「Manfrotto Imagine More」というマンフロットが運営しているサイトに、「IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ」という記事が掲載されていました。
これはiPhoneでいかにより良い写真を撮影するかのというブログ「iPhone Photography School」の創立者であるEmil Pakarklis氏というiPhoneographerが書いた記事のようです。
人間の眼は三次元で世界を捕えます。一方で、写真は二次元です。生で見た世界を写真にするとインパクトに欠けるのはこの要因が大きいかと思います。したがって、三次元と二次元の差を埋めること、つまり写真に奥行き感や立体感を与えることは写真撮影の一つの大きな課題です。
ご存知の通りiphoneは一眼レフカメラと比べて表現できる幅が狭いです。そのiphone向けに書かれたこの記事は、iphoneのみならず一眼レフカメラを使うものにとっても大いに糧になりそうです。
今回は「IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ」を手引きに、自分の写真を省みるというスタイルで写真撮影の手法を学んでいきたいと思います。
「IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ」で学ぶ
引用しながら進めていきたいと思います。
「手前に、興味深いものを配置する」
「手前に、興味深いものを配置する」
何の変哲もない前景は、特に風景においては、写真をフラットに面白味のないものに見せてしまいます。前景にモノ/ヒトを含むことは、写真に奥行きを作るのに良い方法で、かつ、見る人の興味を惹きます。
前景に興味を惹くものをおくことで、写真をよりダイナミックにし、前景にあるモノ/ヒトと遠くのものの距離感を強調することができます。
引用:IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ、1
特徴的なものを画面手前に配置することで視線が前から奥へ動き、写真の奥行きが強調され、かつインパクトを出すことができるという事らしいです。
言われてみれば、「なるほど」と納得させられます。自分の写真を見返すと、手前に特徴的な木や岩などがある写真の方が目に止まりやすいです。
例えば、これは前景に何もなしの写真です。
フラットな印象ですね。奥行きを感じにくいし、特に目を引くものもないです。
次に、これは前景に何か特徴的なものがある写真です。
枯木ばかり前景に使っていますが、視線が前から奥に動きやすいです。そして、写真にメリハリを感じやすいです。もし、手前に何もなければ、ただ広く撮っただけの写真になってしまいます。
確かに、「500PX」などで海外の写真家の風景写真を見ると、手前に何か特徴的なものを配置していることが多いです。
特徴的なものを前景に入れて撮影する、今まで特に意識していませんでしたが、これからは撮影前に手前に配置できそうな木や岩などを探す習慣をつけたいと思います。
ちなみに、前景を撮影するのであれば、やはり広角で撮影する必要が出てきます。理由は画角が広くないと前景と背景を一緒に捕えられなこと。それから、ボケの関係で焦点距離の短い広角でないと、前景か背景かのどちらかがボケてしまう可能性が大きいからです(ボケを前景で使うパターンもありますが)。広角は絞りを絞ることでパンフォーカス(画面全体にピントが合う)を得やすいです。
広角はこの2つの理由でこの手法の撮影で優位となりそうです。
「低いアングルから撮影する」
「低いアングルから撮影する」
視点を変えることで、写真に大きなインパクトを与えることもできます。低いアングルから撮影することは、ユニークな視点からシーンを見せる良い方法でありつつ、画像に奥行きを作る手助けにもなります。
引用:IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ、2
低いアングルから撮影することも写真にインパクトと奥行きを与えてくれるそうです。理由は2つあります。
1つ目に理由は、手前にあるものを画面に入れやすくなるためです。これは先の事と関係していますね。上の写真を見るとすべてローポジションから撮影しています。もし目線で撮影していたら手前にあるものを写すことはできません。
2つ目の理由はローポジションの方が極端に遠近感を強調させやすいことです。
また、ローポジションからの写真は普段は慣れないユニークな視点なので目を引きやすいです。それが写真のインパクトに繋がります。
構図に困ったときは地面すれすれのローポジションから撮影すれば、一味違った写真が撮影できるかもしれませんね。
「リードラインを使用する」
「リードラインを使用する」
写真の中の線形の方向に注意を向けさせるリードラインは、前景から遠くに導いてくれるものです。川、道路、小路、橋、線路といったものは全て、優れたリードラインとなります。
引用:IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ、3
写真の中にあるライン(線)によって、見る人の視線を手前から奥へと導くことで写真に奥行きやダイナミックさを演出することができるらしいです。
単純なものでいうと「道」がリードラインになりますね。
手前から奥へ自然に視線が動きます。
そして、決して直線的なものでなくてもリードラインになりうるというのです。
例えば、川や稜線もそうですね。
山ばかりですが、これらの稜線もリードラインとして機能していると思われます。
また、これもリードラインと呼べるのでしょうか・・・!?
とりあえず、見る人の視線を画面の手前から奥へ動かすものであればリードラインになり得そうです。
これからはよく景色を観察して「リードライン(線)」を見つけれるように心がけたいです。
「前景のオブジェクトと一緒にシーンを構成する」
「前景のオブジェクトと一緒にシーンを構成する」
フレーミングの構図テクニックとして、主題の縁の周辺にフレームを作るために、前景にあるオブジェクトを使うことがあります。興味深さと文脈を写真に加えると共に、奥行き感を演出する便利な方法でもあります。
引用:IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ、4
ちょっと何を言っているのか掴みにくいですが、例えば窓枠ごしの風景などがこれに該当するかと思います(額縁構図みたいな)。あとは、座敷から見る日本庭園みたいな、「そうだ、京都に行こう!」みたいな旅行雑誌の写真が思い浮かびます。
これも「前景に何か特徴的なものを写す」という先の手法と同じ考えに従っています。手前から奥へ視線を導くことで、写真に奥行きを表現させることができるらしいです。
また、画面の四辺すべてではなく、一辺や二辺だけを囲むものでも良いとのことです。
例えば、枝などですね。
私の写真ではなかなか良い例が見つかりませんでしたが、こんな感じの枝でもフレームとなり、写真に遠近感をもたらしてくれるようです。この写真はそれほど効果は出ていないですけどね・・・。
この樹もフレーム的な役割を果たしているかも・・・どうかなー!? 何となく前側の樹に目が行ったり、奥側の湖に目が行ったりと前後に視線は動きます。
この左右の枝もフレームです。
フレームの効果による視線の動きを上手く使えば、写真に奥行きやダイナミック感を持たらしてくれるのですね。
私の写真にはあまり良いものはありませんでしたが、これからは「フレーム」も意識していきたいと思います。
「シーンの中のオブジェクトをオーバーラップさせる」
「シーンの中のオブジェクトをオーバーラップさせる」
1つのシーンの中で別々のオブジェクトをオーバーラップさせる(重ね合わせる)ことも、写真に奥行きを見せる良い方法の1つです。これは、離れた場所に別々の要素を含む、風景写真において特に機能します。
引用:IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ、5
これも分かり難いですね。
私の写真で探したのですが、これに当てはまりそうな写真がなかったです。撮影する際によく考えてシャッターを押していないということですね・・・。
「IPHONE写真に奥行き感を与える 5つのコツ」では2つの写真を例に取り上げています。
まず、これです。
異なる場所でオブジェクト(木)が重ね合わさっていることで写真に奥行きが出ているようです。
言われてみればそうですね。一番奥の森の木、中央付近崖の中間にある木、左側崖の手前の木が重なっています。
また、これもです。
確かに、オブジェクト(灯篭)が重なり合って奥行きが感じられます。
私はこんなに構図を練って考えていませんでした。「異なる場所でオブジェクトを重ねる」、これから意識して取り組みたいと思います。
まとめ
当然、写真表現の手法は他にもまだまだあります。
一つずつ意識して習得していきたいと思います。
弊社のジャーナルの記事をご紹介いただきまして、ありがとうございました!
寄稿者のEmilさんは、apple社製品好き、iPhone好きが高じて、iPhone写真をよりよく撮影するためのウェブサイト iPhonePhotographySchool.com を主催されています。その他の記事もご寄稿いただいていますので、お時間がある際に、ご一読なさっていただけますと幸いです。
マンフロット株式会社 マーケティング部さん
わざわざコメントありがとうございます。
どれも大変楽しく参考になる記事ばかりで、ぜひ拝見させていただきたいと思います。