フルサイズ機のD750は高感度ノイズに強いと言われていますが、どれ程のものなのでしょうか?
すでにネット上で検証しているサイトもありますが、自分で実際に試してみてカメラの性質を把握しておくことはとても大切だと思います。
APS-C機であるD7200ではISO感度1600程度が私にとっての許容範囲でした。D750はどれくらいISO感度を上げれるのでしょうか?
D7200との比較を通して探っていきたいと思います。
D750はD7200と比べてどの程度ノイズに強い?D750の高感度ノイズ耐性テスト
今回は下のようにiphoneを撮影して比較してみます。
絞りはF5.6、焦点距離35㎜で固定し、一段ずつISO感度を上げて撮影していきます。D7200で撮影する際は換算で35㎜になるように焦点距離を調整しました。
両機とも高感度ノイズ低減は「標準」にし、長秒時ノイズ低減は「する」にしました。その他諸設定も同じにし、Jpeg撮って出しで比べてみます。
D750とD7200で高感度ノイズ比較
上の写真がD7200で下の写真がD750です。
分かりやすいように画像を等倍に拡大します。一気に見てみたいと思います。
ISO100
ISO200
ISO400
ISO800
ISO1600
ISO3200
ISO6400
ISO12800
という感じです。
考察
細かく見てみたいと思います。
ISO800までは大きな違いはないように思います。両機ともiphone液晶のつるつるとした質感が伝わります。しかしながら、D7200はISO800から少しノイズが出はじめるようです。
差が出てくるのはISO1600からです。
D7200ではざらざらとノイズが現れてきます。そのために液晶ガラスの質感が伝わりにくいように思えます。D7200でISO1600はできれば使いたくないな、という感じです。
一方で、D750はまだつるつるしています。私的には全然使えます。
ISO3200ではノイズの差がさらに大きくなります。
D7200のISO3200はざらざらです。そのためか、iphone液晶にホコリが積もっているようです(液晶ガラスでの光の反射の仕方が違っている影響も少しありそうですが)。
D750のISO3200はISO1600の時よりも少しノイズが増えています。ですが、まだこれくらいなら使えそうです。
ISO6400ではD750でもざらつきが出てきます。
D750でももやっとしてきています。これくらいになると、暗い場所での手持ち撮影などで仕方なく使うという感じです。それでもD7200よりは綺麗です。
D7200のISO1600とD750のISO6400を比べると大体同じような感じに見えます。
ほぼ同じに見えます。ISO1600とISO6400が同じということは、2段分の違いが出るということでしょうか・・・。
ISO12800ではD750もさすがにノイズがでます。
ということで、全体的にやはりD750の方が高感度ノイズ耐性でD7200を圧倒していました。D750はD7200よりもISO感度で2段分くらいは優位になっていると思います。D750ではISO3200まで、妥協してISO6400までは使えそうです。
しかし、思ったよりも差がないなという印象を受けました。D7200がとても良く健闘していました。両機とも画像処理エンジンは「EXPEED 4」を搭載していますが、その画像処理エンジンが優秀なのでしょうか?
念のために他の被写体でも同様のテストをしましたが、同じような結果になりました。また、高感度ノイズ低減を他の設定にすればまた違った結果になりそうです。
ちなみに、D750は減感することができますが、画質はISO100と同じでした。
一般的に減感も画質が落ちると言われていますが、この程度の減感であれば違いは見受けられないようです。
RAWでは?
私はJpeg撮って出しを使うことは殆どありません。RAWでの画像データを使用します。
いつも思うのですが、RAWで撮影した時は画像処理エンジンの影響を受けるのでしょうか??ネットで調べてみても、するという人もいれば、しないという人もいて信頼できる情報がないです。
今回は、RAWでも高感度ノイズの違いを見てみたいと思います。
ただ、RAW画像でどのように比較して良いのか方法がいまいちわかりません。
とりあえず、今回はRAWで取り出した画像をLightroomでそのまま書き出して、その画像を比べてみたいと思います。しかし、「そのまま書き出して」と書きましたが、そのままだとiphoneの液晶が暗くなりすぎるので、露出量を+50、シャドウーを+25、黒レベルを+25とし、それをどの画像にも同じように適応させて現像しました。ちなみに、Lightroomのデフォルトではノイズ低減は0です。
この方法が正しいかはわかりませんが、画像を一気に比較して見てみます。
ISO100
ISO200
ISO400
ISO800
ISO1600
ISO3200
ISO6400
ISO12800
考察
やはりJpeg撮って出しとは様子がかなり違うようです。
この方法だとD7200ではISO400でノイズが少し出始めます。
D750はまだノイズは出ていないようです。
RAWをそのまま現像だと、ISO800でもD7200ではノイズが目立ちます。Jpeg撮って出しの時とは違っています。
比べてみたいと思います。以下、それぞれ上がJpeg撮って出しで、下がRAWをそのまま現像した画像です。
D750でもRAWをそのまま現像だと目立ちませんが少しノイズが乗っています。
次はISO1600です。
D7200ではノイズがはっきりと乗っています。D750でもざらついてきました。
ISO3200ではかなりざらざらしています。
D7200では使えなさそうです。D750でもISO3200では結構ノイズが乗ります。
Jpeg撮って出しとこんなに違います。以下それぞれ、上がJpeg撮って出しで、下がRAWをそのまま現像です。
そして、ISO6400、ISO12800では両機ともかなりノイズが目立ちます。
ということで、今回のようなRAW現像だとJpeg撮って出しに比べて、全体的にISO感度で2〜3段分高感度ノイズに弱くなるよです。今回の場合、個人的にはD7200ではISO400かISO800まで、D750ではISO800かISO1600まで許せるといった感じです。ただ、D750はD7200よりも高感度耐性で2段分程強いという関係性は先と変わりません。
画像処理エンジン「EXPEED 4」の働きは大きいようです。そして、RAWだと画像処理エンジンの恩恵は少なくなってしまうようです。
ただ、やり方が正しいのかは全く不明なので参考になるはわかりません。興味深い結果ではありました。
まとめ
D750は確かに高感度に強いです。しかし、D7200もかなり健闘していました。
今回試してみて、Jpeg撮って出しとRAWではかなり様子が違うのだなと初めて気が付きました。
こんにちは
私の見た感じではJpeg撮って出しでD7200でISO800で
ノイズが見られるように思います。
(モニターやHPの表示に依るかと思います。)
画素数が同じ程度ならば、ISO感度2段分の違いは
撮像素子の面積比と比例しているかと思います。
ISOが3200や6400までOKと言っても
暗所での撮影で、そのISOまで使えるかどうかは
?だと思います。
夕暮れの撮影で、ISO100でSS1/30と
ISO800でSS1/250を比べてみては
いかがでしょうか?
(ISOとSSは任意で)
この時にF4のレンズとF1.4のレンズを
(暗いレンズと明るいレンズ)
同じF値で撮って、ノイズを比べて見るのも
面白いかと思います。
RAWファイルもカメラメーカーの
画像処理エンジンの影響を受けていると
私は思います。
それぞれ違う撮像素子で、そこに受けた
RGBの光の量を数値化する過程で
偽色の処理方法など各社の違いにより
再現性の問題はつきまとうと思っています。
(RAWファイルの拡張子が各社違うことも
RAWファイル生成時にソフトウェアの影響を
受ける原因と思われます。)
拡張子くらいは統一して欲しいと
思いますが、その辺は秘中の秘なのでしょうね。
mickeyさん
こんにちは。コメントありがとうございます!
そうですね、D7200ではISO800でもややノイズが出ています。
シーンによって同じISOでもノイズの見え方が違うので、その辺りは適宜対応する必要がありますね。
なるほど!2段分というのはセンサーサイズの面積比にも見合っているのですね:)
おっしゃる通りですね。私も画像処理エンジンは何かしらRAWファイルに影響を与えていると思います。ただ、ノイズの低減についてはあまり作用してなさそうな気がします。でも、これはメーカーの人にしかわからないことですね:)ブラックボックスですね!
拡張子が違うというのも興味深いですね:)
古い日記に失礼します
Lightroomの場合は無設定だとノイズリダクションはなしになってしまうので、ノイズの比較でいけば、撮って出しとは様相が異なると思います。
Lightroomなど現像ソフトも画像処理エンジンと同じようなことをしていますので、適切な設定がなければどうしても今回のような結果になると思います。
どのみちD750>D7200であることには変わりないとは思いますが、それがISO800など常用する感度で現れるか、もう少し上で現れるかは大きい違いになりそう。
D90でがんばり中さん
コメントありがとうございます!
やはりそうなんですか。
カメラ内で画像処理エンジンがやっていることを、Lightroomなどのソフトで手動でやるという感じですね。
個人的にはISO800では大きな違いを感じにくく、ISO1600から差が開いてくように感じました。でも、これは被写体によっても目立ったり、目立ちにくかったりはします。