待望の新製品、「ニコンAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」が発売されますね。旧製品が2009年発売なので実に7年振りのリニューアルです。
なんか色々と凄いらしいですね。
私は2016年7月に70-200mmf4を購入しています。これにした理由は軽量コンパクトだからです。登山で持ち運ぶので。あとコスパ抜群だからです。
70-200mmf4を買って本当に良かったです。
望遠レンズは便利ですよね。風景の好きな部分を切り取れます。私は広角好きですが、最近は望遠域を使うことの方が多いくらいです。
それで、やはり新大三元レンズが気になる訳です。登山では70-200mmf4を使って、車移動の時は「ニコンAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」を使う。
いいですね。贅沢。
果たして、新製品「ニコン AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」は旧製品「ニコン AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8 G ED VR II」から何が進化して凄いのか!?
そして、すでに「ニコン AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR」を持っている私がこれを買うだけの価値があるのか!?
「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」は何が進化したのか??
旧製品である「ニコン AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8 G ED VR II」(以下、旧大三元)、さらに「ニコン AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR」(以下、小三元)と比較しながら見てみたいと思います。
Eタイプ
旧大三元と小三元はGタイプのレンズになります。
Gタイプとはレンズに「絞りレバー」があり、それをボディー側で機械的に動かして絞り羽根を制御するレンズです。分かりにくいですが、レンズのマウント側にスライドして動く「絞りレバー」が付いています。
これですね。レンズそのものでは「絞りレバー」を動かせなく、ボディー側の力で動かしてやります。
一方で、新大三元はEタイプのレンズです。Eタイプには「絞りレバー」がありません。その代わりに電気信号によって絞りを制御します。
なので、Gタイプのようにボディー側で絞りを動かすのではなく、レンズ側に独自駆動する絞り羽根ユニットを搭載させています。
どうやらEタイプの方が高精度らしいですね。
ただ、私はどっちのタイプも使っていますが、違いを感じたことは全くないですね。なので、これはどちらでも良いかと・・・。
しかしながら、連写したり、テレコンを付けた際にはメリットがあるようですよ。
卓越した描写性能
使ってみないと分からないことですが、特に解像力がいっそう増しているようです。
蛍石レンズ、高屈折率(HRI)レンズ、EDレンズ、さらにナノクリスタルコートと色々と描写性能を良くする要素がてんこ盛りです。
特に、蛍石(けいせき)は旧大三元にも小三元にも使われていません。ニコンのレンズ群を見ても超望遠レンズの一部にしか採用されていませんね。
こんな素材です。とても高価らしい。レンズ名の「FL」とはこのことを指しています。
なんで蛍石を使うのかというと、蛍石は色収差(色のにじみ)を極めて効果的に補正することができるからです。あと、軽いのでレンズの軽量化にも貢献します。
やはりカリッと写る方が良いですよね。
ちなみに、私の使っている小三元も描写性の評価が結構高いです。確かに、カリッと本当に良く写ります。写りには満足しています。
ただ、場合によって遠景の描写などが若干甘いかなと思うこともあるのは事実です。
旧大三元や小三元に比べて、新大三元がどれ程よく写るのか気になります。きっとさらに良いのでしょうね。
最短撮影距離と最大撮影倍率
新大三元は最短撮影距離1.1mで最大撮影倍率0.21倍です。
一方で、旧大三元は最短撮影距離1.4m、最大撮影倍率0.11倍なので大きく進化していますね。新大三元は旧大三元よりも被写体を倍近く大きく写すことができます。
ちなみに、小三元は最短撮影距離1m、最大撮影倍率0.27倍ですが、これに比べても殆ど劣らないと言えますね。
「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」はちゃんと旧大三元の弱点を補強してきましたね。
防塵防滴
実は、ニコンのレンズが公式に防塵防滴を謳うのは「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」が初めてです。
レンズ鏡筒の可動部分に埃や水滴の侵入を防ぐシーリングがなされています。
さらに、レンズ鏡筒にはマグネシウム合金製部品が採用されており高い堅牢性を実現しています。
もともとニコン製品は頑丈ですがこれは頼りになります。レンズをぶつけてしまったり、過酷な環境で使用することも少なくないですからね。
また、レンズには独自のフッ素コートが採用され埃や水滴が付着しにくく、もし付着しても拭き取りが容易らしい。
旧大三元も防塵防滴っぽい感じではありましたがどれ程違うのか・・・。ちなみに、小三元はちょっと頼りないですね。雨とかで濡らしたらダメな感じです。
でも、なぜここに来てニコンは公式に防塵防滴を謳うようになったのだろう・・・!?
大きさ重さ
新大三元はフィルター径77㎜で、大きさ88.5×202.5mm、重さ1430gです。旧大三元(1540g)よりも110gも軽いです。大きさはほぼ同じ。
これは軽量な蛍石レンズやマグネシウム合金が使われているためでしょうか!?
一方で、小三元(78×178.5mm、重さ850g)と比べると遥かに大きく重いですね。
ここがネックなところです。
やはり小三元は軽くて取り回しがよいです。1kgを超えるような重いレンズは扱いに何かと気を使います。
車移動して三脚を立てて撮影みたいな方法ならそこまで関係ないかもしれませんが。
その他の点では、新大三元は4つのフォーカス作動ボタンが付いていたり、ズームリングをピントリングの位置が変わったりと操作性が少し変わっています。
それで、「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」を買うのか!?
現在、旧大三元が23万円くらいで新大三元が29万円くらいです。その差6万円です。
確かに6万円は大きな金額ですが、今から旧大三元を買うのなら新大三元の方が良いのではないかと個人的には思います。どっちにしろ大きな金額なのでここは妥協しない方が良いですよね。
新大三元は旧大三元の弱点を埋めつつしっかり進化していますし。この点で差額分の価値は十分ありそうです。
一方で、70-200㎜F4(15万円くらい)とは倍近く価格差がありますね。これは大きな差です。
F2.8の明るさが欲しい明確な理由(屋内でシャッター速度上げたいとか)があれば新大三元でしょうが、そうでなければ70-200㎜F4も優秀なレンズなのでこちらの選択もありなのではないかと。
確かに、F2.8の薄い被写界深度は風景写真でも魅力的ですが、F2.8とF4の1段分の明るさとの引き換えに倍の価格と重さですからね。費用対効果が・・・。
また、描写(解像感)などに多少の違いがあったとしても今は現像ソフトが優秀です。
シャープネスを掛けたり、Psでハイパスフィルターを使って見た目の解像感を上げることもできます。Nik Collectionの「Sharpener Pro」もかなり良いです。
ただし、こういった現像ソフトに頼らなくても70-200㎜F4は十分満足いく写りですけどね。もちろん、予算と重さを全く気にしないのなら「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」でしょうけど。
ちなみに、私は欲しい機材を一通り揃えて、70-200㎜F4に大きな不満が出た時に新大三元に買い換えようかと思います。今のところはないですね。
まとめ
「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」を欲しいのは間違いありませんがちょっと高価ですよね。
今から望遠大三元を買うというのであれば良いかもしれませんが、私はまだまだ小三元の方に活躍してもらいます:)
記事の途中までは今回も購入するのかと思っていましたが、さすがに見送りなのですね。
購入したいと思った時には価格も少しは下がると思いますので
その頃が買い時なのかもしれませんね。
これ買うなら来年に出る予定のD810系の後継機を買った方が良いのかもしれませんね^^
それにしてもニコンはどこまで庶民の購入欲を高めるのでしょうか(笑)
これは個人的な感想ですが、キャノンの5D4が予想よりスペックアップしなかったので、ニコンには良い意味で期待を裏切る程のハイスペックを期待しています。
もちろん値段は据え置きか若干アップを願いたいものです。
morinokoeさん
コメントありがとうございます!
レンズ魅力的ですけどね!D810後続機に温存しておきます笑
うまこと物欲を刺激してきますよね、尽きることがないです・・・。
価格はキャノン5D4も合わせてくるのではないかと・・・。
5000万画素との噂もありますが3000万画素くらいにしてほしいです:)
おお!さすがはワイズカメラさん!Σ(゚Д゚)
目の付け所が違いますね笑
これは、買うしかないレンズですよ。
と言いながら、TAMRONの70-200mmが安くなるのを待ってるちかPhotoです(*^^*)
蛍石は600mmf4でも使われてたりと、軽量化ができるそうですね!
詳しくはわからないので、多くは語りませんが…
個人的にはPC-E19mmがかなり気になっています(*´∀`)
ちかPhotoさん
コメントありがとうございます:)
ほしいですけどね、高すぎます笑
タムロン70-200㎜F2.8もいいレンズですよね:)
PC-E19mmも見た目かたしですごいですよね!
値段はもっとすごいですが・・・!
風景写真としては自然道の移動を伴いますので三脚を使って撮るにしても、実質的に手持ちできる重さが限界でしょうか。私がお店で試した感じでは今の大三元望遠に80-400が限界で、200-500は無理でした。でも先週400mmF2.8を手持ちでコスモス撮ってる人に出会いました。重さ3800gなんですが・・・あんな小さい花にピント合うのでしょうか。
私は単純に200じゃまだ足りないので80-400が欲しいんですが、70-200にテレコンを付けるという選択肢もあるわけでその辺が悩まし・・・くないですね。先月20mmF1.8の単焦点買ってお金がないので当分は眺めるだけです・・・。
Labattさん
コメントありがとうございます:)
200-500はそこまで高価ではないし、魅力的なんですけどね。2kgは重いのですよね。
80-400も魅力的です、大三元じゃなくてこれでも良いのではとも思います。明るくはありませんが。
400mmF2.8手持ちで花撮影ですか・・・。半年くらいジムでトレーニングが必要になりそうです!
テレコンは色々面倒だったりしますよね、難しいところです。
20㎜F1.8買われたのですね!羨ましいです笑、いいレンズのようですよね:)