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ニコンD5500、キャノンEOS 8000D、ペンタックスK-S2の違いを比較検証!エントリー機比較。

投稿日:2015年3月25日 更新日:

読了時間5分

ニコンD5500、キャノンEOS 8000D、ペンタックスK-S2は各メーカーのエントリークラスの一眼レフカメラです。

初めて一眼レフカメラを購入する時は、このあたりのカメラで迷う人も少なくないと思います。

なかなか違いが分かり難いエントリークラス一眼レフカメラ。その違いを比較してみました。

ちなみにニコンD5500は2015年2月キャノンEOS 8000Dは2015年4月ペンタックスK-S2は2015年3月に発売です。

ボディ

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  • D5500・・・約124(幅)×97(高さ)×70㎜(奥行) 約470g 素材カーボンファイバーモノコック構造
  • EOS 8000D・・・約131.9(幅)×100.9(高さ)×77.8(奥行) 約565g 素材プラスチック
  • K-S2・・・約122.5mm(幅)×91mm(高)×72.5mm(奥行)約678g 素材プラスチック 防塵防滴性

大きさ

大きさはキャノンEOS 8000Dが一番大きいです。一方で最も小さいのがペンタックスK-S2です(一番薄いのはD5500)。EOS 8000Dだけ肩にサブパネルが付いているのでその分大きいです。

重さ

重さに関しては、ペンタックスK-S2が一番重いです逆に最も軽いのはニコンD5500です。ニコンD5500とは約200g、キャノンEOS 8000Dとは約110gも違います。

素材に関してはD5500のみカーボンファイバーモノコック構造で丈夫さと軽量化を両立させています。他2つはプラスチックですが、ペンタックスK-S2のみ防塵防滴性です。ボタンやダイヤル、カバーなどにシーリング処理を施し、雨や水しぶき、砂塵の浸入を防ぎます。

軽量コンパクトを求めるならニコンD5500。アウトドアでハードに使いたいなら防塵防滴性のペンタックスK-S2ですね。

センサー

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カメラでもっとも大事な部分が、センサーです。センサーとは、人間の眼でいう網膜みたいなもので、レンズから取り入れた光を、電気信号に変換します。サイズはすべて同じ「APS-C」です。ただ、キャノンのセンサーは他よりちょっとだけ小さいです。

  • D5500・・・約2416万画素
  • EOS 8000D・・・約2420万画素
  • K-S2・・・約2012万画素

これは数字が大きければ良いというわけでもないです。2000万画素もあれば十分だと思います。そして、どれも2000万画素を越えています。

たま、センサーは新しいものがより画質が良いといわれています。ニコンD5500は2015年2月、キャノンEOS 8000Dは2015年4月発売、ペンタックスK-S2は2015年3月です。なので、この点についても差は無いと思われます。

ローパスフィルターについて

ローパスフィルターが何かというと、例えば細かな模様を撮影した場合、その画像で模様(モアレ)や色(偽色)というのもが現れることがあります。
模様(モアレ)や色(偽色)とは、伝えにくいんですが、沢山の細かーーい線を撮影したら、もやっと変な模様が出てくることないですか!?あれです。あれを防止するのがローパスフィルターです。

一方で、ローパスフィルターの欠点として、解像度が落ちるといわれています。

  • D5500・・・ローパスフィルターレス仕様
  • EOS 8000D・・・ローパスフィルター搭載
  • K-S2・・・ローパスセレクター搭載

それぞれ違いが出ています。ニコンD5500は解像力を最大限活かすため、ローパスフィルターや光学ローパスフィルターを全く用いない仕様を採用しています。これにより高解像で立体感豊かな、鮮鋭感の高い画像を撮影を実現しています。欠点としては僅かにモアレや偽色が現れる場合があることです。

次に、キャノンEOS 8000Dはローパスフィルター搭載です。キャノンはモアレや偽色の発生と解像感のどちらをとるかという状況で、バランスを重視して、今のところはまだローパスフィルターは必要と判断したということですね。

最後に、ペンタックスK-S2はローパスセレクター搭載です。ローパスセレクターは、ローパスフィルターを非搭載とすることで高解像を実現する一方で、必要な時にだけ光学ローパスフィルター(露光中にCMOSセンサーを微少駆動させる)の効果を発揮させ偽色やモアレを軽減します。使いこなすのが難しそうですが、すごいですね。

今日では技術の進歩によりローパスフィルターは不要なものとなってきています。それでもローパスフィルターがないことで僅かにモアレや偽色が発生しやすくなるのは事実です。

しかしながら、これも実用上問題ないレベルにまで抑えられていると言われています。今後、ローパスフィルターレス仕様が主流になるという見解が一般的です。

ニコンは積極的なカメラ造りでキャノンは慎重な印象です。ペンタックスが器用に両方こなしています。

画像処理エンジン

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画像処理エンジンは、センサー(網膜みたいなもの)から送られてきた電気信号を画像データへ処理する役割を果たします。人間で例えると、網膜(センサー)からの信号を脳みそ(画像処理エンジン)で認識するみたいな感じです。

  • D5500・・・EXPEED 4
  • EOS 8000D・・・DIGIC 6
  • K-S2・・・PRIME M II

画像処理エンジンによって、画像データの処理性能やノイズ低減性能に違いが出ます。もちろん、ならべく最新の画像処理エンジンが搭載されているほうが良いです。そして、どれも最新の画像処理エンジンが搭載されています(2015年3月時点)。

ISO感度

  • D5500・・・100~25600
  • EOS 8000D・・・100 ~ 12800
  • K-S2・・・100~51200

これはペンタックスK-S2が圧倒的にずば抜けています。ただ問題はどこまでノイズに対し許容範囲で使用できるかです。

「DxOMark Raw画質評価」というものがあります。これでISO感度の許容値が測定されたりするんですが、まだ測定値は発表されていません。

今のところニコンD5500は高感度ノイズに強いと評判は高いです。

追記:先日D5500の測定値が発表になりました。ISO感度許容値は1438です。なかなか良い数字です。

AF

測距点(フォーカスポイント)

  • D5500・・・39点(9点クロスタイプ)
  • EOS 8000D・・・19点(19点クロスタイプ)
  • K-S2・・・11点(9点クロスタイプ)

測距点が多い方が、画面の様々の場所でピントが合いやすく、また動く被写体にピントをより合わせやすくなります。被写体が動いても、AF測距点が次々に被写体を追従しピントを合わせてくれるんですね。被写体への食いつきのよさが違います。

ニコンD5500が最も多いです。ペンタックスK-S2が一番少ないです。

ただ、単純に測距点は多ければ良いというわけでもありません。
測距点に関しては、クロスセンサーの数など細かな違いもあります。クロスセンサーとは、ざっくり言うとより精度の良いAFセンサーです。これでいくとEOS 8000Dが19点クロスタイプで一番多いです。

なので撮影するシーンにも依ると思いますが、仕様では全体的にEOS 8000DがAFの食いつきが一番良いと思われます。他の機種を見てもキャノンのAFは速いイメージです。ニコンD5500とペンタックスK-S2では、実機を触った感じニコンD5500の方が速くて静かです(もちろん、使うレンズに依存する部分もあります)。

AF輝度範囲

  • D5500・・・-1~19EV
  • EOS 8000D・・・-0.5~18EV
  • K-S2・・・-3~18EV

AF輝度範囲が広いほうがより明るい場所から暗い場所まで幅広くピントの照合精度が上がります。

ペンタックスはEV-3の暗さまで対応です。月明かりの暗さがEV-2と言われているので、EV-3はかなり暗い環境です。そこまで暗い場所でもAFでピントが合いやすいです。

暗いシーンではK-S2が自由度があります。

 

 

ただ、私はペンタックスは全体的にAFが遅く音が大きい印象が抜けないです。実機をいじってみると、速度は思った程そこまで遅くはありませんが、ニコンやキャノンと比べると劣ると思いました。AFの動きも独特です。ペンタックスの最大の欠点だと思います。

シャッター

シャッタースピード

  • D5500・・・1/4000~30秒
  • EOS 8000D・・・1/4000~30秒
  • K-S2・・・1/6000秒~30秒

ペンタックスK-S2が1.5倍速くシャッター速度を出せます

晴れた屋外などの明るい環境でF値を小さくして撮影しようとすると、1/4000では露出オーバーで撮影できない場合があります。1/6000でシャッターを切れるというのはその点優位です。

連続撮影

  • D5500・・・最高約約5コマ秒
  • EOS 8000D・・・最高約5コマ/秒
  • K-S2・・・最高約5.5コ

K-S2が最速で最高約5.5コマ/秒で僅かに早いです

あと連写に関し、連続撮影可能枚数も異なります。これが少ないと、いくら連写が早かったとしても、画像データをSDカードに記録するまでリロード状態で連写が止まってしまいます。これは画像データをカメラ内に一時保存するバッファー容量に依存します。バッファー容量が多いほうが連続撮影に優位です。

D5500は連続撮影可能枚数がRAW14コマ(jpeg100コマ)。EOS 8000DがRAW7枚(jpeg180枚)。K-S2ではRAW9コマ(jpeg30枚)です。

Jpegでの撮影であればEOS 8000Dが連続撮影枚数において優位です。連写が途切れないです。RAW撮影ではD5500が連続撮影枚数の点で優位です。K-S2はすぐに息切れして連写が止まるかもしれません。

モニター

  • D5500・・・3.2型、約104万ドット
  • EOS 8000D・・・3.0型 約104万ドット
  • K-S2・・・3.0型 約92.1万ドット

大きさ・綺麗さ

若干ですがD5500が一番大きいです。K-S2が最も小さく画質も良くないです。

ファインダー

  • D5500・・・上下左右とも視野率約95%。ファインダー倍率0.82倍 ペンタミラー
  • EOS 8000D・・・上下左右とも視野率約95% ファインダー倍率約0.82倍 ペンタミラー
  • K-S2・・・上下左右とも視野率約100% ファインダー倍率約0.95倍 ペンタプリズム

視野率

ファインダーで見えた範囲が、そのまま写真になるとは限りません。

それを表す数値に、視野率と言うものがあります。例えば、視野率100%ならァインダーで見たものがそのまま写真になります。一方で、視野率約95%であれば、5%分の見えない部分も写真になります。なので、ファインダーで見えなかった余計なものが写真に写ってしまうことがあるのです。折角、構図を決めても台無しになる可能性もあります。

K-S2だけ100%です。他2機は95%で劣ります

ファインダー倍率

ファインダー倍率とは、ファインダー内がどれほど広いかの目安になります。もちろん、倍率が高い方が広く見えて、ピント合わせなどが楽です。

これもK-S2が0.95倍で一番です。他2機は0.82倍で劣ります

ペンタプリズム、ペンタミラー

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ファインダーの素材にも色々と違いがあります。「ガラスペンタプリズム」と「ペンタミラー」です。両方とも、レンズから入った光をファインダーへ反射させるという同じ役割を果たします。

ガラスペンタプリズムは大きな五角形のガラスの塊です。重く高価でありますが、明るく像がはっきりするので見やすいです。一方で、ペンタミラーは鏡を組み合わせただけです。軽く安価ですが、暗く像が小さくなったりします。

K-S2だけガラスペンタプリズム使用です。ファインダーが見やすいです。他2機はペンタミラーで劣ります

 

 

全体的にファインダーの造りはK-S2が圧勝です

Wi-Fi

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3機種ともWi-Fiが内蔵されています。ルーターなど特別な機械がなくても、カメラだけでスマホやタブレットに写真を転送できます。

便利そうです。

また、スマートフォンやタブレットなどからカメラを遠隔操作できます。手元でライブビュー画像を見ながらシャッター操作が行え、さらに撮影画像の閲覧なども可能です。

その他

その他の大きな特徴です。

K-S2だけボディ内手ぶれ補正機構

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センサーシフト方式の手ぶれ補正機構を搭載しています。手ぶれしやすい望遠レンズレンズだけでなく、広角レンズや明るい大口径レンズ、超薄型・軽量のパンケーキレンズでも効果を発揮し、解像感の高い画像が得られます。最大約3.5段分補正可能です。

手ブぶれ補正が搭載されていないレンズを使うときにうれしいです。ニコンとキャノンには無いのでうらやましい。

また、シャッターを切るたび左右の微妙な傾きを水平に近づける自動水平補正も搭載されています。

しかしながら、ボディ内手ブレ補正のデメリットとしては、レンズ内手ブレ補正に比べて効きが悪い。また、ファインダー像までは安定しないことなどがあります。特に、ファインダー像が安定しないのは撮影しにくそうですね。

 

バリアングル・タッチパネル


3機種ともバリアングルモニターです。ローアングルで低い位置の撮影や腕を伸ばしたハイアングルでの撮影で便利だと思います。三脚を使った撮影でもカメラが操作しやすくなりそうです。

 

 

ただタッチパネルについてはニコンD5500とキャノンEOS 8000Dだけです。
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撮影のさまざまな設定はもちろん、ISO感度やシャッタースピードなどの設定からオートフォーカス、シャッター、再生操作など直感操作で行えます。結構便利そうです。特に設定する時にセレクトキーを何度も押さなくても済むのはいいと思います。

サブパネル

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キャノンEOS 8000Dは右肩の部分にサブパネルが搭載されます。ニコンD5500とペンタックスK-S2にはありません。

操作性が増すし、見た目もカッコいいです。

まとめ

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ニコンD5500は、もっとも軽量で持ち運び楽です。またローパスレス仕様で高解像で精鋭感のある写真が期待できます。軽さと画像の質にこだわるのであれば、このカメラです
また、値段的にD5300の選択肢もありますが、D5500の方が満足感があるだろうし、後で後悔が無いと思います。満足感とか後悔がないとか大事です。

キャノンEOS 8000Dは19点クロスセンサーでAFが速いです。ライブビュー撮影や動画でのAFも強化されています。なので、動き回る子供などの動体の撮影に優位だと思います。ついでに動画の撮影も出来ます。動体に強いカメラが良いのであれば、このカメラです。サブパネルも良いと思います。

ペンタックスK-S2は、防塵防滴性・ファインダーの見易さにおいてミドルクラス並みの性能です。この点はエントリー機の中で抜き出ています。ローパスセレクター搭載も良いと思います。
しかし、問題は重さとAF性能です。特に最大の問題はAFの速さです。風景しか撮らないし~とAF速度に特にこだわらないのであれば、防塵防滴性でがしがし使え、基本性能も高く他2機種よりも良いエントリークラス一眼レフだと思います

PENTAX デジタル一眼レフ PENTAX K-S2 ボディ (ブラック) K-S2 BODY (BLACK) 11579


Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 8000D ボディ 2420万画素 EOS8000D


Nikon デジタル一眼レフカメラ D5500 ボディー ブラック 2416万画素 3.2型液晶 タッチパネル D5500BK


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