最近現像についてばかりですが、勢いにあるうちに書きたいと思います:)
前回、前々回は手間が掛かりそうな現像でしたが、今回のは比較的シンプルだと思います。
また、撮影時にちょっと工夫しておくと現像が楽になることもあります!
影映る雪面を簡単に自然に現像
今回はこれです。
雪面に映る木の影。冬の北海道であれば必ずと言ってもよい程撮影する写真ではないでしょうか!?
私も似たような写真を何枚も撮影しています。
そして、これの元画像はこれです。
焦点距離14㎜、F16、SS1/250秒、ISO100、フィルター無しで撮影しています。カメラの設定は絞り優先モードで露出補正は無しです。
逆光で撮影するとどうしても雪面が暗くなってしまします。ただ、太陽は綺麗ですしゴーストも最小限。
現像では雪面と影を自然なように仕上げることが最大の課題です。
撮影時にもう1枚
いきなりこの写真で自然な雪面に現像すると言っても中々難しいです。
色々と明るさ変え、ホワイトバランスも変え、何が正解なのか分からなくなります。
ということで、これが目安という1枚を撮影しておきます。
露出を+1.7補正して撮影しました。有名な写真家の方がこうするといいよみたいなことを言っていましたね。空は白飛びしますが雪面は綺麗です。
現像ではこの雪面を目標とします。この写真と見比べて明るさと色を変えるだけなので割と楽です。目標があるだけで随分と違います。
基本補正
まずは、レンズ補正の「プロファイル補正を使用」「色収差を除去」にチェックを入れます。
そして、ざっくりと基本補正のスラーダーを動かします。
今回は、露光量+0.30、コントラスト+15、彩度+10、です。
その結界、before、afterです。
殆ど変わらない様ですが、あとは部分補正に任せます。
次です。
傾き
カメラは水平にしているのですが、地平線が微妙に傾いて見えます。多分、地形的な問題ですかね・・・、カメラの水準器も精度は高くないです。
なので、地平線が水平になるように傾き補正します。
次です。
段階フィルター
段階フィルターは出番が多いですね。今回は3枚使います。
1枚目。マスクの境界は綺麗に処理します。
ホワイトバランスは色温度−4とします。
そして、露光量を+1.10で明るくします。次に、コントラストを−36、シャドウ+40、黒レベル+28とし暗部を持ち上げます。さらに、ハイライト+30、明瞭度を+22です。
コントラストを下げて更に暗部を持ち上げているので、影は優しい感じになるのですが全体的にモヤっとします。なので、明瞭度を上げてパキっとした感じを補充しました。
もちろん、この作業は目標とする写真と見比べて行います。
フィルター2枚目。
今回は段階フィルターの位置を変えて更に1枚。そして、明るくします。この時は手前側がより暗かったので。色かぶりも−2にします。
これも目標とする写真と見比べて微調整します(左が現像画像、右が目標)。
Lrでは2枚の画像を並べて同じ位置を拡大できるので便利です。まだ、違うか!?・・・もっと目を養わないと難しいです。
それと、私はごにょごにょスラーダーを細かく動かしていますが、もっと単純に出来るかもしれませんね・・・。色々なパターンを試してみると良いかもしれません。
最後に3枚目。
これは空に掛けて少し明るくします。
その結果、before、after。
目標とする写真の雪面と全く同じにとはなりませんが、ホワイトバランスをや明るさを変えて似た感じになるよう頑張ります。
もっと詰めれそうですが今回はこれくらいで止めます。
ただ、自然に見えれば良いというだけではなく、好みに応じて色や影の感じを変えても良でしょうね。写真なので。
次です。
スポット修正・仕上げ
ゴミとゴーストを取ります。
ゴーストもこれくらい小さいと楽に消せますね。
あとはシャープを施します。F16に絞っているので回折現象でやや甘くなっていると感じます。
完成です!
before、afterで見てみます。
こんな感じの色と明るさでどうでしょうか!?・・・、今度は空の部分の正解が分からなくなりそうなのでこの辺で止めておきます。
一枚の画像単体では何が正解か分からなくなりますし、現像しているうちに目がおかしくなって正確な色が分からなくもなります。
そんな時は目標となる写真があれば現像がぐっと楽になります。
Photoshop Lightroom CC/6 プロフェッショナルの教科書 思い通りの写真に仕上げるRAW現像の技術
まとめ
しばらくは雪の季節なので同じような写真を現像することがあるかと思います。
私もまだまだ足りないところがありますが、何か参考にして頂けることがあれば幸いです:)
こんばんは!
またまた現像手法ご開示いただきまして有難うございます。
お陰様で現像意欲ばかりか撮影意欲まであがります!
昨夜は、長躯広島から徳島まで宇宙戦艦の襲来のようなシラスウナギ漁の撮影に行ってきました。
新月、大潮と条件は比較的良かったのですが、出漁舟の数が少なく残念な結果に終わりました。(寒い中午前2時から5時前まで粘りましたが・・・)
恐縮ですが、もし暇な時間が取れましたら以下2点について教えてください。
1.ワイズカメラさんのカメラ、モニター、プリンターの色域設定はどの色域で統一されておられますか?sRGBですか?AdobeRGBですか?
2.以前ご紹介頂いた「藻岩山の夜景」、私には紫色も含めて色がクリアーで美しく思えるのですが、機会があれば現像のやり方を教えてください。
キッチョムさん
いつもありがとうございます!
シラスウナギ漁ですか!インスタグラムで見たことがありますが幻想的で綺麗ですよね:)
深夜の撮影お疲れまさです。肝心の船が少なかったのですね・・・。
ご質問ありがとうございます!
1、ですが、Mac Proを使用しAdobeRGBに設定しております。しっかりとキャリブレーション等はできていませんが・・・。あとは、ガンマ2.2、輝度100~120cd(カンデラ)、白色点6500Kにしています。
2、ありがとうございます、夜景等の現像はまだまだ経験が浅くしっかりとした記事にできるかわかりませんが、上手くいけばそちらも書いてみたいと思います!
また、今後ともよろしくお願い致します!
Lightroomで一番難しいのは、白を白く表現することだと
思っています。それにより透明感が出るような、感じになるかと
Lrだけではダメなのかな?
mickeyさん
コメントありがとうございます:)
白を白くは本当に難しいです!
Psのレベル補正を使えばもっと精度よく出来るかもしれません・・・。
雪面も本当に真っ白であればLrでスポイトを使い、白い部分をクリックすれば良いだけなのですが、雪面は完全な純白ではないので余計難しいです。
最近はハイライトを上げるとヌケが良く見え透明感が出ると感じています。たぶんハイライトは大切だと思います:)
いつも楽しみに読ませていただいております。
さて雪の白の表現方法なんですがLrだったら難しいですね〜〜
目がチカチカしてきてわけわからなくなりますよね。
で
ご存知かもしれませんが
私がやっているPSで雪を白くする一番簡単な方法を書いときます。
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Lrから「他のツールで編集」でPsに移動して
雪だけマスクします。
そして
「特定色域の選択」を選び「カラー」を「白色系」にして
ブラックをマイナスにスライダーを動かしていくと白に近くなります。
さらに気になるシアンやマゼンタ等があればチョコチョコと調整します。
※さらに追い込みたいときは「中間色系」で調整してください!!!
で
またLRにもどって現像してください。
以上!!!
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参考になったら幸いです。
otoさん
コメントありがとうございます!
これすごいですね!ありがとうございます:)
Psではトーンカーブで色被りを取っていましたが、この方法の方が簡単なのでこれから使ってみたいと思います。ありがとうございます!
喜んでもらえてよかったです。
相当時間短縮できるかと思います〜〜
とある有名写真家から言わせれば邪道だとか言われるかもしれませんが….
これからも楽しみにしております〜〜
Otoさん
わざわざありがとうございます:)
使えるものは使った方がいいですよね笑
ありがとうございます!
今後ともよろしくお願いします:)