フィルター類 機材

K&F Conceptの可変NDフィルター(ND2-32 )のレビュー。可変NDフィルターは使えるのか。

投稿日:2019年6月29日 更新日:

今回はK&F Conceptさんから「NDフィルター 82mm 可変式 X状ムラなし ND2-ND32フィルター 」という商品をご提供して頂いたので詳細にレビューします。

参考になるよう率直に書きたいと思います。

可変NDフィルターについて

可変NDフィルターとは

可変NDフィルターは、濃さを変えられるNDフィルターです。

仕組みは2枚のガラスが重なっており、くるくる回すと減光効果が変化するようになっています。

このような感じ。これ同じフィルターですよ。

今回のものはND2-ND32までの範囲で使用可能となっています。中にはND2-ND400みたいな広い範囲を使えるものある。

 

それで、なぜこれが良いのか。

可変NDフィルターのメリット

基本的にNDフィルターは使用するシーンに応じて濃さを変える必要があります。暗い場所なら薄いND2とかND4で十分ですし、明るい場所なら濃いND32やND64が必要です。

なので、様々なシーンで撮影しようとすると、普通のNDフィルターだと何枚も必要になってきます。また、撮影中に何度も付け替えることも多いです。

これを可変NDフィルターなら解消してくれます。ND2-ND32で可変だと、普通のNDフィルター5枚分(ND2、4、8、16、32)に相当します。それだけ費用も抑えられるし、持ち運びの点でも優位です。また、リングを回すだけで減光効果を調整できるので、フィルターの付け替えもしなくて済みます。

さらに、ピントを合わせる際にも、減光効果が濃いと上手くAFが働かないことがありますが、可変NDフィルターなら減光効果を薄くもできるので、フィルターを付けていても、しっかりAFを効かせることができます。

 

可変NDフィルターには以上のようなメリットがあります。

可変NDフィルターのデメリット

上記したようなメリットがある一方で、可変NDフィルターにはデメリットもあります。

主なデメリットが、

  • 色被り
  • 減光ムラ
  • 解像度の低下

です。

NDフィルター全般に言えることですが、色被りのデメリットがあります。このために、意図せずに写真が黄色っぽくなったり、青っぽくなってしうことがある。特に、可変NDフィルターは色被りが大きいと言われています。

また通常、NDフィルターは画面全体で均一に減光されます。しかし、可変NDフィルターの場合では、減光にムラが出来てしまい、変な影が写真に写ることがあります。特に、ND2-ND400みたいな濃い可変NDフィルターに起こりやすいと言われています。

さらに、可変NDフィルターはガラスが2枚重なっています。そのために解像度への影響が大きいと言われている。解像度の低下ですね。

 

なので、今回のレビューではこの点を中心に検証してみたいと思います。では、K&F Conceptの可変NDフィルターのレビューをしていきましょう。

K&F Conceptの可変NDフィルターのレビュー

外観

外箱はやや汚れていますが、個人的には箱は気にしません。

蓋がマグネット式になっていて高級感はありますね。

中身はこのような感じです。

プラスチックケースに可変NDフィルター(ND2-ND32)です。

中身には一切汚れなどはありませんでした。

フィルター自体にはメモリが付いており、減光効果が分かりやすいようになっています。

今回は径82mmのフィルターですが、見た目は一回り大きく径95mmくらいに感じます。というのも、可変NDフィルターは厚みがあるので、ケラレ防止のために大きな作りとなっているようです。

Nikon Z14-30mmF4に付けて見ましたが、レンズフードは付けられないです。ただし、焦点距離14mmでもケラレは一切ありません。

レビューの前提

機材はZ6にNikon Z14-30mmF4を使用します。

レビューするフィルターはこれです。

NDフィルター 82mm 可変式 X状ムラなし ND2-ND32フィルター 薄型 減光 レンズフィルター K&F Concept【メーカー直営店】

撮影はRAWで撮り、Lightrooにて手を加えずJpegへ書き出しています。

 

では、前置きが長いですが、実際に画像を比較していきましょう。

可変NDフィルターの精度は正しいか?可変NDフィルターの色被りは?

まずは減光効果の精度と、色被りについて見てみます。

撮影はマニュアルを使いました。焦点距離30mm、F8、ISO100にて、減光効果に応じてシャッター速度を1段づつ変化させています。WBは5000Kで固定です。

 

フィルターなしから、ND2、ND4、ND8、ND16、ND32相当まで一気に画像を見てみましょう。

いかがでしょうか。

可変NDを付けると黄色に被るようです。それから分かりにくいかも知れませんが、ND2はやや暗く、それ以降はどんどん明るくなっていきます(シャッター速度は正確に1段づつ変化させています)。

ヒストグラムを見比べてみます。

やはり、黄色と緑色に被るようですね。明るさも一定ではありません。

ただし、この程度であればRAW現像でカバーできるかなと思います。ただし、色被りの除去は厄介なので、無いに越した事はありません。

 

一応、Kenko製の固定式ND16かあるので、可変式ND16相当と比較してみます。

Kenko製のNDフィルターは固定式だけあって、色被りも少なく、減光効果も正確なようです。

ヒストグラムの比較。

K&F Conceptの可変NDフィルター(ND16相当)とkenko ND16はカメラの設定は全く同じですが、写真には大きな違いがありますね。kenko ND16はやや青被りしますが、色被りの程度はK&F Conceptの可変NDフィルターほどではありません。

 

ということで、K&F Conceptの可変NDフィルターは減光効果が一定ではなく、色被りもそこそこあります

可変NDフィルターの減光ムラは?

これも撮影はマニュアルを使いました。焦点距離14mm、F8、ISO100にて、減光効果に応じてシャッター速度を1段づつ変化させています。

とりあえず室内にてクローゼットの扉を写してみます。フィルターなしからND32相当まで画像を並べてみます。

見ての通り、ND効果が濃くなるにつれて、減光ムラが出来ているように思います。

フィルターなしとND32相当の画像を比較。

やはり影ができていますね。

この部分です。

もしかしたら室内だったのが良くないのかもと思い、屋外でも確認してみました。

 

カメラの設定は先ほどと同じです。では、ND2相当からND32相当まで画像を見てみましょう。

やはり減光ムラが確認できます。

フィルターなしとND32相当で比較。

違いますね。

どうやら中央部に影ができて、左右の端の方は減光効果が低下するようです(下はND32相当で撮影した画像)。

なので、左上の方の空がしっかり減光されておらず、白トビ気味になっています。その割に中央部は暗いです。Lighroomでハイライトを落としてみても、階調は戻りませんでした。これは大きな欠点だと思います。

減光効果が一定でないと上記したのは、この減光ムラの影響もあるのかも知れませんね。

 

ということで、K&F Conceptの可変NDフィルターはND効果を濃くしていくと減光ムラが発生します。特に、減光ムラにより白トビのリスクがあるのは大きな欠点だと思います。

可変NDフィルターの解像感は?

次に、解像度の比較です。

下のような画像を撮影し、フィルター有り無しで等倍比較します(印の部分)。設定は焦点距離14mm、F8、ISO100です。ピントは中央部に合わせています。

また、可変NDフィルターはND32相当に設定しました。シャッター速度が低下することで、被写体ブレのリスクがありますが、この日はほぼ無風で問題ありません。

 

では、中央部の比較です。

いかがでしょか。

個人的にははっきりとした違いはないように思います。

 

次に遠景部です。

どうでしょうか。

個人的にはフィルターありの方が、明らかにモヤっとしているように思います。解像度が低下しているようです。

私は普段、角型フィルターを使っていますが、遠景でこのような解像度の低下を起こした事はありません。これはおそらく可変NDフィルター特有のものだと思われます。

 

ということで、K&F Conceptの可変NDフィルターは少なからず、解像度の低下を起こすことがわかりました。

総じて

K&F Conceptの可変NDフィルター(ND2-ND32)は全体的に厳しい結果となりました。

ただ、可変NDフィルターが便利なのは間違いありません。なので、NDフィルターをちょっと使ってみたいという方には良いかも知れませんね。

本格的に撮影したい方には固定式のNDフィルターをオススメします。
参考:NDフィルターが欲しい。NDフィルターの選び方とおすすめNDフィルター。

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まとめ

やはり可変NDの技術はむずかしいのですね!

便利なのは間違いありませんが!


  1. 摩耶 より:

    記事タイトルと冒頭、
    K&F Conceptでは…?

    • ワイズカメラ より:

      摩耶さん

      ほんとですね笑
      教えて頂いてありがとうございました!修正しました:)

  2. Labatt より:

    可変フィルターは色被りする、という事で端から眼中になかったのですがこうやって実際、検証していただけると助かります。私の印象だと思ったほどは悪くないという感じです。ただ実際影響が存在するとなるとやはりまだ手は出しにくいですね。NDを使うシチュエーションとしては水を撮るか、空を撮る可能性が高いかと思いますので青被りならまだ影響も少ないんですけどね。夕空なら黄色被りもまだありでしょうか。

    • ワイズカメラ より:

      Labattさん

      ND2-32までだったから、まだ良かったのかもしれませんね。これがnd2-400とかならもっと影響ありそうです。

      減光ムラはレタッチでも対処しにくいので、使いたくないなと思いました。
      確かに夕空ならありかもしれませんね。色かぶりなら取ろうと思えば、レタッチで取れますし:)

  3. mickey より:

    偏光レンズのサングラスで、液晶画面を見ると色ムラが
    見えますが、首を斜めにすると色むらと暗さが変化します。
    液晶の偏光フィルターとサングラスの偏光フィルターが作用して
    可変NDフィルターのようになります。

    以前は、車の液晶についてる偏光フィルターを剥がして
    裏返しにして、白いバックに黒文字を、黒バックに白文字に
    変えたりしてカスタマイズしてました。

    • ワイズカメラ より:

      mickeyさん

      原理的にムラは避けられない感じなのですかね・・・。
      ムラは厄介そうです。

      そんな裏技があるのです!しりませんでした笑

      可変NDは本当に便利なんですけどね、ちょっと惜しいです!

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