RAW現像で写真を修正(レタッチ)しだすと、写真が見違えるように綺麗になったりします。
また、レタッチそのものが楽しくなってきたりもします。
しかし、私もそうですが、レタッチ初心者が陥りがちな2つの失敗があります。
それが「トーンジャンプ」と「色の飽和」です。
最近、レタッチネタが多い気がしますが、書きたいので書きます。
トーンジャンプ
トーンジャンプは気づかない内によく起こる厄介なやつです。
まず用語の説明ですが、写真の色や明暗差の移り変わりを「階調」と呼びます。簡単に言うと、グラデーションのことです。
通常、写真は色や明暗差が滑らかに移り変わります。言い換えると、階調に乱れがないということです。
しかし、レタッチで無理に明るくしたりコントラストを付けたりすると、階調が乱れます。
階調が乱れると起こるのが「トーンジャンプ」です。
例えば、これです。
空をよく見ると、青空に縞模様ができてるのがわかるでしょうか??
わかりやすいように拡大してみます。
画面が小さいと分かりにくいかもしれません。
色が滑らかに階調しないで飛んでいます。これがトーンジャンプです。細かいことかもしれませんが、レタッチによる画質劣化ということになります。
確かに不自然で見た感じもあまり良くありません。しかも、これで印刷したりすると縞模様が強調されて変な写真になることもあります。
私はよく空にトーンジャンプが起こります。意外になかなか気付きにくく、ネットにアップした画像を後で見て気付いたりします。
この写真もよく見ると円形にトーンジャンプが起きています。
防ぐ方法としては、無理に補正をかけないということです。あとは、補正をかけたら毎回拡大してチェックする必要もあります。
色の飽和
色の飽和もレタッチし始めの頃によく陥りがちです。
写真って鮮やかな方が綺麗に見えたりするので、彩度を上げて色をはっきりさせたくなります。
しかし、彩度を上げ過ぎると「色の飽和」というものを起こし写真がめちゃめちゃになります。
例えば、まずこの写真です。これは少し明るくしただけで他は何もいじっていません。
わかりやすいように大胆に彩度を上げてみます。
それが下写真です。
鮮やかになって良いように見えますが、これの何が問題なのか・・・。
中央部を拡大して比べてみます。
修正前。
修正後(彩度上げ)。
比較。
比較してみると、花びらの細部(細かな模様など)が潰れてのっぺりとしています。CGとか筆で塗ったようになっています。
せっかく良いレンズを使って細かく描写してもこれでは台無しです。これは明らかな画質劣化です。
色の飽和は赤色や黄色などの暖色系で起こりやすいです。なので、暖色系の彩度をいじる時は特に注意が必要です。
他は知りませんが、Lightroomでは「彩度」と「自然な彩度」があります。
両方とも彩度を調整するパラメーターですが、「彩度」は画像全体の彩度を一律に調整するのに対して、「自然な彩度」は赤色や黄色などの暖色系に弱く緑色や青色などの寒色系に強く掛かる傾向にあるパラメーターです。
つまり、「自然な彩度」を調節したほうが色の飽和を起こし難いということになります。
なので、通常は「自然な彩度」をメインに彩度の調整をし、暖色系を特に鮮やかにしたい時だけ「彩度」で少し調整するという方法が無難だと思います。
彩度の調整ってどんどんエスカレートして気付けばすごい上げているって場合も多いです。
まとめ
知らないと知らないうちに失敗していることがあります。せっかく良い写真を撮影して、より良くしようとレタッチしているのに、もったいないです。
少し注意すれば防げることなので、気にした方が良いと思います。
ぶっちゃけ素人目からしたらどうでもいい。
裸眼視力2.0だけど、何をそんなに気にするの?ってレベル。
通りすがりさん
細かなところこそ大切ですよ:)
印刷会社にもよるところかとも思いますので
悩まされますね
色飽和で検索して、このHPにたどり着きました。
原色でべったりになり、グラデーションが損なわれる現象ですが、レタッチしなくてもバラなどの赤が発生しやすいように思います。わかりやすいご説明感謝しています。
とったんさん
お役て立てて良かったです!
これからもよろしくお願いします。