ケンコー・トキナーより新製品「プロソフトンクリア」が発表されました。6月12日より発売です。
なにやら従来品よりも星景写真などに適しているらしい。
今回はケンコー・トキナーさんより新製品「プロソフトンクリア」をご提供して頂いたので、そのご紹介をしたいと思います(下の画像はケースが実際とは違います)。
ちなみに、やっと撮影を再開した段階なので、まだ本格的には使えていない感じです。何度か家の庭から使って効果は確認しています。なので、私の作例についてはこれから撮影して出して行きたいと思います。
ソフトフィルターってなんだ!?
通常、広角レンズを使い星を撮影すると、星が小さく写り目立たなくなってしまうことが多々あります。
これオリオン座が写っているのですが、非常に分かりにくい。
下は天の川の写真。
これはこれで良いのですが、ちょっとさっぱりし過ぎに思うこともあるかもしれませんね。
こうした場合に、使うのがソフトフィルターです。ソフトフィルターは光をにじませることで、星を大きく目立たせることができる。
特徴として強い光ほど大きくにじむので、より明るい星ほど大きく目立ち、また余計な微恒星は抑えられることで、星空にメリハリが生まれます。
なので、一目で印象深い星空写真になりましす、星座も分かりやすくなります。
従来のソフトフィルターの難点
そんな便利なソフトフィルターですが、大きな難点がありました。
それは星景写真に使うと、地上景がモヤっとしてしまうことです。ソフトフィルターは光をにじませるので、地上景まで一緒ににじんで解像感が低下してしまうわけですね。
星景は風景に星空を組み合わせる写真なので、地上景がモヤってしまうのでは非常に難点です。
さらに、画面周辺部で星像がラグビーボール状に歪んでしまうことがあります。理由までは分かりませんが、効果が強めのソフトフィルターを前玉に装着すると、星像が外側に伸びるように歪むので、これもよろしくないです。
せっかく高性能なレンズで収差を少なくしているのに、これでは意味ありません。
以前に私もソフトフィルターを購入したことがあったのですが、以上の2つの難点により使用は控えていました・・・。
しかしながら、新発売になったプロソフトンクリアは、上記した難点を克服するソフトフィルターとなっているようです。
プロソフトンクリアの特徴
まず、プロソフトンクリアは従来からあるPRO1D プロソフトン[A]の半分程度のソフト効果に抑えられています。
これにより明るい星をにじませ大きく写しつつ、地上景への効果を最小限に抑えることで、解像感低下を抑えることが可能です。地上景をクリアに写すことができる。
画像引用:ケンコー・トキナー
これは非常にメリットになります。ソフトフィルターを使いつつ、これを実現しようと思うと、星空撮影後にいちいちフィルターを外して地上景を別撮りし、Photoshopで合成などの手順を踏む必要がありますからね。
また、ソフト効果は控えめなので、明らかに「ソフトフィルターを使いました」みたいな仕上がりではなく、自然な見た目を崩さずに星を強調できることも良いですね。
さらに、ソフト効果は強くないので、星像がラグビーボール状に歪むことも起きにくいかと思います。
Photoshopで加工はダメなのか!?
Photoshopでは様々なレタッチが可能で、ソフトフィルター的な効果もデジタル加工で実現することができます。
それで、私はソフトフィルターもPhotoshopでの可能も両方使ったことがありますが、やはりソフトフィルターを使い光学的に光をにじませている方が綺麗だと感じます。Photoshopでの加工はどうしてもデジタルっぽさが残るように思う。
ただこれまでは、地上景がにじむというソフトフィルターの難点ゆえに、Photoshopでの加工を選択していましたが、プロソフトンクリアでこれが軽減されるとなると、ソフトフィルターの使用も良いなと思います。
まとめ
ケンコー・トキナーからプロソフトンクリアという良い製品が出ました!
これからの季節、星景撮影のために1枚あっても良いかと思います!
最近は星景用のフィルターも増えてきましたね。他の手段としてはハーフソフトというのもありましてケンコーも出しているようですが、この両者の比較はどうなのでしょうか。ハーフソフトは使ったことはないですが、いかにもセッティングが手間が掛かりそうなので仕上がりに差が出ないならこちらの方が良さそうです。ただ星景をする場合は出玉の広角レンズを使用するケースも多いのでこのソフトンクリアも最終選択としてなりうるのならそちらでも販売してほしいですね。
今回のものとは直接関係ないですが光害除去のスターリーナイトはあれ欲しいですね。先週、棚田の星景を撮ったのですが低い雲が光害で完全に黄色でした。あれが自然に除去できるといいです、こっちは角型も出ているようですが・・・結構いい値段するんですよね(笑)
Labattさん
ハーフの方はセッティングが手間でしょうから、こちらの方が良いかもしれませんね。
APS-C用の明るい広角は丸枠で十分ですし、ミラーレス化によってフルサイズもこれから出玉ではない明るい広角が増えてくるでしょうから、丸枠で止まるかもしれません・・・。
光害除去フィルター高いですよね。あと、フィルターによっては露出が暗くなるようなので、その点でネックかなと思っています。