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「シグマ 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM」を購入しました。ずっと購入を悩んでいた超広角ズームレンズです。
SIGMA 超広角ズームレンズ 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM ニコン用 APS-C専用 203559
早速、ニコンD7000に装着して散歩に行ってきました。
まず焦点距離8㎜はすごいです。ファインダーを覗くだけで面白いです。さすが唯一無二のレンズ。何気ない風景も全然違って見えます。
ちなみに、購入の際に私が気にした点は、
- 出玉であるために扱い難くないか
- 描写は満足できる程度か
- 逆光への耐性はあるか
- 暗くはないか
です。
気にした点を中心に使用感や使っていて思ったことを書いてみたいと思います。
「シグマ 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM」作例
広角レンズだからなのか色もよくでます。
センサーが汚れているので太陽の周囲にゴーストっぽいものがありますが、ゴーストではありません。ただセンサーが汚いだけです。
超広角8㎜は面白いです。圧倒的なパースペクティブ(遠近感)を楽しめます。
超広角の広さ
他にレンズを持っていなかったのでiphone6のカメラと比較です。
まずこの写真。ちなみに、歪んで見えますが、建物自体が湾曲した構造です。
同じ場所からiphone6で撮影。
iphone6も広角ですが、このレンズと比べると中望遠くらいにみえます。
これの写真も。これも歪んで見えますが、被写体のオブジェ!?自体が歪んだ形をしています。
これも同じ場所からiphone6で撮影。
全体を写すことすら出来ません。もはや同じ場所からの撮影だと思えないくらいです。
撮影していて気持ちいいくらい広く写ります。
出玉であるために扱い難くないか
外見はこんな感じです。D7000に装着です。
意外に長いです。そして、思ったより軽いです。
外装はつるつるした金属っぽい硬い素材です。マットな外装よりも汚れや傷が付き難そうです。
そしてこれ。出玉。
目玉のように飛び出しているためにフィルターは装着不可です。故に、レンズに傷が付かないか心配ですが、レンズキャップがなかなかの優れものなので大丈夫そうです。
これです。
こんな感じで、筒状のカバーを被せるようになっています。簡単に脱着出来るので、撮影の時だけ取り外すようにすれば大丈夫そうです。
すごいい。
レンズの扱いに関しては問題なさそうです。
描写は満足できる程度か
一番気になる点です。このレンズは、なかなか良い描写をすると思います。
先ほどの写真なんですが、この建物は2,30m先にあります。焦点距離8㎜、F11で撮影です。
シャープに写ります。ブログにアップしてしまうとなかなか分かりにくいかもしれませんが、解像感があってキリっとした印象を受けます。
周辺部に関してもよく写っていると思います。画面四隅のレンガも像がしっかりしています。綺麗な写りです。
次はこれです。焦点距離9.5㎜、F11です。
なかなか良い感じです。木の質感や細かな枝先までしっかり写ります。色のりも綺麗です。良い描写をしていると思います。
D7000はローパスフィルター仕様です。ローパスフィルターレス仕様のカメラを使えばもっと解像感は出ると思います。あと、全体的に収差はよく抑えられています。
そして、色は濃厚に写ります。空がとても青いです。
F値開放付近で撮影すれば、周辺部は若干ですが甘くなります。でも、F8~F11くらいまできちんと絞れば良く解像します。ピントの合っている部分はF値開放からシャープです。
また、広角だからとピント合わせをおろそかにすると甘くなります。ピントはしっかり合わせる必要があります。AFはちゃんと機能します。
描写性に関しては私は満足です。
逆光への耐性はあるか
太陽がピカーの状態で撮影。
F8なのでそれほど絞り込んでいる訳ではありませんが、ゴーストはごく僅かです。ちなみに、太陽周辺のゴーストっぽいものはセンサーのゴミです。
この写真は雲がありますが、太陽は出ている状態です。
これもゴーストがないか、あったとしても気付かないくらいです。
結構逆光に強いです。逆光への強さは想像より良さそうです。もちろん、完全にゴーストやフレアができないわけではありません。日差しが強い場所や時間帯、あるいは光源の位置によっては様々程度の差はありますがゴーストはできたりします。
暗くはないか
このレンズは解放F4.5です。
超広角ズームレンズで開放F2.8というものがありますが、これは値段が高いし、フルサイズ用でそこまで広角でなかったりします。また、APS-C用の超広角ズームレンズだと開放F3.5というものが多いです。
なので、他と比べるとこのレンズは暗いです。
ただ、私の場合は明るい屋外で絞って使うので全く問題なしです。レンズが暗いことで不便はないです。
室内で使う場合であれば、開放F3.5か開放F4.5の違いでシャッター速度に違いが出ます。しかし、いずれにしても三脚が必要です。なので、室内であってもそれほど優劣はないと思います。
また、開放だと周辺部の描写が甘い場合が多いので、結局絞って使うことが多いです。
お金を使って開放F2.8の高価な超広角ズームレンズを使えば違いは出るのでしょうが、開放F3.5か開放F4.5かの違いであればそれほど差はないと思います。もちろん、使う人次第ですけど。
思ったこと
構図
画角がなかり広いので、画面に余計なものが入ることが多いです。その辺の整理が難しそうです。
あと、肉眼では大きく見える被写体でも、このレンズではその強烈なパースペクティブ(遠近感)でかなり小さく写ります。なので、感覚的に慣れるまで、構図が難しそうです。
個性が強い
例えば、標準レンズであれば、前ボケを使ったり、背景に奥行きが出来るように工夫をして撮影すると思います。そうしないと良い写真が撮れないからです。
一方で、このレンズはありきたりな風景でも簡単に個性的に撮影することができます。もちろん、それはいいことです。しかし、レンズの力に頼りすぎるのは良くないような気がします。
「何気なく撮影しない」ということを意識しないと、パンフォーカスでパースペクティブ(遠近感)だけの写真になりそうです。被写体、構図や光の向きなどをよく考えて撮影する必要があると思いました。
まぁ楽しく撮影できればそれでいいんですけどね。
まとめ
悩んで購入したかいがありました。このレンズは一回使えば惚れるレンズです。厄介に思っていた出玉も、今やかわいいチャームポイントに思えてきます。
SIGMA 超広角ズームレンズ 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM ニコン用 APS-C専用 203559