フィルター類 機材

「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」をレビューしてみる。REVORINGシリーズについて。

投稿日:2021年1月12日 更新日:

クラウドファンディングで注目を集めていたH&Yの「REVORING」。私も以前から支援しておりました。

それで、REVORINGとPL・可変NDフィルターが一体化された「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」が、やっと手元に届いたのでレビューしてみたいと思います。

ちなみに、コロナなどの影響で出荷が遅れており、支援者には1月中には出荷完了予定、事前注文者には1〜2月にかけて出荷予定らしいですね(場合によってはもう少し遅れるかもとのこと)。ちょっと時間がかかるようです。

販売ページはH&Yフィルターから。

REVORINGシリーズについて

REVORINGとは!?

香港のメーカーであるH&Yフィルターが開発した「REVORING」。これは簡単にいうと可変式ステップアップリングです。

異なるレンズ径の間でフィルターを使い回す方法としてはステップアップリングがあります。これにより1枚のフィルターを使いまわせるので非常に経済的。しかし、正直なところ脱着が手間ですし、リングが増えるとごちゃごちゃして邪魔です。

そこで、可変式ステップアップリングであるREVORINGを使えば、ステップアップリングの欠点は一挙に解決できます。

REVORINGは絞り羽根のように口径を可変させることが可能で、1枚で複数のレンズに対応可能になります。

なので、ステップアップリングを複数持つ必要がなくなる。しかも、脱着が簡単。画期的ですね。

REVORINGのサイズ5つ

REVORINGには5つのサイズ展開があります。

  • 37~49mm
  • 46~62mm
  • 52~72mm
  • 67~82mm
  • 82~95mm

自分の持っているレンズに適したサイズを選びましょう。

私はNikon70-200mmF4が径67mmで最小、Z14-30mmF4が径82mmで最大なので、67~82mmのREVORINGを選べばOKです。

REVORINGの種類について

REVORINGにはいくつかの種類があります。

  • REVORING
  • REVORING Vari ND3-ND1000 CPL
  • REVORING & MRC CPL
  • REVORING & MRC Night Filter

これから増える可能性もありますが、現状はこの4シリーズです。

まずは、「REVORING」だけのシリーズ。手持ちのNDフィルターやPLフィルターを使う人向けです。価格も安いので導入しやすいですね。

「REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」はREVORINGと可変ND(3-1000)・CPLが一体化されたシリーズです(分離不可)。1枚で多くのシーンに対応可能な万能タイプです。しかも、一体化型なので薄枠でケラレにくいメリットもあります。

そして、「REVORING & MRC CPL」はREVORINGとCPLがセットになったシリーズ、「REVORING & MRC Night Filter」はREVORINGと光害カットフィルターがセットになったシリーズです。こちらは一体化されてません。

 

今回は可変ND・CPLの一体化型である「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」のレビューです。

「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」をレビュー

見た目と造りについて

見た目はこのような感じです。

直径は約10.8cm(自分で計測)。

特性上ややゴツいですが、これらの機材が一つにまとまっているのは単純に凄いと思います。機材をコンパクトにできますね。

造りについては金属製でかなりしっかりとした印象。しかも、防塵・防滴性能もあるようです。

全体的に安っぽさみたいなものは一切なく、満足感が高いです。

使い勝手について

使い方は簡単で、REVORINGを回すと、絞り羽根のように口が開閉します。それで、開いた状態でレンズに被せ、手を離すだけです(バネで自動で閉まる)。

簡単なので手袋を履いていても操作可能(手袋の厚みにもよりますが)。しかも、しっかり固定されるので落下の心配もありません。

普通のフィルターのようにネジをくるくる回す必要がないので圧倒的に楽で速いです。フィルターのネジが上手くハマらないことが多々ありますが、あれが本当に煩わしかったので、REVORINGは非常に楽で助かります。

そして、可変NDとCPLを回転しやすいようにノブがついています。

可変NDのメモリーもついているので、効果を調整しやすいかと思います。

ということで、使い勝手は非常に高いです。

作例について

まだ作例は殆ど撮れていませんが、順次アップして行きたいと思います。とりあえず1枚。

これは焦点距離30mm、F11、ISO50、SS10秒で撮影。ND32相当を使用しています。

この場合だと減光ムラはそれ程気になりません(減光ムラについては下記します)。色被りはやや青緑に被るようですが、わずかなので補正は簡単です。また、解像感の低下なども、ほぼないと思います(Z6とZ14-30mmF4使用)。

こうした撮影ではシャッター速度は短いと動きが出ず、逆に長過ぎてもダメなので、減光効果を簡単に調整できる可変NDのメリットが大きいです。

また、この時は氷点下20度だったのですが、REVORINGは手袋をしたまま素早く脱着できるので、操作性のメリットは大きいと感じました。

「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」の気になる点

ケラレについて

若干の厚みがあるので広角だとケラレる可能性があります。

「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」の場合、Z14-30mmF4で使うと焦点距離15mmまでケラレます。

このような感じ(14mmで撮影)。

16mmだとケラレません。

これが16mmで撮影。ケラレていませんね。

「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」は一体化型なので比較的薄枠です。もし、「REVORING」と他のNDやPLを重ね付けすると厚みが増すので、もう少しケラレるかもしれませんね。この点は注意が必要かと思います。

減光ムラについて

可変NDの減光ムラについてですが、ND3-1000という高濃度まで対応なので、やはりX字状に減光ムラが発生します。減光ムラはND効果を強めた際に出やすく、また広角ほど目立つ傾向にある。

では、減光ムラについて確認してきましょう。焦点距離16mmで撮影しています。

ND8(メモリ3)。

左上、右下部分でやや暗い様子です。しかし、これくらいな問題なく使えるでしょう。

ND32(メモリ5)。

減光ムラが確認できます。ただし、上にアップした1枚目の作例はND32相応で撮影していますが、焦点距離30mmで撮影していることもあり、減光ムラはそれほど気にならないかと思います(減光ムラは広角ほど目立つ)。とは言うものの、使うシーンによっては気になるかもしれませんね。

次に、一気に減光効果を大きくして、ND500相当。

ND1000(最大)

流石にND効果を強くすると、風景写真で使うのは厳しいですね。なので、強い減光効果はおまけ程度に考えると良いかもしれません。

 

ただし、焦点距離を長くすると減光ムラは目立たなくなります。ND500相当にし、焦点距離を伸ばして行きます。

焦点距離24mm。

焦点距離35mm。

焦点距離50mm。

焦点距離70mm。

焦点距離50mmくらいから問題なさそうです。標準以上であれば減光ムラはそれ程気にならなくなるでしょう。

 

ということで、可変NDを使う時は、減光ムラに注意する必要があります。

ちなみに、可変NDは構造上、減光ムラは避けられないようです。私は複数のメーカーの可変NDを使ったことがありますが、どのメーカーも同じ傾向でした。

また、可変NDはスチル撮影の他、動画撮影で重宝することが多いようですね。私は動画を撮らないので分かりませんが・・・。

可変ND+CPLの組み合わせについて

NDフィルターを使う際に、必ずしもCPLを使うとは限りません。NDとCPLを組み合わせて使うのは、個人的には半々くらいかなと思っています。

なので、NDとCPLを一体化しなくても良いのでは!?と思わなくはないです。そういった方は「REVORING」だけ購入して自分でフィルターを組み合わせたり、「REVORING & MRC CPL」を購入すれば良いのかなと思います。

ただ、「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」の汎用性の高さは素晴らしいな思います。

 

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まとめ

「H&Y REVORING Vari ND3-ND1000 CPL」は使い勝手が非常によく、汎用性も高いです。

ただし、減光ムラなどの欠点はあるので、その点を承知の上で使うと良いかと思います。


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