2017年4月12日にNikon(ニコン)D7500が発表になりました。
発売は2017年6月予定とのこと。
D7200の次はD7500でしたね。
それで、D7500がどんな一眼レフカメラとなったのか・・・!?、主要な部分をD7200やD500と比較しながら探っていきたいと思います。
個人的な感想では、スペック的にはD7500は単純にD7200の上位互換とは言えないと感じまいした。今までのD7000系とは少し外れている印象です。
一方で、DX機フラグシップであるD500から引き継いでる部分もあるようで、D500の下位互換っぽいなという印象も受けました。
価格は18-140レンズキットで約17万円、ボディでも約14万円らしく高いですね・・・。
目次
ボディについて
ボディについてですが、まずは重さと大きさを比較してみたいと思います。
- D7500・・・約135.5×104×72.5mm 約720g
- D500・・・約145×115×81mm 約860g
- D7200・・・約135.5×106.5×76mm 約765g
D7500の大きさはほぼD7200と同じ大きさと言えます。重さは45gと少しだけ軽くなっています。D500とは一回り小さくなり、また120gほど軽量化されています。
ちなみに、D7500にはD500と同様に高剛性炭素繊維複合材料を用いたモノコック構造が採用されています(D7200はマグネシウム合金)。
見た感じもD500と同じように薄型化されており、グリップも深く握りやすそうです。D7200はころっと丸い感じで持ち難いです。
フルサイズ機のD750とも同じですね。もちろん、D7500は防塵防滴構造です。
ファインダーについてはD500は丸型でしたが、D7500は通常のファインダーです。アイピースシャッターも付いていません。
視野率やファインダー倍率に関しては以下の通り。
- D7500・・・上下左右とも視野率約100%。ファインダー倍率0.94倍。
- D500・・・上下左右とも視野率約100%。ファインダー倍率1倍
- D7200・・・上下左右とも視野率約100%。ファインダー倍率0.94倍
特にD7200と変更はないようです。D500にはファインダー倍率で劣ります。
もちろん、ガラスペンタプリズムは採用です。
画像処理エンジン
- D7500・・・EXPEED 5
- D500・・・EXPEED 5
- D7200・・・EXPEED 4
画像処理エンジンについては「EXPEED 5」が搭載されています。これはD500と同様です。D7200は「EXPEED 4」で一世代古いです。
最新画像処理エンジンは人間で言う「脳みそ」みたいなもの。高感度によるノイズや、オートホワイトバランスの精度、連写性能など写真撮影する上で重要な多くの要素に関わります。
最新のものに越したことはないですね。
センサーについて
画素数に関しては以下の通りです。
- D7500・・・2088万画素
- D500・・・2088万画素
- D7200・・・2416万画素
D7500はD500と同じですね。というか、同じセンサーが搭載されているらしいです。
画素数を若干抑えたことで連写性能だったり高感度耐性を高めているのかもしれません。D7200のセンサーもすごく優秀なんですけどね。
あと、3機種ともローパスフィルターレス仕様です。
ちなみに、常用感度に関しては以下の通りです。
- D7500・・・ISO100~51200
- D500・・・ISO100~51200
- D7200・・・ISO100~25600
常用感度に関してD7500はD500と同じです。一方で、D7200とは倍上がっています。
そして、拡張感度に関してもD7500はD500と同様にISO1640000相当まで可能となっています。センサーが同じですからね。
高感度耐性はフルサイズ機には敵わないでしょうが、ニコンのAPS-C機の中ではD500と並び最良と言えそうです。
手持ち撮影や動き物等の撮影でシャッター速度を上げたい時に力を発揮してくれますね。
AFについて
AF測距点(フォーカスポイント)は以下の通り。
- D7500・・・51点AF(15点クロスセンサー)
- D500・・・153点AF(99点クロスセンサー)
- D7200・・・51点AF(15点クロスセンサー)
これはD7200と同じ仕様となっています。
暗所でのAF性能に関しても、D7500は中央1点が-3EV、残りのAFポイントが-2EV~-3EVに対応となり、これはD7200と同じです(ちなみに、D500は中央1点が-4EV、残りのAFポイントすべて-3EVと一段階上)。もちろん、AFはより暗所でも使えた方がいいですよね。
残念ですがD7500は、この辺りの進化は無しです。やはりDXフラグシップ機であるD500には及びません。
しかしながら、D7500には180KピクセルRGBセンサーという測光センサーが搭載されており、これはD500と同じです。これにより被写体の捕捉性が向上、優れたAF性能を発揮してくれます(オートWBやAEの精度も高まる)。D7200の測光センサー(2016分割RGBセンサー)よりも性能は良いようです。
したがって、D7500のAF性能はD500には劣りますが、D7200と比べれば若干良くなっているのかもしれません(測光センサーが最新のものとなった分)。
シャッターについて
まず、連写性能についてはD7200から結構進化しています。
- D7500・・・高速連続撮影約8コマ/秒
- D500・・・高速連続撮影約10コマ/秒
- D7200・・・高速連続撮影約6コマ/秒
D7500は高速連続撮影約8コマ/秒と、D7200よりも2コマ/秒も増えています。
しかも、内蔵バッファメモリーも増大したようで連続撮影可能枚数が50枚となりました(14ビットRAW)。D7200の連続撮影可能枚数が18枚だったことを考えると大きく進化しています。
私はD7200をたまに使いますが連写はすぐに止まりますね・・・。その点でD7500の連続撮影可能枚数50枚は心強いです。
一方で、D500は約10コマ/秒のスピードで連続撮影可能枚数が最大200枚まで可能です(14ビットRAW)。さすがにD500は圧倒的ですね。ただ、D7500の連写性能でも十分使えそうです。
ちなみに、バッファとは撮った写真を一時的に保存する場所。これの容量が多いとカシャカシャずっと連写できます。もし、容量が不十分だとすぐにバッファが容量オーバーになり、画像データをSDカードに記録するまでリロード状態で連写が止まってしまいます。
それから、D7200とD500にはミラーバランサーと言うものが搭載されていました。
ミラーバランサーとは、シャッターを切った際のミラー駆動の衝撃を抑制し、ファインダー像のブレを軽減させる機能です。なので、連写撮影時でもファインダー像が安定し、被写体を安定して捉えることができます。動く被写体を追い続けやすくなります。シャッターの衝撃も少ないです。
D7500は仕様を確認してもミラーバランサーの文字がなかったので削られたのかもしれません。
これが有るか無いかで結構使い心地が違います。シャッター音も全然違って、ミラーバランサーが搭載された方が上品な感じです。
ただし、D7500には電子先幕シャッターは搭載されています(ミラーアップ撮影時に使用可能)。これはD500には搭載されていますが、D7200には搭載されていません。
さて、電子先幕シャッターとは何か。
通常のシャッターは先幕と後幕というメカニカル(機械式)なシャッター幕で行われています。一方で、電子先幕シャッターはイメージセンサーの電子制御によりメカニカルな先幕シャッターを動作させずにシャッター機能を行います。
かなりざっくりとご説明しましたが、これにより通常のシャッターで起こってしまう先幕の走行による機構ブレが発生しません。なので、極力ブレを抑えることができ、望遠での撮影や天体の撮影などに有効です。
モニターについて
モニターはD500と同様にチルト式・タッチパネルが採用されました。D7200はチルト式でもタッチパネルでもありません。
D5000系のようにバリアングルではありませんが、見る角度を変えられるので使い勝手が向上します。ローポジションでの撮影や三脚使用時などでも結構便利ですよ。
さらに、タッチパネルでは直感的な操作が可能となり、各設定でボタンをいちいち押さなくても良くなりそうです。スマホみたいにタッチした場所でのピントを合わせやタッチシャッターも可能です。
ただし、モニターの画素数に関してはダウングレードしています。
- D7500・・・3.2型液晶、約92.2万ドット
- D500・・・3.2型液晶、約236万ドット
- D7200・・・3.2型液晶、約122.9万ドット
D7500のモニターは大きさは他と変わらないものの約92.2万ドットと落ちています。
モニターってライブビューでピントを合わせたり、撮影後にピントを確認したりと、結構大切な部分だと思います。なので、もちろんモニターは高精細であった方が良いです。
それがD7500で約92.2万ドットですか・・・。D7000が3.0型液晶、約92万ドットだったので、7年前のカメラと同じような仕様ということになります。
私はD7000も以前使っていましたが荒いですよ。割り切ったのでしょうが少々残念です。
その他D7500で可能なこと
鮮鋭感の高い4K UHD(30p)動画
D7500は4K UHD(3,840×2,160ピクセル)/30pでの動画記録にも対応しています。最大29分59秒記録可能です。
そして、フルHD記録時には、上下、左右、撮影レンズを中心とする回転の3方向の手ブレの影響を軽減する、「電子手ブレ補正」機能が搭載されています。すごいですね。
「SnapBridge」に対応
D7500はWi-Fi、Bluetooth内蔵です。
そして、「SnapBridge」と言うアプリをインストールしたスマホなどに常時接続し、画像の自動転送、自動保存や位置情報付加などが可能となっています。
いちいち面倒な転送作業をしなくて良いのですね。うまく使えば面白そうです。
ハイライト重点測光
D500と同じくハイライト重点測光を搭載しています。
ハイライト重点測光は、画面の最も明るい領域を重点的に測光して、ハイライト部の白とびを効果的に抑制してくれます。
スポットライトの当たる舞台、明暗差の大きい木漏れ日の中などの撮影シーンに有効とのこと。
フリッカー低減機能
蛍光灯をはじめとする一部の人工照明下で連写撮影をすると、照明の明滅による明るさのチラツキ(フリッカー現象)によって、一部の画像が暗めに写ることがあります。
そんな露出のばらつきを抑えてくれるのがフリッカー低減機能です。
屋内でのスポーツの撮影などに良いかもしれませんね。
残念に思うこと
D7500はシングルスロットになりました。
これまでのD7000系はずっとダブルスロットでSDカードを2枚挿入可能でした。
しかし、D7500では廃止されたようです。
ダブルスロットってあれば便利なんですよね。RAWとJPEGに分けることもできるし、バックアップなどもできます。これがなくなるのは残念です。
それからバッテリーグリップは無しのようです。純正が使えないようです。これも困る人がいるかと思います。
あとはAI連動レバーが廃止。
非CPUレンズでAEが使えません。3000系や5000系と同じ感じですかね。これも少し残念です。
まとめ
こうしてみるとD7200は尖った性能は無いものの、色々詰め込まれていて良いカメラだなと改めて思いました。
また、D500は圧倒的スペックです。
一方で、D7500は削られてしまった機能がある一方で新しく搭載された機能もあります。どういった立ち位置のカメラとなるのでしょうか・・・!?
価格がいくらで落ち着くかでも印象が大きく変わると思います!
ついに発表されましたね!
自分はちゃんとスペックを見ていなかったので、
大幅に進化したなぁと思っていたのですが・・・
色々削られたものもあってのですね。
シングルスロットとモニタは結構がっかりです。
でも新しい機種はワクワクするので、早く触ってみたいです!
jinkameさん
コメントありがとうございます:)
きましたね!D750かD810の後続機が先かと思っていましたがD7500でした!
早く触ってみたいですね、特に連写は進化しているのですごそうです:)
D7500は割り切った部分も多いと思います。価格が下がれば買いかもしれませんね:)
御無沙汰しております。最近コメント書いていなかったのですが、いつもワイズさんの記事を楽しみに拝見しております。7500は値段が凄いですよね^^;
あの価格帯なら少し背伸びして500にするか7200または5600 (5500) を購入して余ったお金をレンズに回しちゃう人が多そうですけどねぇ。もしくは610とか750のようなフルサイズに行ってもいいですよね。
TSさん
お久しぶりです、コメントありがとうございます:)
高いですよね、だったら少しプラスしてD500とかD750の方がいいです。
D7200もかなり価格が落ちてきてお得感があります。
もうすでに、D7500の次がどうなるのか気になります笑
こんばんは。比較記事ありがとうございます^^
NIKONの新型、楽しみにしてたんですけど、今回のは自分的には「ん~」ってな感じですかね。
一眼で動画を撮ることがない自分には、動画機能はスルーになりますが、他の機能比較してみても、価格を見ても、他の方の意見のとおりに他のモデル、もしくはD7200の方にって自分も思ってしまいます。
新型のフルサイズモデルに期待してます^^;
北街角さん
コメントありがとうございます:)
私も「ん〜」でした。
これで値段が12万くらいであればまた印象も違ったのですが、高すぎます・・・。D7200は8万円くらいになっていますし。
D750やD810の後継機に期待ですね!
10年以上使ってたD80が逝ってしまい、ボディ購入検討中です。安くても良いかなと思ったのですが3400や5000シリーズはキャシャで、機能的にもちょいと不満。7500は価格が高く、7200でしたら何とか手が出そうです。使用感も持った感じもD80とそんなに違いを感じさせないので、7200にする予定です。昔のマニュアルレンズも色々あり、7200ですとAEで使えるんですね。D80は自分で露出決めるので試し撮りして確認してました。マニュアルの28mm対角魚眼を持ってるんですが、DXで使うと対角で180度にはならないので、歪んだ広角レンズです。500mmレフレックスもあり、2Xテレコンバータも使って1000mmで月面狙ったりし易そうです。早速明日買いに行こうと思います。
黒田九郎兵衞さん
コメントありがとうございます:)
D80を大事に使われていたのですね。
D7500を買うなら価格的にD750のフルサイズ機の方がいいですよね。
D7200はいいカメラですよ!高感度もダイナミックレンジも良いですし、価格も下がってきているので今本当にコスパが抜群です!
1000mmだとかなり凄いでしょうね:)クレーターまでくっきり写りそうです!
先ほど7200を購入しました。某カメラ量販店ですが「残りあと2台」とのことでした。
7500発売開始に合わせて値下げしたこともあり、月曜日の時点で10台以上あった在庫が3日で2台になったそうです。
所有してる対角魚眼は28mmじゃなくて16mmでした。
マニュアルフォーカスレンズは、16mm、28mm、50mm、85mm、200mm、500mm(レフレックス)、X2テレコンバータ、35mm-70mmズーム、80mm−200mmズームというラインアップですが、デジカメ用は18mm−200mmDXの一本だけです。
7200購入の際にレンズも色々見たのですが、今回はとりあえずボディだけ。
でも単焦点の明るいレンズが欲しくなってきました。
黒田九郎兵衞さん
ご返信ありがとうございます!
おめでとうございます:)
ぎりぎりで良い買い物ができましたね!
デジカメ用は18mm−200mmDXの一本だけですか!古いレンズを使い続けていて、なんか憧れます:)
35㎜と135㎜の明るレンズはいかがですか!?
はじめまして!
D7500ですがシングルスロット等色々削られたりして残念ですよね。
一つ気になったのが液晶の仕様の事なのですが、D7200の122万ドットとD7500の92万ドットは解像度自体は変わらないのでは?と思ったり…
というのも122万ドットの液晶というのは640*480の解像度で1つのドットがRGBW(赤緑青白)の4つで構成されており、同じ640*480の解像度でRGBで制作すると92万ドットとなります。そうすると解像度という面では両者は同一です。
ちなみにD500の236万ドットは1024*768の解像度でRGBで構成する内容ですのでこれは素直に解像度が上がったと見ていいと思います。
RGBWの液晶は最大輝度が上がるのがメリットなのですが精確な色再現という意味では少々難があるのでそこでやめたのかもしれません。(カメラの背面液晶にどこまでの色再現を求めるのかという問題は置いといたとして)
そういった意味では一概にコストカットではないのではとも思えたり…
特に問題なければD5/D500でも採用し315万ドット液晶となったでしょう。
古い記事にレス&長文失礼しました。
nanaさん
初めまして、コメントありがとうございます!
D7500はあまり話題になっていませんね・・・。
なるほど!そんな違いがあったのですね、勉強になります:)
ありがとうございます、今後ともよろしくお願いします!