私は500pxという海外の写真投稿サイトをよく眺めているのですが、人気上位に表示されるような写真は本当に美しいです。
どうやって撮影してレタッチしているのだろうといつも考えていました。
海外のフォトグラファーはオープンな方が多いようで、様々な手法をyoutubeなどで公開してくれています。
それで、その動画を色々と探してみたのですが衝撃的でした。
写真は好きなようにレタッチすれば良いと個人的には思っていますが、ここまでしているとは想像できませんでした・・・。さすがにやるにはちょっと躊躇するようなレベルのレタッチもあります。
美しいと思っていた写真もこんな風に造られていたと考えると夢がないです。いや、逆にphotoshopを使えば平凡な写真もここまでに出来ると考えれば、ある意味夢があるのかもしれません。
でも、マジックの種明かしをされたよな気分ではあります。
もちろん、すべての写真がこうして造られた訳ではないのですけどね。ただ、以下の動画を見てから改めて500pxの写真を見てみると、レタッチ過程がなんとなく見えてくる写真もあります。
海外フォトグラファーのPs・Lrレタッチ方法動画まとめ
下の動画や画像はすべてyoutubeからの引用です。
また、動画は全て英語ですが、画面を見ていれば何をしているか分かるはずです。
とろけるような背景のポートレート
幻想的な背景がとろけるようにボケ、被写体はくっきりと浮き立って見える写真。
このような写真は海外サイトでよく見かけますね。
どんな素晴らしいロケーションで撮影しているのだろう?
どんな素晴らしいレンズを使用しているのだろう?
こんな薄いピントで一体どんな撮影技術が使われているのだろう?
などと思いを巡らせていまいしたが、実は以下のような写真からレタッチされたものでした。
その辺で撮影したような写真ですね。光の具合やボケ感も適当です。
しかも、これ1枚からレタッチされているからすごい。
このように、人物と背景部分を分けて大胆にレタッチしていました。
詳しいことは下の動画を見てください。驚きです。
参考:youtube『Photoshop Tutorial : Transform Normal Photo To Amazing photo』
知らないテクニックが満載でした。微妙な色の変え方なども参考になります。
500pxでこの手の写真を見かけたら、よく観察するとレタッチの粗が見えるかもしれませんね。実際にそのような写真がありました。
ふわっとした光に包まれたポートレート
次はこれです。
夕陽を画面に入れてゴーストもできず、被写体もしっかりコントラストを保っていて、これどうやって撮影したのだろうと考えたことは一度や二度ではありません。
実は、この光は夕陽ではないということに驚きました。
レッタチ前はこの写真です。
確かに夕陽の逆光ではありますが、そもそも最初の写真のような光源がありません。
このふわっとした光もphotoshopで造られていました。
ちょっと信じられませんね。
詳しい方法は動画にて。
参考:youtube『How to Create a Sunset Effect in Photoshop』
この方法のみならず、ふわったとした光はphotoshopで簡単に造れるようです。ずっと天然の光かと思っていました。
以下、2つの動画はばらばらに撮影した素材をパズルのピースのように組み合わせています。
参考:youtube『Photoshop Tutorial | Photo Manipulation Change Background & Blending TJ』
参考:youtube『Photoshop Camera Raw | Dramatic Colors & Photo Effects』
テクニックがすごいですね。
こういった手法はポートレートでは一般的なのでしょうか!?私は風景ばかり撮影してるので分かりません。
ちなみに、ふわっとした光を私も試しで造ってみましたが簡単にできました。順光の写真も逆光風に、写真があっという間に幻想的になります・・・。
幻想的な木漏れ日の写真
次は風景写真を見てみたいと思います。
こんな写真を撮影してみたいですね。
私も森で撮影することが時々ありますが、くっきりとした光の筋が出ることは滅多にありません。霧とか空気中のチリがないと光の筋は出現しないようです。
でも、大丈夫です。後からでも光の筋は加えられます。
これがレタッチ前の写真です。
確かに綺麗な写真ですが、ポイントとなる幻想的な光の筋は存在しません。こんな写真であれば朝夕の時間帯に狙えば撮影できますね。
後でこんな感じでブラシで光を書き足せば良いだけです・・・。
これも見破れませんでした。
参考:youtube『How to Create Light Rays in Photoshop』
もう霧やチリの状態に一喜一憂しなくても良さそうです・・・。
でも、なんだか少し残念な感じですね。もちろん、すべての写真がこのように書かれた光という訳ではないのですけど。
これも自分で試してみましたが簡単でした。
下の動画も参考になります。
参考:youtube『Combine Multiple Exposures (#Photoshop) for Amazing Landscapes』
これは光の筋のある写真をさらに綺麗にレタッチする過程が載っています。多重露光を使うみたいですね。
ダイナミックレンジをフル活用した風景写真
影で黒潰れたり強光で白飛びしたりもせず、それでいて立体的な陰影がある写真。
例えば、下のような写真です。
500pxを代表するかのような風景写真だと思います。
なんとなくHDR合成をしているのかなと想像はしていました。
確かに、HDR合成ではあるのですが、ソフトを使って自動で合成するような単純なものではなく、何重にもマスクを施しイメージした通りに手動で複数の画像を合わせていくという複雑な方法で造られていました(下の動画は2枚の写真を使っています)。
このように、露出の異なる複数の写真に様々な方法でマスクを施し、不自然にならないように合成していきます。
動画で詳しい方法が分かります。
参考:youtube『Challenge Jimmy 1: Exposure Blending In Photoshop』
ここまで手間をかけてやっと浮き立つような陰影が生まれるのですね。
イメージをしっかり持って作業していかないと、レタッチの渦に飲まれていつまで経ってもゴールが見えなさそうです。
私もいつか試してみたいと思います。ものすごい時間がかかりそうです。
ちなみに、これとは違いますが私も画像を部分的に合成することがあります。
例えばこの写真。
実は元の写真はゴーストが目立っていました。
これです。
右下に虹のようなゴーストが二本あります。
これを消すために、下のような画像を部分的に合成しました。
この写真は手で太陽を隠してゴーストができないようにした写真です。
明るさ等を調整して合成することで、目立つゴーストが綺麗に消えました。言われるまで気付かないと思います。
参考:写真から人や車を綺麗に消す方法を思い付いた!破綻なしで人が消失!
これと似たことをしている動画がありました。
参考:CJ 2: Perfect Exposure Blending In Photoshop By Combining 3 Methods
単純にゴーストだけを消している訳ではなく、指で太陽を隠して露出も調整しているようです。
Lrで風景を仕上げる
最後に、Lightroomを使って風景を幻想的に仕上げる動画です。
綺麗な写真ですね。ただ、かなり手を加えているなというのは想像できます。
これも驚きですが下のような写真からレタッチされています。
これはどこでも撮れそうな写真ですね・・・。撮影して全然テンションの上がらない写真です。
先のように複数枚の写真を組み合わせている訳でもなく、これ1枚だけです。
円形フィルターを使用しています。
この方法はこれです。結構長い動画です。
段階フィルターや円形フィルターを多用していますね。また、じっくり見れば彩度や色合いの変え方も分かってきそうです。
私も段階フィルターや円形フィルターは何枚も重ねて使っています。
参考:美瑛・富良野で「一本木」を巡る!なかなか良い撮影ができました!
この写真もかなりフィルターを重ねています。
ただ、ここまで色を変えたことはないですね。
まとめ
以上ですが、見てはいけないものを見てしまった気分ではあります。
他にもたくさんの動画があるので様々なテクニックを学べます。でも、なんだか撮影技術よりもレタッチ技術の方が求められていそうで残念な感じです。
でも、レタッチには賛否両論あるのでしょうが、これはこれで良いと個人的には思います。もちろん、レタッチに頼らずに苦労して撮影された写真もたくさんあるのですけどね。
また、上手いレタッチって「レタッチしたことを気付かせないレタッチ」のようなものだと思えてきました。そのためには、当然に良い素材が必要であり、高い撮影技術や精度のある機材も必要になります!
こんにちは
今週は寒いですね。
500pxはレタッチOKのサイトなので、芸術作品として、その感性が
問われますね。
ナショナルジオグラフィックなどの写真は、多少の露出やWBの補正しか
許されないので、文字どおり写真としての作品になります。
Photoshopで逆光の写真を、別に光源を作って影を動かすようなことは
かなり以前からある手法です。
背景を処理するときに面倒なのは、被写体の細かい部分
(髪の毛とか細い線が絡み合ってる構造物)
そこを綺麗に選択して加工しないと、すぐにバレバレです。
まさに根気のいる作業です。
イラストもロゴマークデザインもレタリングも
美しさと独創性が大事ですよね。
マネマネでは、オリンピックロゴマークのような問題にもなりますね。
普通の感性の私は、人の作品を眺めて「キレイだな~」
これで終わりです。
mickeyさん
こんにちは、コメントありがとうございます:)
寒くて家から出れません・・・。
おっしゃるっとりで、写真を何とし捉えるかによってもレッタチの仕方も変わってきますね。
そのあたりを自分でもはっきりと考えておかないと中途半端な写真を撮るだけになりそうです:)
そうなんですね、知らないことがまだまだ沢山あります・・・。
Photoshopの事は開けてないけない扉を開けてしまったように感じましたが、やはり知っているのと知らないのとでは見方も変わってきます!
それにしても本当に細かな作業ですね・・・。
写真にはその人の考え方や性格が滲み出るものだと思います。
その点を大切にして写真を撮っていかないと魅力に欠けてしまいそうです。
被写体に関しても同じで、その場所にしかない雰囲気を大切にしないと、部屋の中で考えてレタッチしても魅力に欠けてしまうのだと思います。
最近は撮影後、出来るだけ早く現像するようにしています。あるいは、何枚かjpeg撮って出しを残しておくようにしています。
そうすれば、その場所情景を失い難いです:)
これは勉強になりますね!
風景写真だけでなくポートレート撮影にも…
しかし、ここまでPhotoshopでいろいろなことができてしまうと、ついつい導入したくなりますねw
もう少しライトルーム6で頑張ります。
ちかPhotoさん
コメントありがとうございます:)
本当にすごすぎです・・・。
写真の目的に合わせて導入しないと問題になりそうですね笑
たまに、有名なコンテストでも疑惑みたいな問題ありますもんね。
ライトルームでもかなりのことができますね:)
全然方向性は違いますが、「フォトショ職人」で検索すると色んな画像が出てきますね。私はいじるのは好きじゃないんですが、やらないとできないは違いますね。
私の場合、自分がやる部分に関してはだいたいレタッチが
見抜けるんですが、やらないことに関しては殆ど見抜けてない気がします。
そういう意味ではPhotoshopでできることは一通りマスターした上で、取捨選択するべきなのだろうとは思います。
Labattさん
コメントありがとうございます!
フォトショ職人ですか・・・、そのうち撮影とレッタチが別々の者で分業されそうですね。
本当にその通りですね。引き出しは増やしておいて、あとは取捨選択ですね。その方が目も養われそうです:)
本当に良い勉強となりました!
LMとCS6を使っていますが、周りで教えてもらうような人がいなく参考書やWEBサイトで知識を得て、何とか少しばかり出来るようになりました
見たまま撮るのが写真ともいわれますが、見たままに撮る事はそれなりの知識と技術
が必要で更に、それに味付けする事も重要だと思います
出来ることとやらない事は根本的に違うと思いますが、出来るか、出来ないかの違いは
大きいと思いますし、私は少しでも自分のイメージで撮影し、レタッチをしたい
デジタル写真では加工していない写真は無いのでは?と思っています
最近は仲間内にも少しばかりアドバイスが出来るようになりました
レタッチが少しできるようになって感じる事は、撮影段階が重要と思うように
なりました
合成写真であろうと加工写真であろうとプリントされたものが写真と思っています
ある有名な団体の写真展で、合成してることが素人目でも解るような写真でも展示されてましたが、少しばかり疑問を感じました(影や被写体への光の違い)
あるコンテストで賞を頂いた写真のコメントで合成を疑われ、苦情を言いましたが
疑われる要素があったことに未熟さを痛感しました(後で訂正文が載りました)
デジタル写真全盛時代だからこそ色々、個人でも楽しめるのが今の写真ではないか?
只、技術の進歩である意味で安易に写真が撮れる時代であることは功罪とも?
自分のイメージが再現できればと、試行錯誤しながら良いものにするように精進します
有難うございました
PHOTO D-ONEさん
コメントありがとうございます!
嬉しいお言葉ありがとうございます:)
よろしければこれからもよろしくお願いします!