして頂ければと思います:)
これから一眼レフカメラの購入する初心者の方へ
いきなりですが、一眼レフカメラには大きく2つの種類があります。
それがAPS-C機とフルサイズ機です。
一般的にテレビCMなどで広く見かけるカメラはAPS-C機です。価格も3、4万円で購入できるものもあり比較的安価です。
一方で、フルサイズ機はざっくり言うとプロや写真愛好家みたいな人が使っているカメラです。価格も安いものでも十数万円からと結構高価です。50万円越えるような高価なカメラもあります。それに使うレンズも恐ろしく高いです。
初めて一眼レフカメラを購入する人でいきなりフルサイズ機を選ぶ人もあまりいないと思うので(もちろん、それでも良いのですが)、この記事ではAPS-C機について書きたいと思います。
では、まずここから:)
動き物を撮影したい
動き物の撮影と言っても、運動会や部活の大会で子供を、走る犬や鳥などの動物を、飛行機や電車などの乗り物を、など様々かと思います。
もちろん、これらの撮影には動き物に強いカメラを使用する必要があります。では、どんなカメラが動き物の撮影に強いのか??
これは簡潔に言うと、速い連写性能とより多くのフォーカスポイント(測距点)を備えたカメラです。
まずは、連写性能です。
タイミングを合わせて1枚1枚撮影しても良いのですが、被写体が動いている場合はパシャシャシャシャと連写した方が決定的瞬間を捉える成功率が上がります。
速ければ速いほど動き物には良いと思います。
ただし、連写は単純に速さだけでは計れない部分もありますが・・・。
参考:一眼レフカメラで連写止まりませんか!?連写、SDカード、連続撮影可能枚数について。
それからフォーカスポイント(測距点)です。
フォーカスポイントについては、その数が重要になってきます。
例えば、スマホカメラなら画面をタッチした位置でピントを合わすことができますね。画面上であればどこでもピントを合わすことができます。
しかし、一眼レフカメラはピントを合わすことのできるポイントが決まっています。それがフォーカスポイント(測距点)と呼ばれるものです。
ファインダー内で見るとこんな感じです。この点の部分がフォーカスポイントで、ここでしかピントを合わせることが出来ません。
なので、フォーカスポイントが多い方が画面上の多くの部分でピントを合わせることができ、動く被写体でも逃さず上手く捕捉して撮影しやすいです。
というように、動き物を撮影したい場合は、連写の速さとフォーカスポイント(測距点)の数に注目してカメラ選びをすれば良いかと思います。ちなみに、これはメーカーのHPで簡単に確認することができます。
では、どんなカメラが速い連写と多くのフォーカスポイントを備えているのか??
それはやっぱり上位機ですね。
例えば、ニコンには初級機にD3300、上位機にD7200、さらに上にD500というカメラがありますが、連写性能はそれぞれ5コマ/秒、6コマ/秒、10コマ/秒と上位の機種に行くにつれて連写が速くなります。
また、連写の速さだけでなく、その他の点でも連写に強い仕様となっています(難しい用語ですが、撮影可能枚数など)。
参考:一眼レフカメラで連写止まりませんか!?連写、SDカード、連続撮影可能枚数について。
そして、フォーカスポイントもそれぞれ11点、51点、153点と上位の機種の方が多くなり、動き物に対するピントの合わせやすさに差が出ます。
上からD3300、D7200、D500のフォーカスポイントですが、D500はフォーカスポイントぎっしりですね。被写体が右に左に動き回っても素早くピントを合わせやすそうです。
また、フォーカスポイントの数のみならず、上位の機種の方が暗い場所でピントを合わせやすかったり、合焦精度が良かったりと、何かとピントを合わせる能力に長けています。
この傾向はニコンだけでなく、キャノンやペンタックスでも似たような感じです。
ということで、動き物の撮影であれば上位機であるほど撮影に適していると言えます。
もちろん、D3300などの初級機でも動き物を撮れない訳ではありませんが、それに適したカメラとは言い難いですね。走る子供などそこまで激しく動かない被写体であればD5500クラスでも十な性能だと思いますが。
Nikon デジタル一眼レフカメラ D5500 ボディー ブラック 2416万画素 3.2型液晶 タッチパネル D5500BK
上位機はゴツく重く高価ですが、D5500は軽く小さいですし価格も手にしやすい感じです。
ただ、動物や乗り物など動きの早いものは上位機がやはり良いように思います。
D500はなかなか手を出しにくいですが、D7200なら値段もそこそこです。
他にもキャノンやペンタックスにも動き物に強いカメラは多数あります。
似たようなカメラだと思っても、よく仕様を確認してみると違いが色々とあるので、特に連写とフォーカスポイントに注目して一度ご確認してみるのをお勧めします:)
風景を撮影したい
早起きしたりちょっと遠出したりして絶景を撮影したいと考えている人も多いかと思います。私もそうでした。
風景の撮影においては、特に連写は重要視されません。風景は動きませんからね。一枚一枚丁寧に撮影していくことが多いかと思います。
また、フォーカスポイントが少なくても特に困りません。確かに、多い方が便利な時もありますが撮影の仕方次第でうまくカバーできます。
さらに、例えば約3万円のD3300と約9万円のD7200。なんとなく高いカメラの方が画質がよく綺麗な写真が撮れると思われるかもしれませんが、決してそうではありません。
画質に関しては同じと言って良いかと思います。
両機で撮影した写真を見比べても違いは分からないです。どのカメラも十分綺麗。なので、「カメラの価格=画質」とはならないです。
ただ、画質以外で違うことが多々あります。
例えば、風景を撮影していると雨や雪に打たれることはよくありますし、土埃が舞う中で撮影することも珍しくありません。波をかぶる時だってあります。
冬に撮影すれば大体こんな感じです。
そんな時にあると安心なのが防塵防滴性能です。
これはボタンや蓋の部分などにシーリングが施され水や埃の侵入を防止してくれます。
完全な防水とは違うのですが、あると心強いですね。私は防塵防滴のカメラを使っているのですが、もしかしたらこれがなかったらカメラを壊していたかもしれません。
参考:一眼レフカメラの防塵防滴性能の実力は??カメラを濡らす動画を色々まとめてみた。
そして、残念ながら全ての一眼レフカメラが防塵防滴という訳ではありません。
ニコンの場合は、D7000系以上の機種に施されておりD3000系やD5000系にはありません。キャノンの場合は、EOS 70DやEOD 80D以上の機種に施されています。なので、EOS 8000DやEOS X8iなどそれ以下の機種にはありません。
防塵防滴は上位機だけです。
ただし、ペンタックスだけ少し毛色が違います。ペンタックスは初級機のK−S1だけ防塵防滴ではありませんが、他の機種は全て防塵防滴です。
私はよく登山に行くのですが、ペンタックスのカメラを使われている方をよく見かけます。多分、こういったことが理由なのだと思います。ペンタックスの防塵防滴は好評のようです。
さらに、機種によってファインダーの見え方も違います。
一眼レフカメラはレンズから取り入れた光を屈折させてファインダーに通すのですが、その光を屈折させる部分の素材がミラーかガラスプリズムかによって、明るさなどが違ってきます。
これはガラスプリズムが使われている方が明るくはっきり見えます。やっぱりファインダーは明るくはっきり見えた方が使い易いですね。
でも、ガラスプリズムは上位機(ニコンはD7000系以上、キャノンはEOD 70Dや80D以上)にしか使われていません。
他にも電子水準器などのあると便利な機能みたいなものは上位機にしかなかったりします。
価格と機能のバランスは巧妙に設定されているのですね・・・。
ただ、これもペンタックスは下位機種からガラスプリズムが使われていたり、電子水準器が搭載されていたりします(ガラスプリズムは現行品全機種、電子水準器はK−S2から)。
ペンタックスはすごいですね。
ということで、風景の撮影では連写もフォーカスポイントも関係ないですし、撮れる写真の画質に関してもどのカメラでも殆ど同じと言えるので、最新のものであれば初級機から上位機までどのカメラを選んでも良いと思います。
しかし、防塵防滴や撮影のしやすさといったボディ性能は上位機の方が優位となります。なので、使い込んでも色々不満が出に難いと言うか、骨のある使い方が出来るのは上位機です。
もし予算に都合が付くのならニコンで言えばD7200以上、キャノンならEOS 80D以上がスペック的に後悔がないのではと思います。ペンタックスは防塵防滴を備えたK−S2以上が魅力的に思います。
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 80D ボディ EOS80D
PENTAX デジタル一眼レフ PENTAX K-S2 ボディ (ブラック) K-S2 BODY (BLACK) 11579
また、最初はD5500などのカメラにしておいて、いつかはフルサイズ機へという買い方もありますね。
旅先や日常を撮影したい
旅先での思い出を綺麗に残したい、散歩に行っておしゃれなスナップ写真を撮りたい、小物や料理を撮影したい、という方もいますね。
どちらかというとライトにカメラを使いたいという人ですね。
このようなカメラの使い方ならミラーレス機や高級コンデジでも良いかなと思いますが、一眼レフカメラで選ぶとすると軽量コンパクトな初級機が適しているのではないかと思います。
この場合は、動きの速いものを撮影する訳ではないので連写もフォーカスポイントも関係ありませんし、雨降る中撮影する機会もほとんどないと思うので防塵防滴性能もそこまで重要ではないですね。
なので、軽量コンパクトなことを優先させた方が良いかと思います。上位機のようにゴツく重いと持ち出すのが億劫になりますから。初級機は価格も安めですし。
ちなみに、私はレンズ込みで2kg弱のカメラを使っていますが、これを持って散歩したり旅行に行こうとはなかなか思えません。最近は気軽に使える小さな一眼レフか高級コンデジがもう一台欲しいなと考えています。
しかも、軽量コンパクトな初級機と言っても上位機で撮影された写真と見比べて分かるような画質の違いもありません。どちらも綺麗です。
また、カメラの機種によってはWi-Fi内蔵でパソコンなしでも写真をスマホやタブッレットに転送できたりするので、そちらの方が使い勝手が良いのではと思います。
可動式やタッチパネルのモニターを搭載したカメラも良さそうです。
例えば、D5500は軽量コンパクトでWi-Fiも内蔵しています。
Nikon デジタル一眼レフカメラ D5500 ボディー ブラック 2416万画素 3.2型液晶 タッチパネル D5500BK
モニターも可動式タッチパネルで便利そうです。
D3300も軽量コンパクトで、しかも価格も安いです(Wi-Fi内蔵ではありません。モニターも固定)。
Nikon デジタル一眼レフカメラ D3300 ボディ ブラック D3300BK
そろそろリニューアルされそうですが。
そして、私はキャノンユーザーではありませんが、世界最小最軽量のEOS kiss X7を使ってみたいです(これもWi-Fi内蔵ではありません。モニターも固定)。
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X7 ボディー KISSX7-BODY
こんなカメラにコンパクトな単焦点レンズをつけて持ち歩いてみたいですね。
結局・・・
やはり複数のカメラで悩んだら価格の高いものにした方が、後々後悔することも少ないのではと思います。カメラは価格と性能がうまく比例しています。
安いからとD5300を買ったけど後でやっぱりD5500にしたという話も聞きますし、D5500じゃなくてD7200の方が良かったなという人もいます・・・。
それからスペックで比較するのも良いですが、フィーリングで選ぶというのも大切だと思います。
重さや大きさ、見た目や手に持った感じ、シャッターを押した感触、これらの点でぐっときたものを使った方が楽しいですし、飽きることも少ないのではと思います。
愛着がより湧きます:)
まとめ
以上、一眼レフカメラ購入の一つの参考材料として頂ければと思います!
楽しいカメラライフを始められるといいですね:)
僕も人におすすめする時にはAPS-Cの上位機種 (D7200とか) が多いです。操作性も上位機種の方が上だと思います。重さや携帯性って実はレンズによるところが大きいと思いませんか?極端な話、D5500を選んでも70-200f2.8とかつけたら結局重くなってしまうでしょ、というのが持論です (笑)
ちなみに僕は「撮る」と決めたらD810とD610の2台持ちで行きますが、2台持ちはさすがに重いし神経使いますね^^;
TSさん
コメントありがとうございます:)
やはり上位機になりますよね!
レンズによるところが大きいというのは私も思います:)
D5500に70-200f2.8なら、カメラにレンズを付けているのか、レンズにカメラを付けているのか分かりませんね笑
バランスが悪そうです・・・。
フルサイズ2台持ちは大変ですね!
私は重いレンズを使い始めてから、レンズを落としそうになることが増えました・・・注意しなければなりませんね:)
年齢が高くなると、どうしてもファインダーでのピント合わせが
辛くなります。そして重い一眼レフを持ち歩くのが億劫になります。
それを一気に解決してくれるのが、ミラーレス機です。
ピントはピーキング機能でピントが来ている部分が色塗られます。
(赤、黄、白)マクロでも、メシベのどこにピントが来ているかが
一目瞭然です。拡大も思いのままなので、さらにピントを追い込めます。
重さもフルサイズで、16-35mm F4のレンズを付けても
1kgちょっとです。
絞りもシャッタースピードもISOも、その他の設定もファインダーの
中の画に反映されるので、撮られる画を確認できます。
NDフィルターを使えば、SSを長くしてファインダーで確認した
画が撮れます。フレアーやゴーストをファインダーで画角の外に追いやって
撮影することも簡単です。
これで撮影後に、ピント位置を自由自在に変えて、ボケもパンフォーカスも
後処理で、出来ると成ると、技術もいらなくなりそう?
mickeyさん
コメントありがとうございます:)
本当にミレーレス機は機能性で言えば最強かもしれませんね・・・。私も目移りします笑
電子的NDフィルターが開発された!?そうでますます羨ましいです。
ただ、ボディの耐久性が気になります:)
本当にそうですね・・・カメラとパソコン任せで誰でも良い写真が撮れそうです・・・。
同感です。先ずは被写体に応じてですね。
私事、先日D3300でも・・と申しておりましたが(ただ撮るだけなら)やはり、皆さん仰るようにファインダーの見え具合や、RAW機能などで、止めました。
もともとメインは祭りやイベント、ライヴ撮影がメインなので(代写業務で学校行事やイベントもありますが)D750&D7200体制で十分です。
そして、自分自身NIKON FEから始まった為か、中級機以下には戻れません(笑)D2HやD4の方が「上手く撮れる気になった」のも、そんな機能や感覚があるからだと認識しました。ただ大きくて重いですが、、
今回の記事を読んで、改めて考えてましたが、そうですね・・ある程度の機能や、堅牢性があったほうが、覚えるのも早いかもしれませんね。
それに、ワイズさんが仰ってるようにフィーリングは大切です。
なにはともあれ、写真撮影の基本で「楽しく、気持ちよく」だとは思っています。。
DNAさん
コメントありがとうございます:)
D3300も魅力的なのですが、確かに機能的に不便な場合も多いかと思います。ほんとに一度、上位機を使うとそれ以下には戻れませんね笑
レンズも同じで良いレンズを使うと、軽くてコンパクトだからという理由でグレードを落としたレンズを使う気になれなくなります・・・・。困ったものです:)
祭りやイベント、ライヴ撮影だとなおさ上の機種じゃないと撮影に苦労するのではと思います!
なんとなく写真が上手くなった気がして、その後で実際に写真が上手くなってくるのだと思います。まずは気からです笑
その点で上位機を使うのは写真が上手くなるのを早めてくれるのかもしれんね:)
おっしゃる通りだと思います。「楽しく、気持ちよく」がまずは大切ですね。
これからも楽しくやっていこと思います:)