超望遠レンズを使った撮影が楽しいです。ここ最近だと一番出番の多いレンズかもしれません。
ということで、今回は超望遠レンズの魅力について書いてみたいと思います。ちなみに、基本的に焦点距離300mm以上を超望遠と分類されるようですね。
目次
超望遠レンズの魅力
広角レンズも使っていて楽しいです。広い画角を活かして、どう視線誘導するか、前景はどうするか、などと考えて撮影するだけでワクワクします。
超望遠レンズは、それとは違った楽しさ魅力がある。
自分の視点を切り抜くことでの訴求力
超望遠レンズは狭い範囲しか写せません。しかしながら、それ故に自分の目に付いた部分だけを、ズバッと切り抜くことができる。
これにより何を写したいのかはっきりし、訴求力のある写真を撮りやすくなります。
例えば、小高い丘から眺めた風景。
広角で適当に撮影すると大体このような感じになりますね。見晴らしが良くて綺麗なのですが、いまいち何を伝えたいのか分からない。
これを超望遠レンズを使い、自分が着目した部分だけを切り抜くと、このような写真になります(撮影シーンの違う写真ですが)。
これは焦点距離340mmで撮影。一目で緑の美しさや、斜光の美しさみたいなものが伝わるように思います。
自分が見せたい部分をストレートに伝えやすく、それだけ写真に訴求力が生まれる。
これも。
これは焦点距離500mmで撮影。風景をじっくり観察して、光が綺麗な部分だけを撮影しました。一目で朝霧と森に降り注ぐ斜光の美しさが伝わります。
というように、超望遠レンズでは自分が着目した部分だけを、ズバッと切り抜くことができるので、ストレートな表現をしやすく、それが写真の訴求力に繋がります。
引き算しやすく画面をシンプルにできる
上記したこととやや被りますが、超望遠レンズは狭い範囲しか写せないために、余計なものを排除しやすいです。
写真は引き算などと言われますが、焦点距離が長いレンズほど引き算しやすいレンズになりますね。
例えばこのような写真。
中望遠域を使い紅葉を撮影した写真ですが、ごちゃごちゃと色々写り、散漫な印象です。
これを超望遠を使うとこのようになります。
画角を狭め余計なものをカットすることで、散漫な印象がなくなり、全体的にぐっと画面が引き締まりました。
写真撮影において、引き算はとても大切です。
これも。
超望遠レンズを使い1羽の白鳥だけを切り抜きました。余計なものを削ぎ落とすことで、ちょっと非日常的で幻想的な雰囲気すら感じられますね。
というように、超望遠レンズは引き算しやすく、徹底的に画面をシンプルにできるので、撮影の際には非常に重宝します。また、このような理由で超望遠レンズは初心者の方でも、割と撮影しやすいレンズかと思います。
強烈な圧縮効果
望遠レンズでは圧縮効果を効かすことができますが、さらに超望遠レンズではかなり強烈な圧縮効果を楽しめます。
圧縮効果とは。望遠レンズで圧縮効果を使いこなすコツ。
500mmの超望遠を使うことで、背景の朝陽を大きく写しました。これも超望遠レンズの圧縮効果のなせる技です。
超望遠レンズの圧縮効果なら、ハッとするよなインパクトのある写真を撮れます。
近づけない被写体を撮れる
超望遠レンズなら近づけないような被写体でも撮影可能です。
例えば、子ギツネとか。
500mmくらいあれば、何とかドアップみたいな写真も撮れます。
やはり動物の写真は楽しいです。これも超望遠レンズの大きな魅力ですね。
では、そんな魅力的な超望遠レンズを色々と見てみたいと思います。
色々な超望遠レンズ
Nikon 望遠ズームレンズ AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
Nikon純正で定番超望遠ズームレンズと言えばこのレンズです。私も使っていますが、テレ端の写りはやや落ちるものの、それ以外ではなかなか良い描写です。コスパ良好。
ただし、ワイド端からテレ端にズームする際に、ズームリングをぐるっと大きく回す必要があるので、その点はやや不便です。ちなみに、重さ2090g
タムロンではこのレンズ。
TAMRON 超望遠ズームレンズ SP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD G2 ニコン用 フルサイズ対応 A022N
これはサードパーティ製で定番。コスパは抜群です。600mmまで使えるのが良いですね。描写も定評があります。重さ1990g。
シグマではこれを使ってみたいですね。
Sports 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM Nikon Fマウント
10倍という高倍率で、標準域から超望遠域までカバーできます。それでいて描写はかなり良いようですね。また、Sportsラインなので、堅牢性もありフィールドでガシガシ使える。ただし、重さ2700gです。
他マウントですが、このレンズが羨ましい。
ソニー デジタル一眼カメラα[Eマウント]用レンズSEL200600G(FE 200-600mm F5.6-6.3) フルサイズ Gレンズ
超望遠ズームレンズなのにインナーズームです。ワイド端からテレ端への移動も、少ないピントリングの操作でサクサクいける。描写もAF速度も良いようなので、ソニーユーザーが羨ましくなるレンズです。
ちなみに、マイクロフォーサーズなら、重さ985gで換算800mmまでいけます。
パナソニック 超望遠ズームレンズ マイクロフォーサーズ用 ライカ DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S H-RS100400
換算で200-800mm相当です。とんでもなく寄れる。それで重さ985gなので、マイクロフォーサーズは凄いですね。
ただし、さすがにテレ端となると描写は甘めになるようですが、非常に魅力的なレンズです。
超望遠レンズのデメリット
上記したように、色々と魅力のある超望遠レンズですが、デメリットもあります。
重くて大きい
超望遠レンズは非常に重く大きいです。特にフルサイズ用となると2kg以上はざら。
やはり持ち運びではかなり不便ですし、手持ち撮影では長時間は厳しいです。
ミラーレス化したり、マウント径が大きくなったりして、広角系レンズは軽量コンパクト化していますが、どうも望遠系レンズはあまり変化がないようですね・・・。
しっかりとした脚と雲台が必要
超望遠レンズで風景などを撮ろうとすると、やはり三脚が必要になります。
それもそこそこしっかりとした脚が必要です。レンズが重いので貧弱な脚だと転倒のリスクが高い。
また、雲台も固定力があり、ピタッと止まるものでないと、構図決めがなかなかうまく行きません。
三脚メーカーと代表的シリーズのまとめ。各三脚メーカーの特徴など。
なので、三脚周りにもコストがかかります・・・。
まとめ
超望遠レンズはデメリットもありますが、1本持って後悔はないです。かなり重宝します。
また、超望遠レンズを使った撮影は本当に楽しいです!