三脚 機材

K&F Conceptのカーボン三脚(TC2534)をレビュー。激安カーボン三脚の実力は!?

投稿日:2019年11月24日 更新日:

K&F Conceptさんから、カーボン三脚(TC2534)をご提供して頂きました。

なので、レビューしてみたいと思います。

三脚 カーボン 4段 全高168cm 一脚可変式 耐荷重12kg 中軸倒置可 自由雲台 軽量三脚 TC2534 三脚ケース付き K&F Concept「メーカー直営店」

今回の三脚はこれです。

価格は1万円代なので、カーボン三脚としては激安の部類に入ります。しかも、一脚になるというギミック付きです。

「K&F Concept TC2534カーボン三脚一脚可変 4段旅行三脚」の基本情報

三脚 カーボン 4段 全高168cm 一脚可変式 耐荷重12kg 中軸倒置可 自由雲台 軽量三脚 TC2534 三脚ケース付き K&F Concept「メーカー直営店」

まず簡単に三脚の基本スペックを確認しておきましょう。

基本スペック

素材 カーボンファイバー
高さ
(センターポールあり)
168cm
高さ
(センターポールなし)
142cm
最低高 57cm
収納高 49cm
最大パイプ径 25mm
段数 4段(ナット式)
耐荷重(雲台) 8kg
重さ(雲台込) 1500g

これが基本情報になります(高さには雲台も含まれます)。ちなみに、付属雲台はボール径36mm、アルカスイス互換です。

中華系のHPに良くあるのが、同じ製品なのに違う数値が記載されていることです。

同じページに最低高が44.5cmと57cmという2つの記載がありました。一体どっちだよと思いますが、自分で測ってみたら大体57cmでした。耐荷重も10kgと8kgの記載がありましたが、少ない方を参照しました。

それから重さの記載がありませんでしたが、これも自分で測ったら約1500g(脚1150g、雲台350g)でした。

ちなみに、以前はK&F Conceptの三脚はアルミ製しかなかったように思いますが、いつの間にかカーボン製のラインナップも増えていますね。3万円くらいの高価な三脚もありました。

 

では、詳細にレビューしていきましょう。

「K&F Concept TC2534カーボン三脚一脚可変 4段旅行三脚」のレビュー

付属品について

三脚本体、ショートポール、ケース、雲台の袋、レンチ、説明書が全ての内容物です。

抜け目なく必要なものは全て揃っています。ケースもしっかりしていますね。

素材(カーボン)について

三脚の素材には基本的にアルミニウムかカーボンファイバーとなります。アルミは安価ですがやや重いです。カーボンは軽量ですが高価です。

しかし、この三脚はカーボンなのに安価。

当然ですが、ちゃんとカーボンの模様もあります。

8層カーボンが使われているようですね。

では、他のカーボン三脚と、素材の厚みを比べてみましょう。

上が今回の三脚である「K&F Concept TC2534」、左下が3万円くらいする三脚(SIRUI T2204X)、右下が12万円くらいする三脚(GT3533LS)です。

正確に測ったわけではありませんが、私が見る限り厚みには大きな差はないように見えました。Gitzoに比べれば、ほんの少し薄い気がするくらい。「K&F Concept TC2534」は安いからといって、薄い手抜きカーボンを使っているわけではないようです。

指で叩いた感じは、高級な「GT3533LS」は硬い感じがするのに対し、「K&F Concept TC2534」はちょっと柔らかそうな気もしないではないですが(プラシーボ効果!?)、素材自体は問題ないように思います。しっかりとしたカーボンです。

それで、カーボンなので軽量化されており、「K&F Concept TC2534」は約1500g(雲台込)です。同スペックのアルミ製三脚の場合は18,900g程するので、重さに結構な違いが出ていますね。

ちなみに、ナット式ロックです。ナット式ロックは分解することも簡単なので、メンテナンスが楽で良い。

剛性について

次に剛性についてですが、これは強くありません

まずは、脚を持ってやや力を入れてひねりを加えてみます。

そうするとグネグネとねじれ、たわみます。

もちろん、高級な三脚でもある程度はたわみますが、「K&F Concept TC2534」の場合は少ない力でもグネグネねじれます。

上記したようにカーボンはそこそこしっかりしているので、ハブやナットロックの部分が弱いのだと思います。ハブやナット部分は廉価な感じです。

脚の太さは最大径25mmです。4段なので一番下の脚は細くなります。

一番下の脚を測ってみたら太さ約15mmくらいでした。この脚の細さも剛性不足に大きな影響を与えているように思います。その分軽量化されるんですけどね。

それからセンターポールの下を左右に軽く動かしてみます。

そうすると上の雲台部分も左右にカクカク揺れます。

これはセンターポールの固定が完全ではなく、ガタがあるのだと思います。造りが良くありません。このようになる三脚は初めてです。

もちろん、揺らさなければ安定はするので、普通に撮影する場合には問題ないでしょう。しかし、ちょっと重たい機材を乗せた時、あるいは風が吹く時などは、ブレるリスクが大きくなります。

本来、三脚はカメラを固定するものです。しかし、脚がたわんだり、センターポールにガタがあると、三脚本来の意味がなくなってしまいますね。

 

ということで、全体的に造りがあまり良くなく、剛性が高くありません。価格的に仕方ない部分もあるかもしれませんが・・・。

高さについて

センターポールを使わずに脚を全段伸ばした時の高さは142cmです。この状態でカメラを付ければ、身長174cmの私でほぼアイレベルになります。十分な高さです。

センターポールを伸ばせば168cmまで高くなりますが、安定性の問題でやめた方が良いでしょう。

最低高は57cmです。しかし、ショートポールが付属しているので、これに取り替えればさらに低くなります。

ペタンと地面から十数cmまで低くなります。

なので、かなり低い位置から、目線以上の高い位置まで幅広く使えます。

そして、畳んだ際は49cmです。

この場合は脚を逆折りにするような感じです。雲台のが邪魔になって完全には閉じませんが、問題ないレベルかと思います。

その他について

あとはこの三脚は、一脚になるというギミックがあります。

脚が1本ネジで外れるようになっているので、それをセンターポールとネジで繋げます。

これ一脚のできあがり。

しかし、個人的にはどうかと思っています。というのも、三脚のユーザーの中で、一脚も使うという人は多くはありません。また、一脚を使う人は、しっかりとした一脚を買うでしょう。

なので、中途半端な仕様になってしまうかなと思います。それなら余計な機能は付けずに、しっかり三脚に徹する方がメリットが大きいかと。

ただし、中には両方使うという人もいるでしょうから、そう言った人には便利な機能でしょうね。

自由雲台ついて

自由雲台はボール径36mm耐荷重8kgです。アルカスイス互換になっています。

フルサイズミラーレスであるZ6(重さ約675g)とZ14-35mmF4(重さ約485g)を載せてみます。

合計1160gですが、しっかり固定できます。

なので、特別重たい機材や、望遠系のレンズでなければ問題ないでしょう。

しかし、低温化だとグリスが硬くなり、動きが渋くなる傾向です。

どういう人に向いているのか

実際に手にしての個人的な考えですが、この三脚はライトなユーザー向けです。旅行で記念撮影の際にちょっと使う人とか、普段は9割以上手持ちだけど稀に三脚を使いたい時がある人とか。

なので、私のようにがっつり三脚を使い写真を撮る人には向いていません。

普段は三脚を全然使わないけど、あれば便利な時もあるよねくらいの人向けです。

三脚 カーボン 4段 全高168cm 一脚可変式 耐荷重12kg 中軸倒置可 自由雲台 軽量三脚 TC2534 三脚ケース付き K&F Concept「メーカー直営店」

 

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まとめ

安価で良い製品が増えると良いですね!

色々と期待したいところです!


  1. PAE より:

    三脚はGITZOにしておけば間違いはないよ。
    今までに HAKUBA SLIK VELBON KENKO 等10台以上使ってきたが、国産品は数年も使用すればガタが来るし、その時は既にモデルチェンジされていてメンテナンス部品が調達できなくなり使用不可能に。
    その点GITZOはカーボンの最初のモデル G1228(1994年輸入第二弾を購入)が今でも何の問題もなく稼働中。メンテナンスをしてやればまだまだ使用可能。このあたりが国産品とのコンセプトの違い。結局長く使えるのでコスパ最高である。ちなみにGITZOは2・2・3・3・3・4・5型と7本所有。撮影目的によって使い分けている。

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