2017年2月21日にシグマから4本の新しいレンズが発表になりました。その中の 1本、「Sigma(シグマ)14㎜ F1.8 DG HSM」は世界初の超広角14㎜でF1.8という明るさ。
特に、星景を撮影する者にとってはかなり気になるレンズなのではないでしょうか!?
これまではNikon(ニコン)14-24㎜F2.8が神レンズと言われ、風景、特に星景で重宝されてきました。
ちなみに、このレンズは2007年発売なのでもう10年以上この座を守っているのですね。2014年にタムロン15-30㎜F2.8が発売されてから若干揺らいでいますが未だに神レンズと言われています。
それで、Sigma(シグマ)14㎜F1.8の登場でNikon(ニコン)14-24㎜F2.8の時代は終わるのでしょうか!?
Nikon(ニコン)14-24㎜F2.8ユーザーがSigma(シグマ)14㎜F1.8に期待することとは!?
Sigma(シグマ)14㎜F1.8に期待したいこと
ちなみに、私はニコン14-24㎜F2.8を愛用していますが、期待通りであればシグマ14㎜F1.8を買いたいです。
星景について
両方とも超広角14㎜で画角は同じです。
14㎜なら天の川の濃い部分を根元から先まで写し、且つ無理なく地上景も写せます。
14㎜はすごい広い。
一方で、両者の違いは開放F値2.8か1.8かの違いです。シグマの方が1段少し明るいです。
参考:絞り(F値)・シャッター速度・ISO感度の一つ上の知識。「段」という考え方。
これにより、開放F値での撮影でニコンよりもシグマの方が同じシャッター速度を保ったまま、ISO感度を半分近くまで抑えることができるようになります。なので、ノイズの少ないクリアーで綺麗な星景写真が撮れます。
あるいは、ISO感度をそのままにシャッター速度を2倍近く速めることもできます。これにより、星の流れが少ない点像の星景写真が撮れます。
開放F値2.8か1.8かの違いで、星景写真の仕上がりには大きな違いが出るのです。
ただ、それで考えるとニコン20㎜F1.8やシグマ20㎜F1.4など明るい単焦点レンズがすでにありますね。しかし、星景を撮り続けてこのレンズに行き着いたという人は少ないと思います。
それは画角が14㎜と比べてやや狭いということもありますが、それ以上に収差の影響が大きいからでしょうね。収差と言っても色々ありますが、特にコマ収差と呼ばれるもの影響が大きいです。
コマ収差とはF値を小さくして撮影した際に画面周辺部によく現れる像の乱れです。星が点にならずに鳥が羽を広げたような形に変形します。特に、広角・開放F値での撮影で発生しやすいです。
コマ収差が出ている星を拡大するとこんな感じに見えます。本当に鳥が飛んでいるみたい。
その点、ニコン14-24㎜F2.8はコマ収差は殆ど出ません。
これはニコン14-24㎜F2.8で撮影した星写真の拡大です(写真の右上隅)。開放F2.8、焦点距離14㎜、SS20秒、ISO3200で撮影しています。星が少し伸びているのは日周運動の影響ですが、鳥の羽のようにはなっていません。綺麗な星像です。しかも、開放F値での撮影なのに割とシャープ。
ちなみに、コマ収差は絞ることで目立たなくすることができます。しかし、そうするとF1.8やF1.4のメリットはなくなってしまいますね。結局、綺麗な星像で撮影しようとするとF2.8とかF3.5やそこらでしか使えません。
この収差の少なさこそニコン14-24㎜F2.8が星景写真で神レンズだと謳われている最大の所以です。
もし、シグマ14㎜F1.8が開放F値でもコマ収差なく綺麗な星像を保てるのなら、ニコンからシグマに乗り換えるメリットも大きいです。ノイズを抑えて星像も綺麗な星景写真が撮れます。
一方で、これまでの明るい広角単焦レンズのように、絞らないと星像が綺麗にならないというのであれば、星景にとって絶対的な魅力のあるレンズとは言えなくなるのかもしれませんね。星像が乱れたとしてもノイズが少なくなれば良いとかなら話は別でしょうが。
収差とか細かなことを言わず、使ってみたいレンズを使って楽しく撮影するのが一番と言われればそうなのでしょうが、少なくない出費ですし、少しでも綺麗な星空を撮りたいと考えるのなら大事なことだと思います。
シグマ14㎜F1.8には収差の少なさを期待したいです。
風景について
シグマ14㎜F1.8は単焦点レンズ。ズームレンズと比べて使い勝手の点では劣ります。しかも、14㎜とか広すぎて北海道の風景でもなかなか使う機会は少ないです。
一方で、ニコン14-24㎜F2.8は1本で単焦点レンズ数本分の役割を果たしてくれるので構図を決めるのに楽です。
ただ、シグマ14㎜F1.8でも撮影後にトリミングを前提にすれば良いのだと思います。
最近のカメラはどんどん高画素化が進んでいますね。なので、ある程度のトリミングであれば全く問題ないと思います。
4,5千万画素のカメラであればトリミングの自由度もかなり広いでしょうね。トリミングはナショジオとかでも認められていますし。
ただし、それに耐える解像力も必要になります。artレンズは最高の光学性能を追求したレンズ。ニコン14-24㎜F2.8もよく解像しますが、シグマ14㎜にはそれ以上にパキッと写ることを期待したいです。どんどんトリミングしたい。
それから逆光での撮影。
ニコン14-24㎜F2.8は太陽などの強い光源を画面に入れると割と派手なゴーストが出ることが多いです。半円の虹のようなやつ。
また、光条もそれほど綺麗ではありません(気象条件やF値によっても変わりますが)。
ゴーストくらいなら消しようがありますが、光条の形はそうもいきません。
シグマ14㎜がニコン20㎜F1.8やソニーSEL1635Zのように逆光に強く、美しい光条を撮影できるのなら最高です。夜景の撮影でもこの点は大切ですね。
ちなみに、シグマ14㎜F1.8は単焦点レンズなのに大きさ95.4×126㎜で重さ1170g。ニコン14-24㎜F2.8(98×131.5㎜、970g)より重いです。さすがartレンズ。
ということで、シグマ14㎜F1.8には星景での収差の少なさ、優れた解像力、そして逆光耐性や光条の美しさに期待していきたいです。
特に、開放F1.8で星景を撮影できれば即買いしたいです。
他にもF1.8の薄い被写界深度で広角なのにふわっとボカせるとか、このレンズにしかできない楽しみ方もありますね。これまで撮影できなかった写真が撮れそうで楽しみです。
まとめ
去年、あれこれレンズを買ってこれでもう良いなとか思っていたのに、超望遠レンズとかシグマ14㎜F1.8とか、すでに欲しくなる。
カメラも新しいの出そうだし・・・。
超望遠か、超広角単焦点かどちらから先に購入するか悩みますね笑 先日の美ケ原で初めてIrix15mm を持っていき、私も最初は「広角単焦点」は使いづらいかと思いましたが、そんなことはありませんでした。全写真の半分くらいはこちらのレンズで撮ってましたね。Wiseさんの言うとおり、クロップ、トリミングすれば使い勝手もバッチリです。私も15-30mmF2.8と迷いましたが、重さ、大きさ、出目玉(あと価格笑)がネックになって単焦点を選びましたが、持ち運びの利便さまで考えればIrixで正解でした。しかしSigmaのこれは気になりますね。PENTAX用は出ないですが^^;価格いくらくいなんでしょうかね??
Springさん
コメントありがとうございます!
両方買えたらいいんですけどね笑
おぉIrix15mmですか!気にるレンズでした:)
ある程度広くとっておいて後でトリミングすれば失敗もありませんかねら:)
ペンタックスユーザーは歯がゆいでしょうね・・・。おそらく10万円後半とかですかね・・・買えないです笑
こんばんは!
買う買わないは別にして
悩めるだけレンズ候補が有って良いですね!(笑)
私も発表記事を読んで、期待しましたけど
kマウントは置いてきぼりなのですよ(笑)
前記事の続きですけど
D7200をお持ちならAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR
良いかもですね
7D MK2の独壇場かと思ってましたが
D500のAFの喰い付きは相当みたいなので…
今は逆転でしょうね。
http://photohito.com/user/photo/57153/
とか
http://photohito.com/user/photo/41524/
を見てしまうと、サンヨン、ゴーヨン二本立てで欲しくなる。
私は以前にウデの上達ですが…
きやっちさん
コメントありがとうございます!
レンズで悩みもの楽しいです笑
妄想が膨らみます:)
Kマウントは「またか」という感じですね・・・。
D500で一気に盛り返したイメージです。
ただ、値段がフルサイズ機並です笑
リンク先の写真はすごいですね!こんな写真を撮りたいです!
私もウデを上げないとなので、まずはズームですかね・・・。
先日、富士フイルムから中判ミラーレスが発表になり
予約殺到らしいですが、レンズとカメラの開発スピードを
比べると、圧倒的にカメラ本体の技術革新が行われているように
思います。
フルサイズでも、3000万画素、ISO25600でノイズレスな
写真が撮れるような、撮像素子の開発は、近いのではと
想像してしまいます。
mickeyさん
コメントありがとうございます!
中判ミラーレスですか!いいですね、、、ただ高そうです!
センサーはどんどん進化している印象ですね、そんな時代も来てほしいです:)
ニコンもミラーレス機を本格的に開発するという噂を耳にしたので、いつになるか分かりませんが楽しみです!