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ソニー「α1」が凄まじい性能。「Z7II」や「R5」と比較してみる。

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ソニー α1 が登場しました。

それが凄まじいスペックで、α9シリーズのスピード、α7Rシリーズの高解像、α7Sシリーズの動画性能などを、高次元で統合させたようなカメラとなっています。

9シリーズが最強と思っていましたが、この上位機種を作ってしまうソニーの懐の深さ・・・。

ということで、簡単にニコン Z7II やキヤノン R5 とスペックを比較して、どんなカメラなのか確認したいと思います。それにしてもニコンは大丈夫なのだろうか!?

ソニー「α1」、「Z7II」、「R5」を比較してみる

ボディについて

ソニー α1 α9II Z7II R5
寸法
(幅×高さ×奥行き)
約128.9x
96.9x
69.7mm
約128.9x
96.4x
67.3mm
約134×
100.5×
69.5mm
約138.5×
97.5×
88.0mm
質量 約652g
(バッテリー等込み約737g)
約593g
(バッテリー等込み約678g)
約615g
(バッテリー等込み約705g)
約650g
(バッテリー等込み約738g)
防塵防滴
ボディ内手ぶれ補正 5.5段 5.5段 5.0段 8.0段
記録メディア CFexpressTypeA
SD
SD CFexpressTypeB、
XQD、SD
CFexpress Type
SD
撮影可能コマ数 EVF: 約430枚
モニター: 約530枚
EVF:約500枚
モニター:約690枚
EVF:約380枚
モニター:約440枚
EVF:約320枚
モニター:約490枚

α1は僅かに重くなったようですが、どれも似たようなものかと思います。

デザインについては変わりませんね。ただし、CFexpress Type AとSDのダブルスロットになっています。

外装素材はマグネシウムで、防塵防滴に配慮した設計です。ちなみに、電源OFF時にシャッター幕を閉じる機能が追加されています。レンズ交換の際に埃がつきにくくて良いですね。この機能はR5に搭載されており、α9IIやZ7IIには非搭載になります。

手ぶれ補正についてはR5がレンズ内光学式手ブレ補正機構との協調制御により、RFレンズ使用時8.0段もの手ぶれ補正を実現している。これはキヤノンがすごいですね。α1や他の機種は普通。

 

バッテリーの持ちについてはソニーが強い。電子機器に強いソニーの利点ですね。しかしながら、α1はα9IIよりもややバッテリーの持ちが落ちるようですが、Z7II(パワーセーブモード使用時)やR5(省電力優先モード使用時)よりは枚数が多い。ちなみに、どのカメラもUSB給電対応です。

EVFとモニターについて

ソニー α1 α9II Z7II R5
解像度 約944万ドット 約368万ドット 約369万ドット 約576万ドット
倍率 約0.90倍 約0.78倍 約0.8倍 約0.76倍
モニター 3.0型
144万ドット
3.0型
144万ドット
3.2型
約210万ドット
3.2型
約210万ドット

EVFについてはソニー α1がかなり進化していますね。高精細ですし、240fpsに対応しているので速く動く被写体でも残像が少なく、追いやすくなっています(R5、α9IIは120fps、Z7IIは不明)。

しかも、倍率も最も大きいので、広く見やすくなっています。ソニー α1はフラグシップ機だけありますね。

モニターについてはR5だけバリアングルで、他はチルト式です。個人的には横にも縦にも対応できる、2軸チルトみたいなやつが良いのですが・・・。

センサーと画像処理エンジンについて

ソニー α1 α9II Z7II R5
有効画素数 5010万画素 2420万画素 4575万画素 4500万画素
ISO感度 ISO100-32000
(拡張: ISO50-102400)
ISO100-51200
(拡張:ISO50-204800)
ISO64-25600
(拡張:ISO32-25600)
ISO100-51200
(拡張:ISO50-102400)
画像処理エンジン BIONZ XR BIONZ X EXPEED 6 DIGIC X

ソニー α1の画素数は5010万画素です。α7R IVが6010万画素なので、これに迫りますね。しかも、α9シリーズと同じようにメモリー内蔵フルサイズ積層型CMOSなので、高解像とスピードを実現しています。

α9IIでは電子シャッターでフリッカーレス撮影ができませんでしたが、α1は可能です。また、電子シャッター特有の歪みもα9IIからさらに約1.5倍も抑えられるようですね。
電子シャッター、電子先幕シャッター、フォーカルプレーンシャッター、それぞれのメリット・デメリットを知っておこう!

そして、ソニー α1のフラッシュ同調速度についてはメカシャッターで1/400秒電子シャッターでも1/200秒を実現。α9IIは1/250秒(メカシャッター)、Z7IIは1/200秒(たぶんメカシャッター)、R5は1/200秒(メカシャッター)と1/250秒(電子先幕)です。

常用感度はさほど高くありませんが、高感度耐性については実際にデータを見てみないと分からないところではあります。

画像処理エンジンについては比較できませんが、とりあえずα1は一番新しいようですね。随所で処理能力が向上しており、連写性能やAF性能を高速化してくれます。

連写・AFについて

ソニー α1 α9II Z7II R5
AFポイント 759点 693点 493点
検出輝度範囲 -4~20EV -3~20EV -3~19EV
拡張機能:-4~19EV
‒6.0~20EV
連写速度 最高約30コマ/秒 最高約20コマ/秒 最高約10コマ/秒 最高約20コマ/秒

ソニー α1はイメージセンサーの撮像画面のほぼ全域(約92%)に、759点の位相差測距点を高密度に配置(位相差759点、コントラスト425点)。

ビッシリです。

また、画像処理エンジンの向上などにより、α9IIより2倍多い最大120回/秒の演算によるAF追随が可能で、被写体に対する追随安定性と精度がさらに向上。α9 IIと比べてAF/AE追随の精度が30%良いとのことなので凄まじい進化です。

また、「リアルタイムトラッキング」により、鳥にも瞳AFが使えるようですね。動きモノに敵なしといった感じです。

これに対し、R5はキヤノンの「デュアルピクセルCMOS AF II」による高速・高精度・広範囲に加え、ディープラーニングを活用したアルゴリズム[EOS iTR AF X]によって、高性能な被写体検出を可能としています。動物(犬/猫/鳥)の瞳・顔・全身の検出が可能です。R5のAFもかなり凄いとの話なので、ソニーもこれをかなり意識していると思われます。

これに比べるとNikonのAF追従性は劣りますね・・・。ちなみに、検出輝度範囲については数字ではR5は頭一つ抜けているようです。

 

また、連写はソニー α1が凄い。AF/AE追随しながら最高30コマ/秒の高速連写が可能です(電子シャッター時)。しかも、ブラックアウトフリー。ただし、拡張機能で圧縮RAWでの撮影になり、非圧縮RAW・ロスレス圧縮RAWでの撮影時は、最高20コマ/秒になるようです。それでも5010万画素とは思えない超高速連写です。

ソニー α1の連続撮影可能枚数につていは、RAW238枚、RAW (ロスレス圧縮) 96枚、RAW (非圧縮)82枚と記載されているので、R5のRAW約66枚、Z7IIのRAW(ロスレス圧縮)63コマと比較しても良い感じかと思います。

動画について

ソニー α1 α9II Z7II R5
動画 8K/30p、4K/120p 4K/30p 4K/30p 8K/30p、4K/120p

動画については詳しくないのでさらっと流しますが、ソニー α1の動画記録は8K 30p、4:2:0 10bit、4K 120p/60p 4:2:2 10bitに対応しているようです。

しかも、α7R IV比で約5倍という放熱効果を持つ筐体設計なので、8K 30pでも連続約30分の記録が可能。

R5はカメラの温度上昇に伴い、8K動画の撮影可能時間は最大約20分と注意書きされているので、ソニー α1はかなり凄いのではないでしょうか!?

 

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まとめ

ソニーがフルサイズミラーレス市場の覇権を握るのか、それともキヤノンが逆襲するのか、ニコンは息しているだろうか!?

あとはレンズですね。どのメーカーも素晴らしいレンズが出てきていますが、ニコンはこの点で負けて欲しくないです。


  1. mickey より:

    α6,7,9と来たら普通は10ですよね。
    これがフラッグシップなのでしょうが、90万円のカメラなんて
    私とは縁の無いものですし、8Kも30枚/秒も必要ありません。
    プロの方でも動きものを撮る方は試してみたいと思うかもしれませんが
    何割くらいのプロが使ってくれるのかーーー今後の動向に注目ですね。

    • ワイズカメラ より:

      mickeyさん

      カメラがインフレしてますね。α7IIIとか格安に思えてきました(そういう作戦!?)笑

      AFが格段によければ、動物を撮るプロやセミプロには需要があるのかもしれませんね。
      場合によっては、その動物を撮るために遠征費で90万円以上かけているかもしれませんし、それでピントがボケていたらショックどころではありません・・・。

  2. snow より:

    やっとSONYでもフラッグシップ機と呼ばれる機種が出てきましたね。
    Nikon Z7ⅡやCanon R5と比べると、ざっと見た感じ機能面でも価格の面でも上を行く感じ。
    ただ、マウント乗り換えだとボデイだけで90万近くで、レンズも込みだと軽く100万超えちゃう辺りを見ると、迂闊に手が出ない感じを受けました。
    廉価で機能抑えめの次モデルに期待ですけど、それだと何となく中途半端感も有るかな…って感じに思えます。
    動画に焦点を当てて製品開発される傾向の一眼ミラーレスですけど、個人的には動画機能を省いたスチル専用機がそろそろ欲しいな。

    • ワイズカメラ より:

      snowさん

      マウント乗り換えは出費がキツいですね、ソニーはレンズの価格もエグいですから・・・。

      私も動画は撮らないのでスチル機能を特化させて欲しいです。でも、世の中の流れとしては動画なのかもしれませんね。
      ニコンはどんなカメラを出してくるのか楽しみです。カメラよりもレンズを早くして欲しいですが。

  3. あき より:

    こんにちは。
    α7R4ユーザーとしては画素数がα7R4に肉薄したα1は、
    風景も動物もこれ一台で集約出来そうなので、とても気になりました。
    ただ、その後発表されたFUJIFILMのGFX100Sのインパクトも凄かったですね。
    レンズの値段がアレじゃなければ予約ボタンをポチってたかもしれません笑

    • ワイズカメラ より:

      あきさん

      α1はかなり魅力ですよねー
      静物しか撮らないならGFX100Sはかなりありですね!レンズは高いですが、大三元を揃えると思えば・・・。

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