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これから登山にチャレンジしてみたい人、すでに登山が趣味の人。山にカメラを持っていくと、さらに楽しい登山になります。ダイナミックな景色、美しい高山植物、幻想的な森。どれも写真に残す価値があります。
ただ、一つ問題があります。それはカメラが重いことです。ただでさえきつい登山。極力荷物を軽くしたいものです。
私はNikon、D7000を持ち登山をしています。しかし、ボディで約765g、これにレンズを付けると余裕で1Kgを超えます!私はまずまず体力はあるほうですが苦痛です!
もし、私が一から山に持っていくカメラを選ぶとしたら、果たして何がいいのか考えてみました。
登山カメラに必要なこと
- 携帯性
- 性能
- 拡張性
- 出来れば防塵防滴性
携帯性
ご存知の通り、登山で背負える荷物は、容量・重さに制限があります。カメラは可能な限りコンパクトで軽量なのがいいのは間違いありません。
上記した通り、私はD7000(約765g)を持って登山していますが、たぶん男性でもこれが限度です。たまーに、大きなフルサイズを持っている人がいますが、それはかなりのつわものです。
性能
最近、高級コンデジが流行っていますが、山のダイナミックな景色や森の幻想的な雰囲気を撮影するのには力不足です。
やはり、ミラーレスか一眼レフカメラが必要です。ミラーレスと一眼レフカメラの特徴を良く踏まえてカメラを選ぶ必要があります。
拡張性
これは使えるレンズの数です。カメラはレンズが命。レンズを換えることで、今まで撮れなかった写真が撮れるようになります。良い写真が取れるかもレンズ次第なのです。
また後々、カメラにはまるかもという事態を考えても、使えるレンズは多いほうがいいです。
出来れば防塵防滴性
山ではいきなり雨に当たることもあるし、ホコリっぽいことも多々あります。
カメラ本体やレンズにも防塵防滴性のものがあるので、できれば確認しておいたほうがいいです。
ただ、ここまで考えるとカメラを選べなくなるので「出来れば」です。どのみち山で雨に降られれば防塵防滴性の有無に関わらずカメラは使えません。山では塵防滴性はあくまでもおまけ程度のものです。ただ、あったほうが安心感はありますが・・・。
おすすめ登山カメラ
コンデジを外すと、選択肢はミラーレスか一眼レフの2通りになります。
それぞれメリット・デメリットを考慮して、おすすめ登山カメラを選びたいと思います。
ミラーレスカメラ
メリット
- 携帯性が高い
- 性能もいい
まず、ミラーレスは軽くてコンパクトです。ものによっては一眼レフの半分くらいの重さで済みます。軽いは正義です。
また、最近のミラーレスは性能もいいです。撮像素子もAPS-Cサイズで一眼レフカメラ並みのものもあります。
また、モデルによってはAFも速いしレリーズタイムラグ(シャッターを押してから、実際にシャッターが作動するまでの時間差)もほとんどありません。
いいミラーレスカメラは、エントリーモデルの一眼レフカメラより高性能だったりします。
デメリット
- 撮影しにくい
- レンズが少なく拡張性に乏しい
- 耐久性に不安
ミラーレスカメラの多くは、コンデジのように背面の液晶を見て撮影します。山のように日光の強い場所だと、液晶に光が反射したり、あるいは暗く感じて非常に撮影しにくい場合があります。晴天で最高の景色なのに、そのせいで撮影しにくいのはストレスを感じますね。ただ、最近では上位機に電子ビューファインダーが内蔵されているものもあります。
また、ミラーレスカメラのレンズは数が少ないです。最初の頃はレンズ交換のメリットを感じにくいですが、カメラに慣れてくると様々なレンズを使ってみたくなります。そんな時にレンズの選択肢が少ないのは、かなりデメリットです。
また、私は登山には高倍率ズームレンズがいいと思うんですが、ミラーレスだと数が少ないので、結局高価なものを買うはめになります。あと、カメラにはまれば、結局一眼レフが欲しくなると思います。
最後に耐久性の問題があります。一眼レフカメラでは同じカメラを10年近く使っている人をたまに見かけますが、ミラーレスカメラで同じカメラを長く使っている人をあまり見たことがありません。もちろん、機種自体の進歩が速いこともあると思いますが、やはり一眼レフカメラに比べて壊れ易いみたいです。
それを踏まえたうえで・・・。
おすすめミラーレスカメラ
SONY ミラーレス一眼 α6000 パワーズームレンズキット E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS付属 ブラック ILCE-6000L-B
重さ344gで軽量・コンパクトです。そして、撮像素子がAPS-Cサイズで大きく解像力のある写真が撮れます。AFもきびきび速く、シャッターのレスポンスも速いです。撮りたいものを素早く撮影出来ます。
また、電子ビューファインダー内蔵で明るい屋外でも撮影が楽です(欠点もありますが)。液晶の見にくさから開放されます。液晶は可動式で、ローアングルの撮影なんかも楽に出来ます。
まぁ、これがあれば山じゃなくても何でもいけます。
一方で欠点を言えば、電子ビューファインダーは光学式とは違い、コントラストの激しい場合にうまく見えないです。雪景色とか逆光の時とか微妙な明暗さなどのシーンでは、なかなか使えないです。さらに、バッテリーの持ちも悪いです。
あと大きな欠点は、やはりレンズが少ないことです。NikonやCanonの一眼レフカメラと比べるとレンズの制約は大きいです。
これらを理解した上で使うのであれば、すばらしいカメラです。
一眼レフカメラ
メリット
- レンズが多く拡張性が高い
- 性能がよく自由な操作ができる
- 耐久性がある
一眼レフカメラの場合、使えるレンズの数がぐっと増えます。その分、好みのレンズを見つけることが出来ます。驚くほど安いレンズもあれば、高価で高性能なレンズもあります。レンズが多い分、撮影の幅が広まり、撮影も楽しくなります。これは大きなメリットです。
また、一眼レフカメラは操作できる幅が広く、使いこなせば良い写真が撮れます。知識や練習が必要ですが・・・。
そして、ミラーレスカメラと比べて耐久性があります。たとえ防塵防滴性でなくても、やはり壊れにくいです。
デメリット
- 携帯性がない
一眼レフカメラは大きく重いのが最大の難点です。コンパクトな一眼レフカメラも発売されていますが、ミラーレスと比べるとやはり重いです。
それを踏まえたうえで・・・。
おすすめ一眼レフカメラ
私が特に良いと思うのがペンタックスのこれです。少し重いですが、基本性能も良いし、防塵防滴性です。コスパは一番だと思います。
RICOH デジタル一眼レフ PENTAX K-50 ボディ ブラック K-50 BODY BLACK 10885
大きさ約129㎜×96.5㎜×70㎜で重さ約675gです。軽くは無いですが防塵防滴性でとりあえず安心感があります。基本性能もこの価格帯のカメラの中では抜き出ています。ニコンやキャノンほどではありませんが、使えるレンズも豊富です。もちろん、光学式ファインダーでミラーレスカメラよりも断然見やすいです。
PENTAX デジタル一眼レフ PENTAX K-S2 ボディ (ブラック) K-S2 BODY (BLACK) 11579
大きさ約122.5㎜×91㎜×72.5㎜で重さ約678gです。上のK-50とさほど変わらないです。
ただ、K-50にはないバリアングルモニターやWi-Fiが搭載されています。また、ローパスフィルターレス仕様で画質の向上が期待できます。もちろん、防塵防滴性です。これも良いカメラです。
次がニコンのこれです。
Nikon デジタル一眼レフカメラ D5500 ボディー ブラック 2416万画素 3.2型液晶 タッチパネル D5500BK
NikonD5500です。約124×97×70㎜で約470gです。D3300より僅かに大きく重い(10gくらい)ですが、必要最小限の機能を備え大変良いカメラです。AFの性能もいいし、ローパスフィルターレス仕様で描写もいいです。
液晶もバリアングルでローアングルを楽に撮影できたり、自撮りも出来ます。Wi-Fi搭載で写真の転送も簡単に出来ます。Nikonなのでレンズも選択肢が豊富です。ちなみに、これは防塵防滴ではありません。
D5500は一眼レフのエントリー機のなかでもかなり良いカメラだと思います。また、安く抑えたいなら前モデルのD5300もありますが、D5500の方が後悔しないと思います。
最後がキャノンのこれです。
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X7 ボディー KISSX7-BODY
大きさ6.9×11.7×9.1cmで重さ372g!一眼レフカメラ(APS-C)で最小最軽量です。Wi-Fi内蔵やバリアングルではありませんが、この小ささは魅力です。これくらいコンパクトなら、登山で持っていってもそれほど苦にならないです。
もちろん一眼レフだけあって写真も綺麗に撮れます。余計な機能が付いていないので、シンプルに使えます。また、CanonやSIGMAなどのいいレンズもたくさん使えます!
ただ、小型化されている分、ペンタックスK-50・K-s2やニコンD5500に性能面で劣る部分もあります(例えばAF性能など)。また、これも防塵防滴ではありません。あと、持った感じやや安っぽく思う人もいるかと・・・。
もちろん、カメラは他にもたくさんあるので、いろいろ比較検討してみてください。
一眼レフ、登山で使うレンズは?
登山では広角から標準域での使用頻度が高いですが、望遠もそこそこ使います。できればマクロ撮影もしたい。
なので、もし一眼レフカメラを登山に持っていくなら、広角から望遠まで写せてそこそこマクロ撮影もいける、シグマの高倍率ズームレンズをおすすめします。
よっぽど描写にこだわるというのであれば、標準ズームレンズがいいですが、高倍率ズームレンズでも十分描写力のある写真は撮影できます。そして、高倍率ズームレンズの利便性にはかないません。
おすすめはこれです。
シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM※ニコンマウント※DCレンズ(APS-Cサイズ用) 18-200/DC M OS HS NA
大きさも70.1mm(w)×86mm(L)の431gで高倍率ズームレンズにしてはコンパクトです。焦点距離も18~200㎜でかなり幅広く写せます。そして、そこそこ本格的なマクロ撮影も出来るので、山歩きにはもってこいです。高山植物も撮影できます。ちなみにキャノン・ペンタックス用もあります。
手ブレ補正搭載で、AFも早いです。そしてSIGMAらしい、キリっとしたシャープな写真が撮影出来ます。
他の高倍率ズームレンズについてはこちらをご覧ください。高倍率ズームレンズ。Nikon(ニコン)、SIGMA(シグマ)、TAMRON(タムロン)のおすすめレンズは?
まとめ
ミラーレスカメラはかなり魅力的です。もしSIGMAなどのレンズが自由に使えるなら乗り換えてみたいです。
NikonのD5500やCanonのEOS Kiss X7は小さく、登山や散歩でも活躍しそうです。ペンタクスもコスパがよく良いカメラです。SIGMAのレンズも相当便利そうです。
私はもうD7000を使ってしまっているので、このまま重たいカメラをがんばって使います・・・。
三脚についてはこちらをご参照ください。登山で使える一眼レフカメラのおすすめ三脚。登山用三脚は何が良いのか・・・。