Nikon Z fcが登場しました。
「f」は精密機器の感触と高画質の「融合」を示す「fusion」の「f」、「c」は全ての人に「casual」に使ってほしいというニコンの願いを表しているそうです。
カジュアルと言っているので、いちいち細かなスペックを気にする必要はないかもしれませんが、Nikon Z fc がどのようなカメラなのか、まとめてみたいと思います。
目次
Nikon Z fc のボディについて
画像についてはNikon イメージングからの引用です。
クラシカルなデザイン
Nikon Z fcはフィルムカメラである「ニコンFM2」(1982年)のデザインを近い印象で再現しています。
鈍く光るシルバーに人工皮革、Nikonの刻印文字も良いですね。接眼目当ては丸型です。おしゃれで素晴らしいデザインかと思います。
ちなみに、ボディーの人工皮革部分の張替ができる「プレミアムエクステリア」が用意されている。
自分の好きなカラーにカスタマイズ可能です。
重さは約445g
Nikon Z fcの重さは約445gで非常に軽量です(バッテリー・SDカードを含む)。
他の機種と比較してみましょう。
Nikon Z fc | Z 50 | D7500 | D5600 | D3500 |
約445g | 約450g | 約720g | 約465g | 約415g |
一眼レフカメラのD5600やD3500と同じような重さですが、D5600やD3500は金属製ではありません。一方で、Nikon Z fcのボディーは前面がマグネシウム合金製で衝撃に強く、持ち運びも安心です。
軽量かつ堅牢で、カジュアルに日常使いできるカメラに仕上がっているかと思います。
外寸についてはNikon Z fcが約134.5×93.5×43.5mm、同じNIkonのミラーレスAPS-C機であるZ 50が約126.5×93.5×60mmなので、Nikon Z fcはなかなか薄い感じですね(グリップがないからかも。別売りのエクステンショングリップあり)。
操作性や機能性について
操作性についても、ちょっとクラシカルな雰囲気です。
上面の左側にISO感度ダイヤル、モードダイヤルはレバーで同軸で配置されています。右側にはシャッタースピードダイヤルと静止画/動画モード切替レバーが同軸で配置されている。1番右側には露出補正ダイヤルがあります。右手側の小さな表示パネルは、絞り値を表示される。
シャッターをきるという撮影スタイルを楽しませてくれるような操作性ですね。ちなみに、Zシリーズカメラで初めてオートモード時の露出補正機能が搭載されているようです。今まで出来なかったのか・・・。
次に、Nikon Z fcのボディの機能性について、Z 50と簡単に比較してみましょう。
Nikon Z fc | Z 50 | |
モニター | バリアングル式3.0型、約104万ドット | チルト式3.2型、約104万ドット |
EVF | 0.39型、約236万ドット | 0.39型、約236万ドット |
手ぶれ補正 | × | × |
スロット | シングル | シングル |
防塵防滴 | ×!? | ○ |
内蔵フラッシュ | × | ○ |
バッテリーライフ | EVF時:約310枚 モニター時:約360枚 USB給電可能 |
EVF時:約280枚 モニター時:約320枚 USB給電不可 |
最も大きく違う点がモニターがバリアングル式になっている点です。Zシリーズで初らしい。
Vlog撮影などが流行っているので良いかもしれませんね。あと、縦構図でも役立ちます。チルト式は縦構図で使いものになりません。
ただし、若干モニターが小さくなるようですね。
ちなみに、水準器表示は被写体への重なりを少なくしたデザインで、格子線表示は9分割と16分割の2種類が用意されている。
私はZ 6のユーザーですが、水準器表示が目立ち過ぎだな思っていたので、このデザインは良い。あと、9分割の格子線表示も3分割構図で使いやすくて良いですね(今までは16分割だけだったはず)。
ボディ内手ぶれ補正なし、シングルスロット(SDカード、UHS-I 対応)というのもカジュアルに使うには問題ないかと思います。ちなみに、Nikon Z fcのキットレンズである「NIKKOR Z DX 16–50mm f/3.5–6.3 VR」には手ぶれ補正がついている。
防塵防滴については、Z 50はHPで「配慮された設計」と表記されています。一方で、Nikon Z fcは表記がありません。なので、防塵防滴ではないのかも(ハッキリしません・・・)。
あとは、Nikon Z fcは内蔵フラッシュは省略されました。バッテリーライフについてはZ 50よりもちょっと良くなっていますね。ちなみに、Nikon Z fcはUSB給電が可能です(Z 50は非対応)。
センサーと画像処理エンジンについて
Nikon Z fcは有効画素数2088万画素のセンサー搭載しています。
これはZ 50と同じセンサーを搭載している可能性が高いですね。そうであるならローパスフィルターレスということになります。
Nikon Z fcの画像処理エンジニアについては、最新の「EXPEED 6」を搭載。常用感度はISO 100~51200です。これらはZ 50と同じ仕様。
AFについて
Nikon Z fcは209点のAFポイントを搭載。
撮像範囲の最大水平約87%、垂直約85%の広範囲をカバーします。
AFポイントは広範囲・高密度なので、構図の自由度もあり、動体の追従にも優位かと思います。これはZ 50と同様です。
検出範囲はローライトAFを使うことで、-4.5~19 EVになる。暗所でのAFにも十分強いかと思います(Z 50は-4.0〜19EV)。
そして、瞳AFや動物AFも使用可能なので、友達や家族、ペットが動いていても、その目にしっかりとピントを合わせられます。Z 50と違う点として、Nikon Z fcだけ動画時の瞳AF・動物AFが可能です。
連写やシャッター速度について
Nikon Z fcはAF/AE追従で最大11コマ/秒の高速連写が可能です。ただし、これは拡張機能で12bit RAW記録という制約がつきます。これでも十分かと思いますが。拡張機能でない場合は約5コマ/秒となります。ちなみに、これらの連写性能はZ 50と同じです。
連続撮影可能枚数(バッファー容量)は36コマ(14bitRAW)、44コマ(12bitRAW)です。Z 50の30コマ(14bitRAW)、35コマ(12bitRAW)よりも少し多いですね。
それから、シャッター速度は1/4000~30秒です。明るいレンズを屋外で使う場合は、シャッター速度が足らないかもしれませんね。ちなみに、撮影モードMでは900秒まで延長可能です(Z 50にこの機能はありませんでした)。
動画性能につて
Nikon Z fcはノンクロップの4K UHD/30Pに対応しています。レンズの画角をそのまま活かせる。また、4K UHD、フルHDともに、「アクティブD-ライティング」、「電子手ブレ補正」、「フォーカスピーキング」も使用可能です。フルHD/120pでスローモーション動画もいけます。これはZ 50と同じ性能です。
ちなみに、D500やD7500も4K UHD/30Pには対応していますが、ノンクロップでの撮影はフルHDまででした。
まとめ
Nikonからおしゃれなカメラが登場しましたね。個人的には風景写真を引退したら、こんなカメラでスナップやポトレを楽しむのもありかなと思いました。