読了時間5分
時間軸が変わる映画って好きです。
構成に凝っていて、見ているうちにパズルのピースがはまっていくような感覚がいいです。
私が見て良かったと思うものをご紹介したいと思います。
バタフライ・エフェクト
https://www.youtube.com/watch?v=uG_i9brhNAk
あらすじ、「過去に戻って現在、未来の出来事を変えることができるエヴァン(アシュトン・カッチャー)。彼にはケイリー(エイミー・スマート)という幼馴染がいたが、時が経ちケイリーとエヴァンは全く別の道を歩んでいた。エヴァンはケイリーや自分を救うために過去に戻り、未来を変えるが・・・ 」。
あらすじを読んだ時に、こういう設定の映画はちょっとな・・・と思いましたが、とても面白かったです。バタフライ・エフェクトとは「ブラジルで一匹の蝶が羽ばたくとテキサスで竜巻がいこるか?」という言葉に由来し、ほんの些細な事柄が徐々に大きな現象につながるかもしれないという、カオス理論での予測困難性を表す言葉です。
小難しいですが、映画もこの言葉の通りに予想外のことが連発します。ストーリーも徐々にスピード感が増しどきどき見れます。
誰しも、あの時こうしておけば良かったな・・・ということが1つや2つはあるはずです。でも、もしそうしていたとしても、自分が思うような結果にはならなかったかもしれないなと、この映画を見て思うのです。意外に、その時選択したことがベストだったかもしれません・・・。
ちなみにこの映画は、2と3がありますがイマイチです。
インターステラー
https://www.youtube.com/watch?v=huNTmixOjnM
あらすじ、「近未来、地球規模の食糧難と環境変化によって人類の滅亡のカウントダウンが進んでいた。そんな状況で、あるミッションの遂行者に元エンジニアの男が大抜てきされる。そのミッションとは、宇宙で新たに発見された未開地へ旅立つというものだった。地球に残さねばならない家族と人類滅亡の回避、二つの間で葛藤する男。悩み抜いた果てに、彼は家族に帰還を約束し、前人未到の新天地を目指すことを決意して宇宙船へと乗り込む。・・・」。クリストファー・ノーラン監督。
「近未来、地球規模の食糧難と環境変化によって人類の滅亡・・・」という時点で、またこのパターンかって思うかもしれませんね・・・。私もそうでした。しかし、この映画SF要素よりも感動要素の方が多いです。
主人公クーパー(マシュー・マコノヒー)と娘ブランド(アン・ハサウェイ)との間で使われる印象的な言葉があります。「愛だけが時間と空間を超えられる」です。
主人公はこの言葉に支えられ、途方も無く広大な宇宙の果てで、想像も出来ないような困難の中を突き進みます。地球に残った娘も、この言葉を頼りに、莫大な時間を掛け重力理論を構築していきます。特に主人公の姿は圧巻で、真面目に心の中で応援してしまいました。
そして、この映画、スペースSF映画なのにリアルなんです。まず、登場人物の心理描写がリアルです。様々な人間が登場しますが、極限状態では人間こうなるんだなと思います。人間の等身大の姿です。この心理描写にぐっと引き込まれます。無機質で冷たい宇宙のなのかに、人間らしさが感じられるのです。
そして、「重力が強ければ強いほど、時間の流れが遅くなる」という相対性理論など物理学にちゃんと基づいて描かれていて、そこもリアルです。映像もリアル。
見たらどっと疲れますが、おすすめです。
インセプション
あらすじ「コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる優秀な人材だった。彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、やがて国際指名手配犯となってしまう。そんなある日、コブの元に“インセプション”と呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。・・・」。クリストファー・ノーラン監督。
複雑ですが、わかってくると急に緊張感が増します。他人の夢に潜り込む。そして、さらにその夢の夢に潜り込む・・・そうして夢の階層をだんだん深くしていきます。夢の階層が深まるほど、時間の流れがゆっくりになる。この発想と奇抜な映像がすごいです。どんどん引き込まれます。
終盤になるにつれ歯車が合っていきます。そして最後のシーン。コブ(レオナルド・ディカプリオ)がまわしたコマは倒れるか倒れないのか・・・。
細かいことを考えれば考えるほど難しくて深みにはまります。特に、コブとモル(コブの妻)の間のこと。この映画は二人のラブストーリーだと言う人もいますが、私には謎です。
いずれにせよ一見の価値はあると思います。
メメント
https://www.youtube.com/watch?v=91QGubnDHSs
あらすじ、「主人公レナードは前向性健忘(発症以前の記憶はあるものの、それ以降は数分前の出来事さえ忘れてしまう症状)という記憶障害がある。彼は、殺された妻の復讐のために犯人を捜索している。しかし、記憶障害のために10分で記憶がすっかり無くなり、いちいち初めから周囲の世界を理解し直さなければならない。そして、主人公はポラロイド写真のメモとタトゥで記録を残し、記憶に継続性をあたえ、妻殺しの犯人を追っていきます・・・ 」。これもクリストファー・ノーラン監督。
冒頭に主人公が男を射殺するシーンから始まります。映画は、どういう経緯で主人公が男を殺さなければならなかったのかを明らかにするために、時間を遡っていくというスタイルです。時間が細切れに遡るので、頭がごちゃごちゃになりますが、だんだん分かってくると見入ってしまいます。
レナードはその記憶障害のために、さまざまな人に利用されてしまいます。しかも、事件の真相を知ると、なんだかレナードが哀れに思えてきます。ただ結局、復讐を生きがいにすることを選択しているのは彼自身であって、その点に狂気も感じます。この先、彼はどうなっていくのか・・・。
それにしても、クリストファー・ノーランすご過ぎ。
ミッション:8ミニッツ
あらすじ、「シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破事故が起こり、事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動。爆破犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、犯人を見つけ出すという任務遂行のため、軍のエリート、スティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)が選ばれる。事件の真相に迫るため何度も8分間の任務を繰り返す・・・」。とてもテンポの良い映画です。
ミッションを失敗すれば同じ8分間を何度も繰り返します。なんども繰り返す度に、状況を学習し、同乗者の人々とコミュニケーションを深めていきます。そうしていくうちに、同乗者と親近感が増していくんですが、結局8分後死んでいく・・・。
過去は変えられない。ミッションは、もう起きてしまった列車爆破事故を防ぐことではなく、犯人を捜すことであって、誰も助けることは出来ません。こうして、主人公の苦悩は深まっていきます。
「あと人生が8分だったら何をしたい?」。人生選択の連続です。人生の分岐点は無数にあり、今この瞬間でも他の人生の可能性はありえるわけです。
死ぬ運命にある人を救いたい・・・主人公は8分間を繰り返し、他の可能性を懸命に探っていきます。その描写に感動します。
単なるSF映画ではなく、人間の生き方のような大きなテーマを含んでいます。もう一回みたいです。
オール・ユー・ニード・イズ・キル
あらすじ、「近未来の地球。侵略者の激しい攻撃に、人類は滅亡寸前にまで追い込まれていた。広報担当で戦闘素人だったウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)は、あるきっかけで戦前に送られあっけなく亡くなる。しかし、タイムループの世界にとらわれ、戦闘と死を繰り返す。そんな中、エリートカリスマ軍人リタ・ヴラタスキ(エミリー・ブラント)と出会ったケイジは、彼女と一緒に何度も戦闘と死を繰り返しながら戦闘技術を向上させていく」。
同じ時間を繰り返すという点で「ミッション:8ミニッツ」に通じる部分があります。映像もインパクトがあり、迫力も半端ないです。戦闘シーンでは思わず声を出しそうになります。
印象的なのが、ヘタレだった主人公が修羅場を潜り抜けていくうちに、別人かのように生まれ変わるところです。めっちゃかっこよく生まれ変わります。
現実世界の戦闘=社会にもまれていくうちに、こんなんになれるんでしょうか・・・!?
難しいことを考えずに楽しめます。
まとめ
映像も迫力があり、内容も引き込まれるのもばかりです。
「インセプション」や「メメント」は頭を使いますが、内容がわかるとスカッとします。
「インターステラー」は映像やストーリーのどれをとっても圧巻です。とても良かったです。
「ミッション:8ミニッツ 」、「バタフライ・エフェクト」は恋愛映画としても見れます。感動します。
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」は余計なことを考えずに楽しめます。