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これから春を向かえ一眼レフカメラを購入しようと言う方もいるかと思います。
家電店のカメラコーナーとかに行くと、ずらっとカメラが並んでいますね。値段とか見かけの違いはわかるけど、いきなり中身の違いはわからないですよね・・・。といことで、一眼レフカメラ購入の時に役立つ知識をまとめてみました。
自分がカメラを使っているシーンを想像しながら読んでみてください!
レンズのことも考えて
一眼レフカメラの魅力の一つは、レンズを交換できることです。最初は、レンズのことを良くわからないかもしれませんが、カメラを色々使っていくうちに、他のレンズが欲しくなるものです。いろいろと限がなくなりますが・・・。
ただ、カメラメーカーとレンズはセットになっています。例えば、CanonのカメラにNikonのレンズは使えません。なので、後々レンズを買うかもしれないということを想定して、レンズの豊富なカメラメーカーを選ぶ必要があります。そのほうが、安いレンズから高いレンズまで選択肢が増えます。
そして、やはりレンズの種類が多いのは、CanonやNikonのユーザーが多い2大メーカーです。レンズの種類が多い分、自由度がありますし、中古レンズなども入手しやすいです。
センサー(撮像素子)
カメラでもっとも大事な部分が、センサー(撮像素子)です。センサーとは、人間の眼でいう網膜みたいなもので、レンズから取り入れた光を、電気信号に変換します。そして、カメラを購入する時は、センサーのサイズを気にする必要があります。
センサーはでかい方が良いです。なぜなら、ざっくり言うと綺麗な写真が撮影できるからです。センサーが大きいほうが、背景などのボケが綺麗に出来たり、ノイズ(写真のざらつき)に強かったり、色合いが良かったりなど、よりイイ写真が撮影できるのです。センサーのサイズは様々あります。下に、主なセンサーの大きさの違いを比べてみました。
- 35mmフルサイズ・・・一眼レフカメラの上位機で使われていたりします。
- APS-C・・・一眼レフカメラのエントリー機や中級機に使われています。
- マイクロフォーサーズ(4/3)・・・主にミラーレスカメラなどに使われています。
- 1/2.3型・・・小型コンパクトデジタルカメラで主流なセンサーサイズです。
一眼レフカメラでは、殆ど「35mmフルサイズ」か「APS-C」かのどちらかとなります。
上の図で分かるように、センサーは35mmフルサイズが圧倒的に大きいです。そのため、やはり美しい写真が撮影できます。ただ、お高いです・・・。カメラ本体で十数万円以上したりします!しかも、カメラは大きく重たいです。でも、写りは間違いなくきれいです!
一方で、APS-Cは35mmフルサイズには劣るものも、十分綺麗な写りをします。価格も比較的安く、カメラも小型なものも多くあります。
ちなみに、レンズにも「35mmフルサイズ用レンズ」と「APS-C用レンズ」があります。35mmフルサイズ用レンズは、やはり高価で大きいです。しかも、35mmフルサイズの一眼レフでは、APS-C用レンズが使えなかったりするので、その点も十分に踏まえる必要があります。APS-Cの一眼レフは、どちらのレンズも使えます。
35㎜フルサイズは手が出し難いと思いますが、これらの点を考慮して、一眼レフカメラ購入の際は、必ずセンサーのサイズを確認しましょう!
画像処理エンジン
画像処理エンジンは、センサーから送られてきた電気信号を画像データへ処理する役割を果たします。人間で例えると、網膜(センサー)からの信号を脳みそ(画像処理エンジン)で認識するみたいな感じです。
画像処理エンジンは写真の綺麗さに直結する大事な部分です。
なぜなら、画像処理エンジンが優れている方が、色合い、高精細感、質感を綺麗に再現できたり、ノイズ(写真のざらつき)を抑えることが出来たりなど、美しい写真に仕上げることが出来るからです。
画像処理エンジンは移り変わりが速いので、カメラの発売時期により、よく上位機種と下位機種で下克上が起きます。例えばNikonなら、D7100はD5500より上位機種ですが、画像処理エンジンはD5500の方が最新のものが使われています。発売時期がD5500の方が最近だからです。当然ですが、最新のものがより性能もいいです。
各社、画像処理エンジンの名称(2015年2月25日時点)は、
- Nikon・・・EXPEED(エクスピード)、最新は「EXPEED 4」
- Canon・・・DIGIC(ディジック)、最新は「DIGIC 6」
- SONY・・・BIONZ(ビオンズ)、最新は「BIONZ X」
- Pentax・・・PRIME(プライム)、最新は「PRIME III」と「PRIME M II」
などそれぞれです。カメラ購入の時は、画像処理エンジンが最新のものか否か、確認するようにしましょう。
ちなみに、ペンタックスに関しては、画像処理エンジンに2つの系統があります。1つはPRIME系でその最新型はK-3などに搭載されている「PRIME III」です。
もう1つはPRIME M系でその最新型がK-S2などに搭載されている「PRIME M II」です。ペンタックスややこしい。
画素数
よくカメラ売り場で、例えば「2400万画素!」などと強調されていますが、一概に高画素=高画質となるわけではありません!
確かに、高画素になると写真の緻密さは増すといわれています。一方で、個々の画素面積が小さくなるため、高感度性能が落ちるとされます。つまりノイズが目立ったりします。
また、高画素になって写真の緻密さが増したとしても、これは大きく拡大しないとわからないレベルでもあります。そして、そんなに大きく写真を引き伸ばすことがありますか?ちなみに、A4なら900万画素、A3でも1600万画素あれば十分とされます。プロ用カメラのNikonD4は1600万画素です。
ちょっとややこしい話ですが・・・。高画質=高画質ではなので、一眼レフカメラ購入の際は「○○○○万画素!」といった広告に惑わされないほうが良いです。画素数で悩むのなら、他の点で悩んだほうが良いです。
AF、測距点(フォーカスポイント)
測距点(フォーカスポイント)とは、オートフォーカスでピントを合わせるためのポイント、目印のことです。
測距点が多くなる程、画面の色々な場所でピントを合わせやすくなります。特に動く被写体(スポーツ選手、子供や動物など)に対して威力を発揮します。被写体が動いても測距点が追従してピントを合わせてくれるからです。
測距点(フォーカスポイント)の数は、メーカーや機種によって様々です。ただ、上位機種になるにつれて多くなります。入門機では9~11点程度、中級機では19~51点程度、上級機になると51点を超えたりします。
風景などの動かない被写体の撮影なら、あまり測距点(フォーカスポイント)の数は関係ないかもしれません。しかし、子供や動物などを撮りたいのなら、多いほうが良いです。
ファインダー
実はカメラの機種によって、ファインダーの見やすさは異なります。
視野率
ファインダーで見えた範囲が、そのまま写真になるとは限りません。
それを表す数値に、視野率と言うものがあります。例えば、NikonD7100は視野率100%でファインダーで見たものがそのまま写真になります。一方で、D5500は視野率約95%なので、5%分の見えない部分も写真になります。なので、ファインダーで見えなかった余計なものが写真に写ってしまうことがあるのです。折角、構図を決めても台無しになる可能性もあります。
カメラによって視野率は様々異なります。視野率は、構図を決める上でも大事な要素なので、購入前に確認するようにしましょう。100%か出来るだけ数字の大きいものが良いです。
ガラスプリズムかミラーか
ファインダーの素材にも違いがあります。「ガラスペンタプリズム」と「ペンタミラー」です。両方とも、レンズから入った光をファインダーへ反射させるという同じ役割を果たすんですけどね・・・。
ガラスペンタプリズムは大きな五角形のガラスの塊です。重く高価でありますが、明るく像がはっきりするので見やすいです。一方で、ペンタミラーは鏡を組み合わせただけです。軽く安価ですが、暗く像が小さくなったりします。
一眼レフカメラの中上位機には「ガラスペンタプリズム」が使われていることが多いです。一方でエントリー機には「ペンタミラー」が使われていることが多いです。
これは、ピントの合わせ易さや、眼の疲れ、使い易さなどに差が出ます。後になって、やっぱり見難いなーってなるのも嫌ですよね。ファインダーは機種ごとに見え方も違うので、色々覗いてみると良いでしょう。
連続撮影速度(連写)
連続撮影速度も機種によって違いがあります。
連写の早い方が、動いているものの決定的瞬間を逃さずに済みます。動く人や動物などを連写して撮影すれば、おっ!と思える良い写真も撮影できたりします。
風景などの動かないものの撮影では、一枚一枚撮影するので、連写はほとんど使いませんが、子供や動物などの動く被写体なら撮影なら連写は早いに越したことがないのです。
液晶モニター
同じメーカーのカメラであっても、機種によって液晶モニターの大きさや画質の違いがあります。写真の写りを確認する大事な部分なので見比べてみましょう。
また、液晶モニターを可動させることが出来るカメラもあります。ローアングルでの撮影が楽だったり、腕を高く上げての撮影ができたりと使い勝手が良いです。NikonだとD5500なんかが可動式です。
あとは、タッチパネル式になっている液晶モニターもあり利便性がさらにあがります。
防塵防滴性
カメラの機種によって、防塵防滴性であったりなかったりします。防塵防滴性のカメラはボタンや接合部の密閉性が高められています。
一眼レフカメラを使い出すと、埃が舞っていたり、雪や雨が降っている環境で撮影することも多々あります。私は防塵防滴性があるNikonD7000を使ってますが、この機能に多々助けられました。
なので屋外で使うなら、もちろん防塵防滴性のカメラが良いに越したことはありません。故障のリスクを抑えることが出来ます。
その他機能
機種によって、Wi-Fi機能が内蔵されているものもあります。Wi-Fi機能が内蔵されていれば、ルーターなど特別な機械がなくても、カメラだけでスマホやタブレットに写真を転送できます。
撮影後、家のパソコンで写真を確認すると、ピントが合っていなかったり暗かったりして、がっかりすることも結構あります。この機能があれば、その場でスマホやタブレットなどの大きく綺麗な画面で写真をチェックできるので便利です。がっかりを減らせます。
また、その場でネットにアップとかも出来ますね。なくても何とかなるんですが、あると便利です。
まとめ
一眼レフカメラの機能は他にも無数にあります。とてもややこしいし、悩みます。そんな時は、上記のことを踏まえて的を絞って考えてみてください。
そして、自分がカメラを使っているシーンを想像するもの大切です。何を目的として使用するのかが分かれば、カメラは選びやすくなります。